石の上に3年といいながら、まったり岩盤浴していませんか?
職場にはいつもやる気のない若手が1人います。
学歴は良いのですがほとんど出社もしないし、社内のテストもいつも出来ない。決められた仕事はきっちりこなすのですが、変化球の仕事には全く対応できなくて、いつも納期が過ぎても終わらせる気が無いのでやむなく手を貸す、、、
このままだと伸びそうも無いので、厳しい指導をすべきか悩ましいところですが、辞めてしまっても困るし、、、
ところで「石の上にも3年」ということわざがありますが、最近の若手には必要な言葉なんですかね。
語源はインドや中国の修行僧が石の上に何年も座って悟りを開いたという話のようですが、情報のスピードが格段に速くなった現代において、「石の上にも3年」は本当に必要なのでしょうか?
そういえば、前の会社の上司は「石の上に5年」といつも言っていたので「仕事を辛抱」することの大切さを伝えようとしていたんだと思います。
果たして辛い仕事は耐えるべきか、それとも理想の仕事を追い求めるべきか?
転職という観点からいうと履歴書を見る際「3年」という暗黙のルールがある。これは、1つの会社で3年以上続かないというのは本人に何らかの問題があるという「シグナル」とみなせられているんです。
そのため、応募者数が多い求人だと書類選考で、はじかれてしまう可能性もあるのが現実のところです。
ただ、最近は人手不足とデジタル人材ブームで全くそれどころではありません。「定着」という言葉以上に保有スキルを重視せざるを得ない状況にあるため、資格やプロジェクト経験などの方がより重要視されていると思います。
もしかして「石」は安全で居心地の良い腰掛けだったりしませんか?何もしないで石の上にいれば、特に苦労しなくても給料が貰えるばかりか、その石は自宅にあったりしませんか?
中途で入社すると、今いる会社にしがみついてやろうとか全く思わないのですが、新卒で終身雇用前提で入社するといろんなしがらみが多過ぎてしまってなかなか辞められないものです。
でも、この気持ちの違いがすごく大切だなって思っています。たぶん一度転職してしまうと「いつ辞めても構わない」という姿勢で会社と向き合うようになります。そうすると毎日の過ごし方に大きな違いが出てくるんですよね。決して仕事だけに没頭しようとは思っていないところが僕のダメなところなんですが、、、それでもキャリアとか人生についてすごく考えるようになったと思います。
そこで提案です。最初の石は岩盤浴出来るくらいのすごく居心地の良い石です。まずは、ここからすぐにでも離れましょう。そして2つ目の石がスタートラインです。ゴツゴツした石もあればツルツルの石もありますが、ここと決めた石の上にどっしり構えて自分好みの石に磨きあげてみてください。
たぶん必死に磨いている石は、あなたのキャリアだと思います。
ちなみに「桃栗三年柿八年」という言葉がある通り、物事は一朝一夕にできるものではなくて、それ相応に時間がかかるものだと思いますので、柿の実を目指してみてはいかがでしょうか?
そういえばこの「桃栗•••」(ももクロじゃないです笑)のくだりは、続きがあるんですよ。
「桃栗三年柿八年、梅は酸い酸い十三年、梨はゆるゆる十五年、柚子の大馬鹿十八年、蜜柑のまぬけは二十年」
蜜柑(みかん)って3年くらいで実がなるんですが美味しく無いんですよ。だから農家の方が甘くするために、接木をしたり、蕾のうちに花を落としたりしながらじっくり何年もかけて育てていくんですよね。たぶん今の新入社員も焦り過ぎずに、甘い蜜柑を目指してみても良いかもですね。
書いてて思ったけどことわざって便利ですよね。きっと先人たちの多くの失敗が蓄積されて、人生訓として生き続けているんだと思います。
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。