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検索に挑むOpenAIとMeta

Google一強の検索エンジン市場にも生成AIの波が押し寄せているというお話をします。


検索

ChatGPTにSearchGPTが追加されました。
ハルシネーションといって誤った回答をするというのが生成AIの欠点です。
どんなに推論機能があっても正しい答えを知っていなければ答えられない問題には対応できません。正しい答えをウェブから探してくるところがポイントになります。

OpenAIが検索に挑む理由

OpenAIは上場後の主要ビジネスモデルとして検索サービス(一般、企業)を考えているようです。
逆に、GoogleのGeminiやMicrosoftのBingがあるのになぜ参入するのという疑問もあります。考えられる理由は次の3つです:

  • スタートアップのOpenAIのほうが誤答に対する社会の許容度が高い

  • 従来の検索業者が生成AIを付加するより、生成AI業者が検索を付加するほうが、ユーザの受容度が高い

  • OpenAIのブランドがユーザ、および、提携するコンテンツプロバイダに効果的

MicrosoftがなぜBingを持っているのに出資先のOpenAIに検索サービスを許すのかも疑問です。考えられる理由は次の2つです:

  • 上記の理由でOpenAIが参入したほうが市場開拓が速く、ライバルのGoogleを追い詰めることができる(自分は法人市場で稼ぐ)

  • 上記の理由でOpenAIのほうが有利であり、自分はバックエンドの検索プラットフォームを提供して黒子で稼ぐ

Metaが検索に挑む理由

Metaも強力な計算基盤を持ち、LlamaシリーズなどOSSの基盤モデル開発に注力しています。
Metaは自社サービス内でユーザの利便性のために利用しコスト要因となっているGoogle, Bingの検索サービスを代替したいようです [reuter]。
これは確立した顧客基盤を持つMetaらしい理由です。

生成AI検索サービスの広告

ビジネスモデルも興味があります。
現在のSearchGPTは有料サービスの無料付加サービスです。
ビジネスモデルの例:

  • 生成AI検索サービスを有料

  • 有料の生成AIサービスの無料付加サービス

  • 有料の生成AIサービスの有料オプション

  • 無料の生成AI検索サービスに検索連動広告を掲載

  • 無料の生成AI検索サービスにコンテンツ内広告を掲載

生成AI検索サービスが誤答を出す可能性が高い間は有料にするのは難しいです。長く有料だったものを無料にするのも難しいです。
今後、検索の主力が生成AI検索になったときどうなるのかが興味深いです。

むすび

検索連動生成AIによる株価検索を作ってみましたが、確かに自分むけに毎日見るサイトをまとめるのには便利です。
検索の市場を脅かすと噂されていた生成AI検索ですが、本当に検索市場を書き換えるのか興味があります。

参考文献

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