「療育」ってなに? 療育の基本を解説します!【施設選びに使えるPDFチェックシート付き】
《この記事は、約15分(無料部分は約7分)で読めます》
こんにちは、Ahne代表のかいとです!
今回は「療育」とは何かについてご説明します。
療育とはそもそも何なのか。どんな目的をもって、どんな方法で行うのか。どんなメリット・デメリットがあるのか。
この記事を読むだけで、療育の基本をまるっと理解できるようになっています!
有料記事になっていますが、上に挙げたような療育について説明は、すべて無料部分に掲載しています。無料部分だけでもぜひご覧ください!
有料部分では、特典としてチェックシート「療育施設を選ぶならここを見る! 10のポイント」を配布しています。
専門知識の豊富な療育作業療法士が、大切なお子様を預ける施設を選ぶ上で見逃せない点をわかりやすくまとめましたので、こちらもぜひご利用ください!
療育とは何か?
療育とは、主に発達障害や知的障害を持つ子どもたちのための支援や教育のことです。
子どもたちの発達を促進し、日常生活や社会生活に適応するための力を高めることが目標です。
「療育」という言葉は、医療と教育の領域で生まれた用語です。もともとは身体に不自由のある子どもたちのために「医療」と「教育」を並行的に行うアプローチのことでした。
現在では、医療行為の有無はあまり重視されておらず、発達を支援することを指す言葉となっています。
療育の目的
療育には、主に以下のような4つの目的があります。
発達の促進
子どもの身体的、知的、社会的、情緒的な発達を促します。自立の支援
子どもができる限り自分の力で日常生活を送れるようにします。社会適応力の向上
子どもが社会の中で円滑に生活できるように、社会的スキルやコミュニケーション能力を高めます。家族支援
子どもだけでなく、その家族もサポートし、家庭全体の生活の質を向上させます。
療育の手法
療育にはさまざまな手法があります。主に以下のようなものです。
個別指導
子どもの特性やニーズに合わせた個別の教育プログラムを作成し、それに基づいて指導を行います。グループ療育
他の子どもたちと一緒に活動を行うことで、社会的スキルや協調性を養います。遊びを通じた学び
感覚遊び、運動遊び、創作遊びなどの遊びを通じて、学習や発達を促進します。リハビリテーション
作業療法士や理学療法士によるリハビリテーションを通じて、心身の機能の向上を図ります。言語療法
言語聴覚士による言語やコミュニケーションの訓練を行います。心理療法
公認心理師や臨床心理士によるカウンセリングや心理療法を通じて、情緒的な安定を図ります。
以上が療育の概要になります。
なんとなく、どんなことをやっているかのイメージは掴んでもらえたでしょうか?
次のステップでは、療育にはどんなメリット・デメリットがあるのかを確認していきます。
療育のメリット
療育にはさまざまなメリットがあり、以下のように大きく5つに分けることができます。
発達の促進
1つ目は、子どもたちの発達を促進することができる点です。
療育で特筆すべき点は、一般的な学校教育では難しい、一人ひとりの子どもへの個別対応が可能であることです。
それぞれの子どもの発達段階やニーズに応じて、最適化されたプログラムやカリキュラムを提供することで、子どもの発達を促進します。
またそれに伴い、運動能力、認知能力、社会的スキルなどの多方面のスキルも向上させることができます。
自立支援
2つ目は、子どもの自立を支援できる点です。
療育を通して、自分で食事を取る、着替えをする、トイレを使うなど、日常生活に必要なスキルを習得できます。
こうしたスキルにより子どもの自立度が高まり、子ども本人や家族の生活の質を向上させることができます。
社会適応能力の向上
3つ目は、社会適応能力の向上です。
他者とのコミュニケーションや協力、場面に応じた適切な行動を学ぶことで、社会生活に適応しやすくなります。
また、日常生活で発生するさまざまな感情の管理や、ストレスへの対処方法も学べます。子どもが友人や先生などの他者と、より良い社会的な関係を築くことができるようになります。
家族のサポート
4つ目は、子ども本人だけでなく、その家族もサポートを受けられる点です。
療育では、専門知識を持ったスタッフが、子どもの家族に対しても支援を提供します。
具体的な支援方法や、子どもが抱えている問題についての情報を家族も得ることができるため、家庭での対応がしやすくなります。
子ども本人だけでなく、家族の負担も軽減されるので、家庭全体のQOLを向上させることができます。
専門的なアプローチ
5つ目は、専門家による専門的なアプローチが受けられる点です。
療育では、作業療法士、心理士、言語聴覚士などの多数の種類の専門家が連携して、子どもを支援します。
一般の方が一つひとつ判断して受診するのは難しいような領域も、幅広くカバーしています。また、最新の情報や技術を上述のような専門家が常にリサーチして、支援に活かしています。
療育のデメリット
一方で療育には、経済的・時間的な面でデメリットもあります。また、現状では地域によって、受けられるサービスに格差があるというのも事実です。詳しく見ていきましょう。
経済的なデメリット
療育では、施設の利用や教材の購入などに費用がかかる場合があり、経済的な負担になることがあります。
公的な支援を利用できることも多いので、よく確認してみましょう。
時間的なデメリット
療育は、長期間にわたって継続的に取り組む必要があります。
療育に参加するためのスケジュールの調整や、施設などへの移動が、家族にとって負担となることがあります。
地域差や情報格差
現状では、療育の質やアクセスのしやすさは、残念ながら地域によって異なっています。
都市部と地方ではサービスに差があり、多くの場合、都市部の方がサービスにアクセスしやすくなっています。地域によっては、療育のサービスや専門家の数が不足していることがあります。
また、得られる情報にも格差がある場合があります。
昨今はインターネットの発展などにより情報を手に入れやすくなっていますが、それでも専門知識は専門家でないと扱うのが難しい場合が多いです。
専門家の数や持っている情報によっては、必要な支援が得られないことがあります。
チェックシート「療育施設を選ぶならここを見る! 10のポイント」
ここまで、療育の基本的な考え方や、メリット・デメリットなどについてお伝えしてきました。この記事を通して、読者の皆さまに療育への理解を深めていただければ嬉しいです。
また、これから療育を利用したいと考えている読者の方に向けて、有料部分で「療育施設を選ぶならここを見る! 10のポイント」を解説しています!
note記事での解説のほか、印刷して書き込んで確認できるPDFファイルも配布しています。
大切なお子様を預ける施設選び。
「どんな基準で施設を選べば良いの?」「どんなスタッフや専門家が居るところが良いの?」など、疑問や不安は尽きないと思います。
そこで今回の特典では、専門知識を持った療育作業療法士が、施設選びの際に見逃せないポイントを10個に絞り、チェックシートとしてまとめました。
療育のプロが、いちばん重要な点をわかりやすくまとめていますので、療育施設選びにぜひご活用ください!
療育施設を選ぶならここを見る! 10のポイント
療育施設を選ぶ上で、ぜひ確認してほしい重要なポイントは以下の10個です。
スタッフの資格と経験
施設の安全対策
療育プログラムの内容と柔軟性
スタッフと子どものケア比率
施設の清潔さと設備の充実度
療育方針の透明性と保護者との連携
保護者へのフィードバックと連絡手段
料金体系と契約内容の明確さ
施設の口コミや利用者の評価
施設見学や説明会の実施
それぞれのポイントが重要な理由や、注意すべき点などを、より詳しく見ていきましょう。
①スタッフの資格と経験
スタッフが作業療法士、言語聴覚士、心理士などの資格や、十分な経験を持っているかをチェックしましょう。
医療従事者の国家資格(作業療法士、言語聴覚士、心理士など)を保持しているスタッフがいる施設の方が、より安心感を持って利用することができると思われます。
保育士や教員免許などを保持しているスタッフも、もちろん子どもについてのさまざまな知識を有しています。
しかし、発達障害やグレーゾーンの子どもへの知識は、難しく専門的なものとなるため、医療従事者をはじめとした専門職との違いは明確に出てきます。
スタッフの専門性について、一度確認してみるのが良いでしょう。
②施設の安全対策
防犯カメラや非常口の位置、施設がバリアフリーに対応しているかなどをチェックしましょう。
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