吉祥寺、初秋。
2006/09/17(日) 02:42:56
夜から朝へと変わる空。
吉祥寺から新宿方面へと走るタクシーは
フィルムの逆まわしみたいに
風景が反対に流れていった。
まったくさ、この時間はまばたきごとに空が明るくなっちゃうんだから。
この空から歌が生まれるんやね、とぽつり。
ほんとにそうだねえ。
ひとりふらり駅の方へ
消えていった吉野さんの後ろ姿が忘れられない。
我々はなぜか中野駅前。
変な形のビルの最上階一個下の部屋にて眠る。
いろんな朝を思う。
夜から朝へ。
昨日から今日へ。
その境目の風はどんな街に吹いても透明なのだ。
そういうときは
たいていがからだは重く、熱いからこそ
一日の中で一番ひんやりとした空気が
心地よく感じるのかな。
でも、その境目の風を
知っている人が私は好きだ。
いろんな理由で夜に乗り遅れてしまうような人が
その時間に考えていたことを
言葉なくとも共有できるように
思うのだっちゃ。
そして、人が集う場所は不思議と
なぜかその場にいなかった人を色濃く思い出させるのだ。
く~。
秋ですな~。
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