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『ドラッカーに学ぶ人間学』佐藤等著(致知出版社2022年) -その②-

 この著書は、月刊誌『致知』に2019年12月から開始された連載「仕事と人生に生かすドラッカーに学ぶ人間学の教え」に加筆・修正されたもの。
 一つひとつのパートは独立しており、どこから読んでも大丈夫。
難解に感じるドラッカー教授の言葉が佐藤先生の解説で柔らかく説かれています。

 前回に引き続き、ドキッとした言葉を記していきます。

「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない」『非営利組織の経営』

 ここで言われる「成果」とは、「外の世界に変化を起こすこと」。
自分の行動により、自分の外側に変化が現れたときに「成果」があったと言えます。たとえば、お客様が満足して購買行動を変えた時など、です。
 飲食店であれば「おいしかった」と言ってもらえること(P176)。

 その「成果」の差を生み出しているのは、業務知識や専門知識ではないことを指摘し、具体的に五つの能力を挙げています。

  1. 時間を管理する

  2. 貢献に焦点を合わせる

  3. 人の強みを生かす

  4. 最も重要なことに集中する

  5. 成果のあがる意思決定をする

 それぞれの手順については『経営者の条件』に明示されているのですが、私は今、基本となる①の時間管理に取り組んでいるところです。

時間を記録する、整理する、まとめるの三段階にわたるプロセスが、成果をあげるための時間管理の基本となる

『経営者の条件』

 時間の記録の具体的なツールは好きなものでOK。自分の時間の使い方と正面から向き合うために洗い出します。私は紙媒体・ダイアリーに書いてみました。
 認めるのがつらいですが、例えばこの note を閲覧している時間がかなり多い私。成果につながるものも皆無ではないけれど、つい息抜きになるような読み物を読みふけってしまいます。

 「成果」を挙げるためには時間を集中して投じなければなりません。
そのために「やらないこと」を決めることも大事だと、佐藤先生はご自身の体験を踏まえて説かれます。
 英語の勉強に費やしていた時間をやめて「ドラッカーの学びを伝える」 、そして真の成果「ドラッカーを手にした人の人生や経営が変わる」活動に集中されたのです。
 

あなたは、時間という命を「どこに」投じているでしょうか。

P177

日々、自分に問いたい言葉です。

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