2024年1月から8月を振り返る中で、まずはイタリアに帰国してからの初めの数ヶ月についてお話ししたいと思います。
12月と1月のイタリアは、休暇モードに包まれており、転職活動にはあまり適していない時期です。そこで私は、1年半ぶりに戻ったイタリアの生活を満喫することに決めました。イタリアの魅力を再発見し、心身ともにリフレッシュすることが目的でした。
そんな中、初めてのイタリアでのバイト経験となったのが、2023年12月にミラノで開催された「Artigiano」という展示会でした。このバイトは「イタリア掲示板」で見つけたもので、フランスに住んでいる日本人の方が日本食レストランやファッション、小物を展示するために販売員を募集していたのです。
2日から10日までの8日間、毎日約8時間立ち仕事をするのは、想像以上にハードでした。終盤には疲労がピークに達していましたが、それでもこの経験は貴重でした。現地で働く日本人や、イタリアと日本のハーフの女の子、日本が大好きなイタリア人など、さまざまな人々と出会い、楽しい時間を過ごすことができました。初めての給与は、700から800ユーロだったと記憶しています。
4年もミラノに住んでいても、まったく興味がなく、名前すらしらなかった展示会。周りの人にもこの展示会にいったことある?と聞いても、意外といったことがない人がおおい。一度日本へ出たから、または今までの仕事や会社の事を考えない時間ができたからこそ新しいものを発見できたんだなと思います。
販売していた商品は1点2ユーロくらいから100ユーロ以上まで、さまざまなものを取り扱っていた。イタリア人が何に興味をもっているのか知りたかったのですごくよい機会でした。まず多くのひとが手に取ったものは、幸福のメッセージを込めた小さな招き猫の置物。小指くらいの小さな子猫が5種類くらいあって、各猫には様々色や字が記載されている。その色で、メッセージが変わる。黄色ならお金、ピンクなら恋愛など。2つで3ユーロなのでお得といえばお得だが、すぐ無くしてしまいそうな大きさで、キーフォルダーてきなストラップにすることもできない。次に売れたのは、だるま。大きさは3種類くらいあって、10ユーロから30ユーロくらい。願い事をして目を書いてねと説明すると、すごく感激して話を聞いてくれた。またはこいのぼり。こちらも大、中、小の大きさがあって5ユーロから20ユーロくらい。部屋のどこにつけるんだろうと感じていた。意外とうれたのは、こけし。これはひと箱40から70ユーロ。傘をもっている着物をきたかわいい女の子のこけしがすごく売れていた。
色んな人と話をする中で、意外と日本に行ったことがない人がおおかった。こんなに日本を好きなんだからなんでだろう?って思ったが、お金や時間の問題みたい。やはりイタリアから15時間かけて日本にいくのは大変なんだなと思った。だからこそ身近な、日本食レストラン、アニメフェス、展示会で日本を感じたいと思うひとが、高価な商品を購入するんだろうなと思いました。
バイトが終わると、私はすぐにMSCクルーズで地中海を旅行しました。ハロウィン割引のおかげで、通常1000ユーロほどのプランが500ユーロで楽しめるという幸運に恵まれました。この旅はとても楽しみにしていたのですが、残念ながらほぼ毎日風邪を引いてしまい、昼間は街歩きだけで、夜は疲れて爆睡する日々が続きました。それでも、地中海の美しい景色や船上での時間は心に残る思い出となりました。
こうして、12月と1月は特に何も仕事をしないまま過ぎ去っていきました。
次回は、2月からの出来事についてお話しします。
続く。。