好きなもの、選ぶもの
いくつかの仕事を並行して進めている。
アイデアを考える時、考えているうちに他の仕事の方のアイデアが浮かんだりする。
そして、クライアントさんからの希望や、コンセプトに合わせたものをセレクトしていく中で、自分の好きなもの、どうしようもなく惹かれるものが浮き彫りになっていく。そこからまた、今回の作るものにふさわしいものに立ち返る。
その繰り返しがなぜか心地よくて、思考がクリアになっていく。
ここ数年(ちょうどコロナ禍の間)安定収入を得るための仕事と、本当にやりたい仕事とを掛け持ちしていて、それは誰もがある程度そのようになっていると思うが、どうにも安定を得るための仕事がストレスになってきてしまい、去年の10末でその安定を終了させた。きっかけはいくつかあって、去年の5月に恩師と何年かぶりかに会い、私は今、この人に教わったことを活かせないことに半分の時間を使ってしまっていると、自分のやっていることに急激に焦りを感じた。このままではいかん。時間ばかりが過ぎていき、いつかは!みたいに思うのはやめようと思った。絶対に年内にこの仕事をやめよう!と決心したら、なぜか不思議なタイミングでいくつかの仕事のオファーが来た。フリーランスだからと言ってもやりたいやりたくないだけで仕事が選べるとはもちろん思っていない。でも、受けるからには必ずそこに興味が持てて、作るものが想像できるものというのは決めている。その中でも、お久しぶりの方お二人から連絡をいただき、それはとてもやりたい仕事で、今は一緒に仕事をしている。ありがたい。人生をサボり過ぎなくて良かった。
そして、なおかつ、心の底から永遠にやりたいと思える宝物である仕事もやらせてもらっている。自分はこの仕事を続けてきて、本当によかったと思える。辛過ぎてやめてしまおうと思った1997年から、やっぱりもう一度イバラの道を行こうと決めた1998年。再起できた自分を褒めてあげたい!!恨み節を言い続ける人にならなくて良かった。たとえ、どんなに休みがなくても、忙しくてもいろいろ膨らむ妄想ににやにやできているうちは自分はまだ大丈夫だと思っている。だけど、大事なことを見逃したり、気付けなくなってしまうのは本末転倒。ふらりと旅に出られたり、会いたい人にいつでも会いに行ける余裕は持っていたい。
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