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生成AIが生む新しい個人間コミュニケーションパラダイムの可能性

テキスト、顔文字、絵文字、スタンプの次のお話をします。


個人間コミュニケーションパラダイムの変遷


携帯電話の個人間コミュニケーションの変遷は次の通りです。

  • 顔文字

  • 絵文字

  • スタンプ

携帯電話は個人間コミュニケーションに使われる頻度が高く、その中ではテキストコミュニケーションの簡潔さに加えて、ニュアンスを伝える補完手段が発達しました。
LINEのスタンプ機能が登場したのは2011年、LINE以外の版権のスタンプが登場したのが2012年です。
それから10年、スマートフォンの機能とネットワーク速度は進化しましたが、なかなか国民的なコミュニケーションパラダイムの進化は起こっていません。
iPhoneが登場したのが2007年です。そろそろ次のパラダイムが登場してもおかしくないです。スマートフォンの次は何なのか、あるいはスマートフォンの次のコミュニケーションパラダイムは何なのか、が興味があります。

次の個人間コミュニケーションパラダイム

最近、注目しているコミュニケーションパラダイムは個人間動画通信です。
TikTok、ショート動画全盛の時代ですが、個人が動画を作るのはまだまだ障壁が高いです。
2024年2月のOpenAIのSoraの登場はそれを暗示しています。それまで数秒しか作れなかった生成AI動画が1分に延びました。
個人間の補完的コミュニケーションパラダイムとしては1分は十分な長さです。
あとはコストダウンだけが課題です。
幸いなことに現在のGPUの高速化はMicrosoft Ignite 2024のSatya Nadellaによれば年 4.2倍だそうです ([microsoft])。コストからみれば年に4.2分の1になる計算です。3年で74分の1です。経済学的にいえば100分の1になるということは無料になることと等価です。メインの計算コスト以外のファクターのほうが大きくなるからです。
3-5年で個人間コミュニケーションでスタンプのかわりに生成AIによるショート動画を送りあう兆しが出ると思います。

ビジネスモデル

相手がどんな反応をするかを予想して個人間で送りあうショート動画を生成するキーワードが送ったユーザ、受け取ったユーザの特性を解析し、広告を出すのに有効だと思います。
SNSプラットフォームの中から生成AI動画を簡単に生成、編集できるサービスが登場し、そのサービスがユーザを解析し、マーケティング会社にそのデータを売ると思います。広告を出してもいいですが、広告が出るとうざいので、インプレッションとは別の形で売るのがいいと思います。

むすび

企業が使うNOKIAやBlackberryではなくて個人が使うスマートフォンが出てからもうすぐ20年になります。20年は次のイノベーションが起こるのに十分な時間です。次は仮想現実と言われた時代もありますが、仮想現実より生成AI動画が先に来ると予想します。

参考文献

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