『まくむすび』を読んで、なんだか花粉症が治りそうになっている。
年号が令和になり、気づいたもう令和2年になっていて、正月ボケが抜けない僕をワクワクっとさせたニュースが目に飛び込んできました。
2019年から僕ゲキ推しの『まくむすび』が「2020年マンガ大賞」の2次選考に残っているやんっ!
調べるてみると、2020年は226もの作品がノミネートされてるじゃないっすかっ! そのうちの12選っ!
よかったな、ジャス子。
”むすび”(主人公のあだ名)でもなく、”ママさん”(登場人物の一人です)でもなく、思わず心の中で出てきた言葉は「ジャス子」でした。
(この子です。登場人物の一人です)
『まくむすび』連載開始から「コレは来る!いや、―キタ――(゚∀゚)――!!」と思っていた僕にとって、それはそれはワクワクっとして、一気に正月ボケが覚める思いでした。
ねぇ、奥さん。『まくむすび』って知ってる? 『まくむすび』がすごくイイのよ。
ここだけの話よ。ここだけの話、『まくむすび』を読んだら、なんだか花粉症が治りそうなのよ。
ーー???
皆さん、「?」だと思いますが、、、『まくむすび』の魅力をどう一文でお伝えしようかと思ったとき、
「青春+部活で吸着し、演劇でそれを閉じ込める」
こんな一文を思いついちゃったからです。
なんかコレって、花粉症の対策グッズのCMでありそう。
実は『まくむすび』って、読者吸着力が最強の条件が揃っているのではないか。
と思ったのです。
っということで、なんだか花粉症が治りそうなマンガとして、久々にまたマンガ紹介文を書いてみました。
追記:
あっ、保谷伸先生に見つかってしまった。。
あっ、公式さんにも。。
『まくむすび』って?
『まくむすび』は保谷伸先生の3作目の作品で、2019年3月から週刊ヤングジャンプ(集英社)にて連載がスタート。どういうわけか、人気作でありながら、2020年2月以降はWEB連載にシフトしたみたいですね。
↓ 「となりのヤングジャンプ」のリンク貼っておきます。
舞台は仙台。部員数6名の星見高校演劇部が演劇の全国大会を目指すお話です。
主人公 ”土暮咲良(つちくれ・さくら)”が星見高校に入学し、演劇部と出会うところから物語が始まります。
――えっ? ちょ、ちょ、ちょっと待って。「演劇の全国大会」って何よ??
ご安心ください。『まくむすび』はそんな読者も決しておいてけぼりにはしません。
土暮咲良を含む新入生はみな演劇初心者。だから、作中には演劇について丁寧な解説もあり、演劇って初めてなんだけど・・・という読者も安心してついていけるんです。
+「演劇」が最強であることを知ってしまったのです
さて、『まくむすび』が読者吸着力最強の話に戻しましょう。
部屋を1つイメージしてください。
あなたは「マンガ」と書かれた表札のある部屋の扉を開きます。そして、そこで繰り広げられる「劇」を見る。これが「マンガを読む」という行為だとします。
その部屋に入ったあなたは、主人公と一緒になって成功体験を共有してみたり、傍らで彼らの成長を見守ったり、時には彼らに自分を重ねたり・・
自分なりにどうにかこうにか工夫して、この部屋で演じられる劇での立ち位置を探したいと思っている。
何のためでしょうか?
それは、過去を変えるためです。
マンガを読むのは過去を変えるためではないのかと僕は最近思っています。
劇(マンガ)に自分を登場させ、過去の自分を慰めたり、過去の自分と重ねて新たな自分を発見してみたりする。そして、自分の背中をポンっと押してもらって現実世界に戻してもらう。
戻されたあとは、何だかちょっぴり過去が変わってる気がしませんか?
僕の場合、「学園モノ」や「部活」ジャンルのマンガを好んで読む傾向がある。
青春の中心がそこだったからでしょうか。「学校」や「部活」は、誰もが通ってきた時間。だから、「自分だったら」「自分はこうだった」と立ち位置が見つけやすいんだと思います。
また、「学校」や「部活」は当然群像劇になることが多く、登場人物が増えればそれだけ寄り添い方も増えるので、立ち位置の見つけやすさが格段に上がるというわけです。
『まくむすび』は――というと、僕を劇の舞台に上げるのに、ものの数秒もかかりませんでした。
「青春」+「部活」は、やはり強し。
そして間もなく、+「演劇」が最強であることを知ってしまったのです。
『まくむすび』も青春の一幕の劇を見ているという点では、ほかの「学園モノ」「部活モノ」と同じ。でも、『まくむすび』にはさらにもう1つ、扉が用意されていたんです。
それが「演劇」でした。
『まくむすび』の吸着力を上げる2つの要素
では、もう一度、先ほどの部屋をイメージしてください。
「マンガ【まくむすび】」の部屋では、群像劇が演じられている。
あれ?
奥にまだ扉があるぞ。
その扉には「演劇」という表札が掲げられている。
開けていいのだろうか。という思いとは裏腹に、あなたはもう「演劇」のドアノブに手を掛けている。そして、開く。
目の前には広がったのは、ズラりと客席が並んだ劇場。あなたは案内されるがままに、客席に座らせられた。
そして、ブーーというブザー音と共に、目の前の大きな赤色のどんちょうが開き、演劇が始まった。
『まくむすび』には、こうなる瞬間が何度かある。それは作中で繰り広げられる演劇が始まったときです。
僕、たまに見るですよね。夢の中で夢をみること。そんな感覚でした。何か「マンガを読む」を超越した感覚でした。
この感覚は『まくむすび』だからこそ起こる現象なのではないかと思うんです。
なぜならそれは、主人公が脚本家だからです。
もちろん、こんな風に役者目線で劇が演じられるシーンもありますよ。
しかし、基本『まくむすび』で演じられる演劇は、主人公 土暮の脚本家目線です。つまり、観客と同じ目線で演劇を見せる。
これによって、本当の演劇を客席で一緒に観ている感覚が損なわれないのです。だから、いざ演劇が始まるとついつい没頭してしまう。
あれ? 劇が終わった。あっ、そうかまだマンガ読んでるんだったわ。
と読みながら、もはや自分の立ち位置が分からなくなってしまうほどのめり込んじゃいます。
文字通り、夢中になっちゃうんですよね。
この「脚本家目線で描かれる演劇」こそが『まくむすび』の面白さの1つであり、作品へのめり込みを最大限まで引き上げてる要素の1つです。
そして、もう1つの『まくむすび』の読者吸引力を上げてる要素だと思うのが、さすが演劇マンガ! と思える「演技」です。
この6人のカットはたくさん出てくるんですが、1人とて気を抜いていない。このキャラならそういう反応よね。ってのが、パシッとハマってるんですよね。だからこそ読んでる手元でリアリティが生まれるのかと。
かと思えば、こんな真面目な手だけでのこの演技よ。
2巻のここから始まる手だけの「演技」をぜひ注目して見て欲しい。手だけで会話が成り立ってる。心の内が伝わってくる。このシーンが僕はすごく好きです。
「演技」が上手ければ、作品も夢中になるわさっ!
「脚本家目線の演劇」と「演技」、『まくむすび』はこの2つの使い方がめちゃくちゃ上手い。この2つの要素が『まくむすび』の読者吸着力を抜群に上げてると思うんですよね。
『まくむすび』は今後どんな展開になるの?
現在『まくむすび』は――
つい先日、2020年4月17日(金) 待望の4巻が発売されましたっ!
星見高校の1年生3人が演劇の修行に行くワークショップ編。演劇がもっともっと詳しく解説されてました(読了)
そして、ファンの間では4巻発売と同時にギブ! ギブ! ギブ!
怒涛のギブ祭り!!!!!
ギブこと、”柳渕(やなぎぶち)”の絶賛の声が量産され続けています。
今後はギブとの脚本家対決も見ものですね。
あとは、ずっと縦軸で語られてる「”一年前”に何があったのか」案件も、
そもそも、全国大会へ行けるのか? 案件も、
部員が増えてく展開だってあるかもしれませんよね。
物語はまだ始まったばかりです。単行本発売ペースもゆったりなのでまだまだ追いつけるぜよっ!さっ、書店へ。
単行本には仕掛けがあります。
さいごにこれだけ言わせて下さい。『まくむすび』は単行本で手に入れて欲しいんです。
それは単行本に仕掛けがあるからです。
”仕掛け”とは本編との間にあるオマケページのこと。
アルの「まくむすびの好きなところ」の投稿でもにも書きましたが――
単行本に収録されてる本編との間にある”描き下ろしの4コマ”も見モノ。 スピンオフ的に描かれたそれは、本編とは全く関係がないわけではなく、ストーリーの余白を埋めている、 とは言いすぎだけど、余白を数ミリ縮めていて、作品全体の心地よさを生んでる気がします。
どの作品でも単行本のオマケページは楽しみの1つだと思いますが、『まくむすび』のオマケページはちょっと違う。
これは保谷伸先生のファンサービスというより、御業だと思うのです。
あと、『まくむすび』は何かしらの創作に関わっている人には読んでもらいたいですね。
4巻のココなんか、僕みたいな、っハックション!
ブログレベ、っブエっしょん!
ブログレベルの文、っブエっしょ!
ブログレベルの文章を書く人にも刺さックション・・る。
ハックション! へっクション! ぶえっしょ! ぶえっしょ!
『まくむすび』を読んで花粉症治りそうな気がしていたのだけどな・・ぶえっしょ!
是非、 ぶえっしょ! まくm ぶえっしょ!
ぜひ↓
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