映画「ブルーを笑えるその日まで」を見てきた
これは面白そうだと思って、値段が高くなければ(ここ重要)、行く。という行動は、普通のことではあるのだが、めんどくさい、金が無い、なんか怖い、その街が嫌い、つまんなかったらどうしよう、寒い、暑い、花粉症、眠い、パチンコ屋のイベント日だ、演劇をやっているせいで演劇を見るだけでお腹いっぱい、などの理由をつけて行かないことばかりだった、もう何年も、いや二十年くらいかもしれない。
が、ここのところ、持ち前のサブカル愛好心がなにかを欲しているようで、見に行くことに躊躇があまりなくなった。女子プロレスも、ライブハウスも、ちょっと前の私だったら、なんやかんや理由をつけて行かなかったと思う。
そんなわけで、今日は映画だ。それもミニシアターのやつだ。どこでこの作品のことを知ったのか忘れてしまったが、情報をさらっと読んだ限り、私が好きそうな感じが凄くする。たぶんサブカル演劇中年野郎に届けたいと思って作られた作品ではないだろうが「高校生+君が僕を知ってる(RCサクセション)」という組み合わせは、私の一番好きな漫画「風呂上がりの夜空に(小林じんこ)」の花室もえが鏡に向かって歌っていたシーンを思い出すし。
そういえば「ブルーを笑えるその日まで」の監督は風呂上がりの夜空にを知っているのだろうか。古い漫画(1980年代)なので知らないと思うけど、たぶん近いものを描いているのではないか、とそんなことを思って、チケットを買った。
ちなみに私はあの「カメラを止めるな!」を友達が出演しているにも関わらず見に行かなかったくらいなので、私にとってはチケットを自主的に購入したというだけでかなり画期的なことだと言っていいだろう。
と、ここまでは、その映画館に向かうバスの中で書いた。
で、見終わったんだけど。まず、高校生というのは余裕で私の勘違いで、中学生の話だった。が、そんな些細なことはどうでもよくて、素晴らしい映画だった。
完璧と言っていいタイミングで聞こえてくる忌野清志郎の声にやられた。
おそらくだが、この映画の設定は1990年〜2000年あたりで、その十数年前の中学生はRCサクセションを聴いていたということなんだろう。
風呂上がりの夜空にとはまあ全然違ったんだけど、中学が好きじゃなかった、というところは一緒だったし、それを高校でアッパー気味に取り返す話だと風呂上がりのことは思っているので、きっとブルーを笑えるその日までの主人公たちも幸せに将来を生きているはずだし、そういう話が私は好きなのだろう。そういうところにこそ、青春の煌めきというものはあるというか。
あと脚本的には細かいところだけど「それな」というセリフの使い方にいい感じに悪意があったのも、好きだった。
とにかく、良いもの見た。いい勘してるぜ俺。
情報とかはこちら
https://www.bluewo2023.com/