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あたまごなしではミエナイ

秋は、乾燥の季節といわれます。(地域にもよります)
アーユルヴェーダではヴァータが増悪しやすいといわれますし、漢方で言うなら乾邪が入りやすい時期。

では秋になったらなんでも水っけ油っけを与えれば良いのか?といえば、そうじゃないよな〜と実感した話。

私が変わったの?それとも…

私は東京で暮らす間、夏好きで秋は好みではありませんでした。
乾燥がニガテ、だからです。
気温が下がり、陽光が弱くなり、カラカラになっていく空気感も好きではありませんでした。

これは実は医師の体質診断も受けていて、その結果とも合致するものでした。
つまり、自他ともに認める乾燥と寒さ大敵!ということで、それが自分という認識。

それが自分だから、イコール秋はニガテの始まりの季節!だから嫌!という図式も出来上がっていたように思います。
美味しいものがあろうと、過ごしやすくなろうと、観光シーズンであろうと、好ましくなかったわけです。

あれ?なんかちがう?

でも、伊豆にきて、海辺近くの森に住んでからは、なんと秋→かなり好き!に。
(まあ、基本は一年中良いのですが。)

でもね、
好みが変わったわけではないのです。


今暮らすところは湿度高めで日差しも強い場所。
秋になってスッーと乾燥してきて、その快適さや美しさ、そして何だか森や周辺の環境に生きるたくさんのいきもの達も、なんだかホッとしているようで心地良くて。
小鳥たちのさえずりもにぎやかで嬉しそう。
乾邪よりも乾燥の恵のほうがずっと多い。

夏の猛暑日に台風の雨などが重なっていくと、すごい湿度に!
近年は樹木が生きたまま腐って、大きな枝ごと折れて次々に落ちてきます。
びっくりでしょ?

危なそうな箇所は、地域の方や業者さんに依頼してあらかじめ払いますが、これまでとは規模が違って、とてもやりきれないほど。

わかりやすく言うと、洗濯物は日差しにあてて暑さで水分を飛ばさないと乾かないし、乾かないうちに1時間しないで臭ってくる。
年中夜干し普通だった東京生活者には驚愕でした。
(気温湿度が高く、風がない夏季のことです。冬場はちがいますよ。)

やっと勢いが落ちついてきた秋口


山肌は、強固な草や幼木が1日でわかるほど猛り伸びて、手を入れても全く追い付かず、息つく間もありません。3日たたずボッサボサ。この短い間にも気候が変化していることを肌身で感じます。

そんな盛夏を経て秋になると、
いわゆる“秋のもの悲しさ”なんてものは全く感じず、ホッとするわ楽しいわ快適だわ。

夏場のジメジメでグチャグチャで、森は傷み海辺も荒れて、匂いもなんだか臭い(通年知っていると比較できる)。
その様は本当に痛ましかったり不快だったり。
安全面も考えるなら不安もでてきます。

それがスーッと乾いてやわらかな風や陽光に秋の草花がそよぐ穏やかな様に、わたしも心穏やかに。
ほんと、いい。

海辺も快適

先日、数ヶ月ぶりに東京・横浜方面へ出張して感じたのは、やはり地域特有の乾燥。
住んでいた時は「特有」に気が付かなかったけれど。
大手エアコンメーカーさんが調査結果を発表しておられますが、東京の乾燥度は日本一で、毎年更新しているそう。
このことをとっても実感した今シーズンでした。

私自身の好みが変わったのではなく、地域性の違いを体感していたわけですね。

一概に『秋は乾燥するから、潤さなくちゃ!』と頭ごなしに思っていたら、せっかく改善された湿邪をまた呼ぶことになったかもしれません。
湿邪がひどすぎて、乾燥が養生になるとは…
わからないものです。

どんな知恵も頭ごなしにうけとらず、環境と対象(自分も含め)をよく観察して対処を考えていくと良いですね。

心構えと意識

地球規模でみたら東京と伊豆の気温差や湿度差は少しの違いかもしれませんが、肉体とはささやかなもの。
それに、自覚の有無に関わらず繊細なものと私は思います。

わずかな違いにも大きく左右される、そう思っておいたほうがいいかもしれません。
これは、心構えの話。

ここから色々な話に転じていくこともできますが、今はもっとも自分の中心にあることを。

わずかな違いを無いことにせず、感じたことをないがしろにせず、かといって頭ごなしに肯定も否定もせず、丹念に紐解いて、反芻して、五感で観て、意識を明らかにいのちを受け取る。

こういうことを言葉にするって、つくづく簡単ではないなと思います。
でも、簡単ではないからこそ必要とも感じます。

あきらめずに取り組んで、もっと巧みになれれば、ことばも絵画も私が直接会うことができない人のところまで、時空を超えて交流させてくれます。
楽しみに、がんばろうと思います。

今回は、
ちょうど時期なのでよく耳にするワードから、実感していることを書いてみました。

みなさんもどうぞ快適にお過ごし下さいね。


フジバカマとムクゲ 季節の恵



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眺望が良い場所です



#河津SAKURAリトリートメント
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『透明な栄養』をテーマに有形無形の造形活動をしています。ホリスティック~全体観~という捉え方を活動の基盤にしています。この捉え方は、いのちの息苦しさが紐解かれたり、改善される可能性をかんじます。noteでは日々の思考研究も兼ねて、この考えをもとに書いたものをシェアしています。