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プロ驚き屋の存在をどうみてる?
AI4Dラジオでは、生成AIやテクノロジー×デザインをテーマにトークをお届けしています。今回のテーマは「プロ驚き屋の存在」。SNSやブログなどで「Webデザイナーが廃業する」「ロゴが1秒で生成!」など、センセーショナルなフレーズで“驚き”を煽る情報発信が多く見られますが、果たしてそれはどう受け止めるべきなのか?レギュラーMCの2人のトークから、過激に見えるAI情報の“本当のところ”や付き合い方を探ります。
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それでは、どうぞ!!
1. オープニング──年末年始で仕事が大混乱!?
しょーてぃー「皆さんこんにちは。AI4Dラジオ、今回は年明け2回目の配信です。デザイン×AIの話題をいろいろ掘り下げますよ。もちさん、年明けいかがですか!?」
もち「明けましておめでとうございます!……が、実はインフルエンザで寝込んだせいで、締め切りが全部後ろ倒しに(笑)。いま絶賛てんやわんや中です。」
2025年年始だというのに大忙しのもちさん。そんな中「プロ驚き屋」に関する話題が気になって仕方ない様子。いったいどんな存在なのでしょう?
2. プロ驚き屋とは?──煽りすぎるAI情報との出会い
もち
「私がいちばん気になるのは『デザイナー不要』『LPはボタン一つ』みたいに煽るタイプ。正直『ほんとに!?』と思って試してみると、実務レベルで使えないことが多くて……。」
しょーてぃー
「ありますね。『美少女イラスト生成AIで副業100万!』とか『知らないと時代遅れ!いま覚えなきゃ人生終了』みたいな。怖い言葉に釣られて見ちゃいますよね。」
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こうした“驚き”をメインに発信する人たちを、2人は「プロ驚き屋」と呼んでいます。ちょっと誇張しすぎとも思えるキャッチーな情報を散発的に投下し、大きな反響を集めるのが特徴。
2-1. 著名人がリツイートして信憑性がなんとなく増し増しに?
もち
「しかもデザイン業界のちょっと有名な人がリツイートしてたりすると、『これは本当にヤバいのかも?』って余計に思ってしまって……結局フタを開けたら大したことなかった、みたいな(笑)。」
しょーてぃー
「驚き屋さんってフォロワー数やコミュニティがあって、そこ同士で拡散し合うこともあります。あと、大御所っぽい人が何となくリツイートしただけでも信頼感が増しちゃうから、ますます混乱が起きるんですよね。悪気もないですし、きっと未来はこうなるっていう先見の明や期待感からの素直なアクションだと思いますが。」
3. なぜ“驚き”がこんなにバズるのか?
3-1. シンプルに注目を集めやすい
SNSのアルゴリズム上、強い言葉や煽り口調は目立ちやすく、いいねやRTが集まりやすいといわれています。
しょーてぃー
「普通に『○○ツールは精度高いですよ』みたいな真面目投稿より、『ヤバい!今すぐ○○しないと遅れる!』のほうがリーチが大きくなりがち。」
もち
「私も以前、ちゃんと検証したAI情報をX(旧Twitter)で発信したけど、まったくバズらなかったです(笑)。逆にテキトーに『最強AIツール○選!』みたいなのをポストしてみたことがあって、それがたくさん『いいね』されていて、モヤりましたw。」
しょーてぃー
「うぅ…その気持ちわかる。。」
3-2. 恐怖心・好奇心を煽るFOMO
もち
「“知らないとヤバい”“デザイナー不要だ”みたいに言われると、やっぱり不安になっちゃうんですよ。『もしかして本当に自分、取り残される…?』って。」
しょーてぃー
「わかります。しかもSNS上でいいねが何千も付いてると、“もしかして本当にすごいのかも”って思っちゃう。実際触ってみるとあんまり実務に役立たないケースが多かったりするんですけどね。」
煽られると「FOMO(Fear Of Missing Out/取り残される恐怖)」のスイッチが入りやすいもの。誰もが情報に遅れたくない気持ちがあるからこそ、“プロ驚き屋”の言葉にはバズりやすい仕掛けがあるようです。
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4. 驚き屋の裏側にはコミュニティや情報商材も?
しょーてぃー
「いわゆるプロ驚き屋さんの中には、裏でコミュニティを形成して“バズらせ方”を共有したり、情報商材(講座やサロン)を売ったりしているケースもあります。
そこ自体が悪いと一概には言えないけど、過剰な期待を煽って高額商品を売りつけるなどはイケてるとは言えないですね。」
もち「デザイン業界でも以前から“SNSバズ+オンラインサロン”みたいな流れはありましたよね。AI界隈でも同じ構造になってるんだ……。」
ただ、すべてがネガティブかと言えばそうでもありません。
しょーてぃー
「AIの認知を広げたい、業界を盛り上げたい、といった大義名分があって“あえて強い言葉を使う人”もいますから。そこは発信者が何を目指しているかを見極めるのが大事ですね。」
5. 真面目に検証すればいいのに…バズりにくい現実
実際、きちんとツールを触って得たデータや弱点を共有してくれる発信者は少数派。一方、こうした“正確な”情報はどうしても地味になりがちです。
もち
「私も『触ってみたらここが厳しかった』とか率直に発信してたんですけど、全然反応なくて(笑)。それで『なんだかな~』と思ってやめちゃいました。」
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煽り系ツイートは大きく拡散されやすい一方、落ち着いた検証レポートは目立たない。その結果、誇大ポストがタイムラインを覆う現象はありがちです。
6.どう向き合う? 適当な情報に惑わされないためのポイント
◇ 1. 自分で一度触ってみる
もち
「見出しだけ読んで怖がるんじゃなくて、実際にツールを試してみると『あ、こんな感じなんだ』ってなって安心します。“触る”って意外と大事ですね。」
むやみに恐怖を感じたり流される前に、まずは小さく試してみる。実際に検証すれば「全然使える!」「思ったより使えない…」と自分なりの基準が持てます。
しょーてぃー
「賛成!一方で会社員やりながら、家庭やプライベートがある中で、あんな大量のリリースをくまなく触るのは無理ゲーですよ笑」
◇ 2. その人の“芯”や“ビジョン”を見極める
もち
「インフルエンサーさんの中にも“業界をこう変えたい”とか“こういうビジョンで発信してる”って人がいるじゃないですか。そういうのが伝わってくるなら、“煽り”もある程度は戦略なんだなと納得できるんです。
でも、ただ『バズりたい』とか『高額サロンに誘導したい』だけだと、うーん…という気持ちになります。」
“何のために情報発信しているのか”というコンセプトの一貫性をチェック。行き当たりばったりで強い言葉を使い続ける人より、目的や思想をしっかり掲げている人をフォローする方が安心感も得られます。
◇ 3. いきなりフォローではなく“ウォッチ期間”をつくる
しょーてぃー
「僕は最初からすぐフォローじゃなくて、数回ツイートを見て“あ、いいかも”と思ったらフォローする感じですね。発信が安定してるかどうか、数日や数週間で様子を見るといいかもしれない。」
勢いで「すごそう!」といいねやフォローしてしまうと、偏った情報ばかりタイムラインに流れてくるのがXのアルゴリズムのあるあるです。複数回の投稿をチェックし、ブレていないか確かめるのがコツかも!?
7. まとめ:センセーショナル情報に振り回されないために
「デザイナー不要!」「今すぐやらないと乗り遅れる」などの刺激的なフレーズに惹かれ、不安になるのはよくあること。
しょーてぃー
「たしかに誇大宣伝っぽい投稿が多いんですけど、その分、AIを知らない層への“入り口”になっている面もある。
結局は、過度に恐れるのではなく、一度試し、判断することが大切かなって感じですね。」
もち
「私も結局、まず触れば『あ、ここまでじゃないか』と安心するし、むしろ思わぬヒントを得ることもあります。一喜一憂するのは疲れますけど(笑)。」
“道具の一つ”として
本当に便利だと思える部分だけ取り入れ、怪しげな情報には踊らされない。そんなバランス感覚が問われる時代かもしれません。
次回予告:どうやって情報を集める?
次回のテーマは「新しいデザイン技術やAIニュースを、普段どうやってキャッチアップしているのか」を語り合う予定。
「RSSリーダー?」
「SNSでタイムラインをひたすら眺める?」
「詳しい友人に直接聞く?」
しょーてぃー
「僕は“道端の草を食べる”スタイルで、目に入った情報を無差別に拾い読みしてます(笑)。」
センセーショナルな情報を回避しつつ、実務に役立つトピックはどう探す?
——皆さんもぜひ気になる方は次回エピソードをお楽しみに。
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この記事はAI4Dラジオの音声収録(2025年1月7日)をもとに、AI4D編集長が加筆・再構成してお届けしました。