優しい雨にビターなギターが

2006/09/27(水) 20:35:04

ある冬の夕方に
地下鉄の駅で待ち合わせた。
駅からの坂道をのぼるとき
私はあなたの足元ばかり見てた。
お昼に食べたものの話をして
あとはなにを話したっけな。
それからそのあとの大切な用事で
私はとっても恥ずかしいことをした。
それを今でも謝りたいし
出来ることならその時間をやり直したいと
いつも思っている。
あなたはやさしいから
気づかないふりをしてくれていたけど
ほんとうはがっかりしたんじゃないかと思う。
あんなしあわせな時間は
もう無いかも知れないから。
神様もあきれたことでしょう。

秋の空気を感じる度に
今はもう履けないチェックのスカートを見る度に
あの曲を聴く度に
そんなことばっかり思い出してしまう。
そして、そうやって
ダメな自分をのろうのです。

そして、その最後に
あなたがちょっぴり意地悪だったことを思い出す。
言い返せなくて悔しかった。

それでも、あの夢みたいな時間を共有できたことは
棺桶に入れて持っていきたいよ。

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