旅の終わり

約7年間続けてきたハースストーンの情報発信活動を止め、BeerBrickを離れることにしました。

先に言っておくと、ハースストーンに飽きたり失望したわけではありません。ハースストーンは続けます。あと、BeerBrickは0さんが引き継ぎます。

止める理由は、活動に費やしている時間を自分自身やパートナー、身近な人たちに費やしたいと思ったからです。


この活動を続けてきて、時間を沢山犠牲にしてきました。

ハースストーンの最新情報を発信するには、生活リズム(1日の活動時間)を主に下記イベントに合わせる必要があります。

  • 午前2時(または3時)に公開される公式情報

  • 不定期に発信される公式内外のニュースやデッキの情報

  • カード公開等、英語でしか公開されない情報とその翻訳

ほぼ海外から発せられるこれらの情報をできる限り早く提供しようとすると、必然と21時~午前7時の時間帯は起きている必要があり、昼夜逆転の生活になります。

昼夜逆転だけならマシなのですが、仕事や付き合いが絡んでくることで、『23時に飲み会から帰ってきたけど、(あるかないか分からない)公式のニュースの確認に3時まで起きてなきゃいけなくて、新拡張のカード公開も5時と7時に控えてる。あと、11時から打ち合わせ。19時のカード公開まで睡眠時間確保しておきたいけど、旬のデッキはなるべく早くツイートしたいからまだ寝れないかな。』なんて感じの1日のスケジュールが出来上がります。

程度に差はあれ、ずっとこんな感じで不規則に時間を縛られる生活をずっと続けてました。たぶん、7年間でハースストーンの情報探しや発信をしていなかった日は、10日も無いと思います。

とはいえ、別に苦労自慢したいわけではなく、生活スタイルを含めて十分楽しみながら活動をしていました。

それに、ややショートスリーパー気味だった体質が幸いして、不規則な生活を苦痛に感じたり身体の負担になってると思ったこともありません。

しかし、ハースストーンの最新情報を届けたいという思いの裏で、自身と身近な人の時間が縛られ、色々と犠牲にしてきたのは事実です。


数年前に母が突然他界したときに「自分は母にもっと色々してやれたことがあったはずだ」と後悔した経験から、何をすれば後悔しない人生を送れるのかをずっと考えていました。

そして(だいぶ時間がかかりましたが)出した結論が、できる限り自分の愛する身近な人たちに時間を費やすことが、自分の後悔しない人生につながるというものです。

この考えが、活動を止めるきっかけになりました。


ハースストーンの情報発信は、様々な面で自分の性に合っていました。

自分の活動を通じてコミュニティが盛り上がり、誰かがゲームをより楽しめるようにすることで、色んな人の人生の一助になればと思って続けていたこの活動は、とても充実したものでした。(たかだか一つのゲームの情報発信で誰かの人生の手助けになるというのは大げさに聞こえるかもしれませんが、自分は真剣にそう考えています)

先に述べましたが、ハースストーンに飽きたわけではありません。情報発信のモチベーションが失われたわけでもありません。

ただ、自分が思い描く理想の人生と情報発信活動を両立するのは難しく、どちらを優先するか天秤にかける必要があったのです。


自分の活動は本当に多くの人に支えられており、協力してくれた人たちに心から感謝しています。

この数年間で信じられないようなことが、沢山実現出来ました。

X(Twitter)では、5万人もフォローしてくれてる人がいて、日本に留まらず、世界チャンピオンや競技プレイヤー、著名プレイヤー、開発者などの海外勢も多数含まれています。なんでこんなにフォローしてもらえたのか未だに自分は理解していません。

主催した大会やイベントの視聴者が、3000~5000人を記録することが何度かありました。そこらの公式イベントに引けを取らない数字をもつイベントを実施できたことを、とても誇りに思っています。

そして、日本一を決める公式大会(JAPAN CUP)を自分の手で企画・立案し、運営することができました。

どれも自分の功績といえば功績なのかもしれませんが、大会に出場する選手や観戦する視聴者、キャスターや運営スタッフなどの裏方の方々、BlizzardやTwitchなどの企業の人たち(または企業に属さないフリーな人)、そして、直接でないにせよ色々なところで関わってくれている沢山のハースストーンプレイヤーがいなければ、成り立たないものばかりです。

誰かの人生を支えると、自分の人生も支えられるんだなと今本当に感じています。

改めて、素晴らしい経験をさせてもらった皆さんに感謝します。またゲーム内やDiscord、配信のコメント欄、オフイベなんかで会いましょう。

有難うございました。

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