書きたいことを描く、描ききれない事を書く。
“周りが羨ましい。”
そう思うようになったのはいつからだろう。
中学生…否、もしかしたら小学生の頃かもしれない。
私は保育園に通っていた頃から絵を描くのが大好きだった。5歳くらいで某飲食店のイラストコンテストに応募して、銀賞を貰ってから更に絵にハマっていた。“私は絵を描くのが得意なんだ”と幼いながらに思っていて、周りから褒められるために小学校にあがって、転校しても絵を描き続けた。
けれど、中学生になってからは忙しくなり、絵に時間を割くことが少なくなってしまった。当時私は吹奏楽部に入って居た為、コンクールに参加する機会も減ってしまい、友人達が絵画で賞を取って行くのをただ見ていることしか無かった。
その頃くらいから、絵に対する熱量が減ってしまった気がする。
それでも尚、私はしつこく絵を描こうとしていた。周りからも反対されることが多かったし、私自身胸を張って「私が描きました」と言える様な絵は描けなかったが、私は普通科の高校に入っても絵を描くんだろうな、と呑気に考えていた。
けれど、高校に入ってから、その考えが壊れ始めていく。
仲良くなった友人達は殆ど美術部で、私も途中から美術部になってから、どんどん描くことに抵抗を感じ始めていた。
友人の絵は当然今も好きだが、自分の絵は見てられない。比べられるのが怖く感じ、絵やイラストでは無くデザイン側の進路に進む事を考えるのとにした。
成績も中の下で集中力も減ってきている自分がデザイン科の大学に入れるのか…未だに不安なことは山ほどあるが、それでも私は目指した将来に向かって諦めずに歩けるのだろうか。