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生成AI時代の教育は論理思考力の鍛錬
生成AI時代の教育のお話をします。
生成AI時代の教育で何を教えるのか
OpenAIのo1がリリースされました。大学レベルの数学の問題も解けるようになり、そもそも解いた結果が正しいのか正しくないのかが普通の人にはわからないレベルになってきました ([KEITO)]。
では、小学生や中学生に何を教えたらいいのでしょうか。
昔、NHKの熱中教室でマイケル・サンデル教授が、「教育とは、作りたい未来を考えて、その未来で必要とされているが現在は足りないスキルを教えることだ」、と言っていました。
論理的思考力
答えが簡単に出ることは生成AIで簡単に出てしまいます。
そうなると、そもそも問題設定が正しいの?ということが問題になります。
自分が正しい問題設定をしているかどうかは、自分を客観視したり、長期的視点にたったりすることが必要です。
現在の自分を一旦すてて、論理的に考えるということです。
自分自身の問題設定を疑うような能力は論理的思考力です。
考えている自分自体を考えるわけですからメタ思考力といってもいいかもしれません。メタとはここではプログラムを書くプログラムを書くというような、実行主体をそとから扱うようなことを指します。
プロンプトがとんちんかんだったらそもそも出た結果に意味がないです。
自分が出しているプロンプト、その中に記述されている目的が本当にあっているのかを考えることが必要になります。
前提を疑う能力です。
もちろん、プロンプトを直してというプロンプトを入れることもできます。しかし、直すといっても多数の方法があります。自分が日頃思ってもいない方法があり、それがあっていたり間違っていたりします。
自分が日頃考えていないような、すなわちショートカットしている方法も、客観的に網羅的に考え、優先度付けする能力が必要です。
これは高度な論理的思考力です。前提を疑い、自分を疑い、殻を破って思考する能力です。深い思考能力です。
論理的思考力をどう磨くか
小学生に論理的思考力を磨かせるのにいい題材はChatGPTによると:
算数
パズル
プログラミング(アルゴリズムを考える)
状況やシナリオで未来に何が起こるかを予想
発明
ストーリーテリング
美術
ロールプレイ
道徳
などです。
むすび
生成AIは非決定的で確率的な過程を含む技術です。このため、非決定的な部分をどう扱うかは人間の論理的思考力になります。そもそも問題設定が間違っているのか、実践が悪いだけで方法を変えればうまくいくのかは人間が考えなければなりません。論理的思考力がスキルとしてますます重要になってくると思います。
参考文献
[KEITO] 月額3万円のChatGPT o1 pro modeを解説 〜 課金すべきなのか検証結果と感想を共有 https://www.youtube.com/watch?v=69z34dOZ-QY KEITO【AI&WEB ch】27m48s 2024年