ひと夏の経験(古い)
あーなーたーが望むなら🎵
こんにちは!あいみです(この曲を知らない人はググってくださいね)。
産業看護職を目指す方・転職を希望する方にいただく質問で多いもの。
それは「産業看護職に臨床経験は必要ですか?あったほうが良いですか?」というもの。
先に自分の答えを言うなら「それは採用側(企業)に聞いてくれ」の一言なんですが、それではこのnote終了となってしまうので(笑)
産業看護職と経験(臨床・産業保健)について今回はnote。
まずは求人を見てみよう
産業看護職の求人情報を見ていると、「経験」と言っても
・臨床経験
・産業保健経験(企業での経験、特定保健指導の経験など)
とに大別されるかと思います(あいみ調べ)。
実際の求人情報から「経験」に関するものをピックアップしてみました。
(検索先は、ハローワーク、Indeed、DODAに掲載されていたものです)
臨床経験について言及するものより、産業保健経験を求めるものが多いという印象を受けました。
上のまとめ↑では臨床経験のピックアップが多いですが、実はこれが検索した中のほぼ全部に近い。
実際は産業保健経験についての記載が多くて書ききれないので、少数ピックアップとなっています。
特に、保健師資格必須+産業保健経験が多い。
臨床経験についての記載は「あれば尚可」、「必須 臨床経験者」と書かれている求人もありました。
他にはメンタル対応経験を重視するものも。企業によって様々です。
工場などの現場であったり、診療所機能のある事業所では臨床経験を求めるかもしれません。
結局は採用側にしか分からない
とはいえ、臨床経験が必要かどうかは採用側が決めること。
採用側の経験がない自分としては、必要かどうかについて言及することは出来ません。
企業側がなぜ経験を求めるか、というのはこんな理由かなと思うものをまとめました。
産業看護職にとって臨床経験って?
私は産業保健未経験、臨床経験ありの産業看護職です。
産業看護職と言っても、そこに至るまでのルートは多岐に渡ります。
私は看護専門学校→臨床→産業看護職というルート(上図🦓のいる所)。
産業看護職として勤務されている方には、新卒でなった人もいれば、臨床(医療機関だけでなく、行政経験が長い人も)経験の豊富な人もいます。経験2-3年と短い人もいます。
私は約10年の臨床経験がありますが、臨床経験が長いほど「臨床マインド」からの脱却が難しい場合もあります。
私も実際そうでした。
臨床マインドと産業保健マインド
「臨床マインド」「産業保健マインド」についてはガチ先生のnoteをぜひ!
臨床経験があって良かったこと(後述)はありますが、経験があるからこそ視野が狭まって産業保健マインドになかなか切り替わらずに苦労をしました。
臨床経験があって良かったこと
勤務中には様々な相談を受けます。
応急処置が必要となったり、急変対応で救急車搬送対応をすることもあります。
私は病棟も外来も経験をしました。疾患のことやたいていの応急処置対応は困りません。「はいはーい」と落ち着いて対応できるのは、急性期などで対応をしてきたからだと、大変だった臨床での経験も今にいきていると実感します。
また健康診断受診後、社員から
「再検査でどの診療科を受診したら良いか」
「これはどういう検査なのか」
「入院するの初めてだけど、どんな感じ?」
などなど聞かれて外来の流れや、入院してからどのような流れで検査が行われるのかまで必要なことを伝えることが出来ます。
とはいっても「かつて」の知識なので、アップロードは必要ですし、調べてから答えるようにしています。
経験があったと慢心を抱かず、誤った情報を伝えないことが大切。
臨床経験がなくても
臨床経験について書きましたが、臨床経験が必ずしも産業看護職に必須かというとそうでもないと思います。
産業看護職の業務のほんの一部でその恩恵を受けるものの、業務範囲は広く臨床経験だけが大切ではないからです。
看護職として「医療人」だけでなく「企業人」としての側面も多いのがこの職業。
医療の知識・経験と同じくらい、ビジネススキルや組織へのアプローチなどが求められます。
それでも臨床経験の有無が心配…という方へ
「御社の特徴から、このような応急処置が必要となるかもしれません。臨床経験はありません(少ない)ですが、勉強して対応します。」
とか、企業ごとの対策を踏まえて自分の前向きさを伝えるほどの気概を持って採用面談に臨んでみてはいかがでしょうか(何の根拠もない提案)。
採用側に立ったことがないので本当に分かっていない面もあるのですが、経験がないことを「どうやって」カバーするか、何が出来るかまでを会社の状況に合わせて伝えることが出来たら、私なら「前途有望!いいね!」となるなと(あくまで妄想)。
どんな経験も産業看護につながる
病棟では患者「個人」を対象としていました。
産業保健は企業や組織など集団へのアプローチも行います。そこが臨床看護時代とは大きく異なる点だと思っています。
といっても、「個人」へのアプローチも重要。
産業保健の世界に入り、対象となる「人」は社員であったり家族であったり患者であったり、その場に応じて役割があるということをより意識するようになりました。
治療と仕事の両立支援に携わること、家庭のことや親の介護などの相談を受けることも多いからかもしれません。
看護職は生まれてから亡くなるまでどのステージでも対象と関わります。
人生において最も長いと言われる働いている間にも産業以外の場で社員は生活をします。そして労働生活を終えれば、地域に戻ります。
退職をしてからのことまで見据えて、働いているうちからその人がその人らしく過ごすことができるよう関わることも出来ます。
産業は地域を支えるその一部です。
このサークルにある「医療」における臨床経験は私にとって実務に活かされています。
医療でも行政でも、何かしらの経験は、この対象を取り巻くサークルに入ります。そう思うと、どのような経験も産業看護に通じるのではないでしょうか。
ここまで書いておいて、そういえば「臨床経験」の「臨床」って何を指すんだろうという疑問が。
私は医療現場などが看護職における「臨床」かと考えていました。
Wikiさんによると『医療・教育・カウンセリングその他の介入を行う「現場」、あるいは「現場を重視する立場」を指す。』とのこと。
広義で「現場」を臨床とするなら、看護職が対象に介入する現場、ということですね!
そうしたら行政も企業も臨床に含まれます。
ただし、求人での「臨床」経験で何を意味するかは採用側にしかわかりませんのであしからず。
現在の産業看護職というものは、私にとって今までの経験の集大成というか、総まとめというか、総動員というか。
職業経験+人生経験があってこそ、今を楽しめています。
あくまで、私個人の話ではありますが。
もちろん大変なこともあり、経験や知識不足を実感もします。
それ以上に紆余曲折あってたどり着いた今の産業保健・産業看護職で何が出来るか、どんな学びをするかとワクワクすることばかりです。
人間性+その人らしさ+専門性を発揮することが出来る職業が「産業看護職」であると私は思います。
おわりに
産業保健・産業看護の専門性については、米つんさんの素敵なこちらのnoteをどうぞ。
今回の記事を書くきっかけにもなりました。
Thank you、米つん!!!
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