フィンランドで起業支援コースに参加する
私はStartupRefugee主催の移民向けの起業支援コースに参加しました。これは、事業内容が決まっている人が、具体的にターゲットを絞っていくためのコースです。
無料で起業支援が受けられる
フィンランドでは、起業支援が充実しています。今回私が受けたコースも、もちろん無料です。それ以外にも、いろいろなサービスが無料で提供されています。
https://pieceofoishi.com/finland/life/startup-service/
2週に一回のコース
このコースは、一回4時間の授業が、2週間おきに全三回。毎回、かなりの量の宿題が課されます。私が受講した期間は、コロナ禍なのでオンライン授業でした。また、コースの定員は最大10人で、私の参加しているグループは6人でした。
ビジネスの基礎から
次に、コースの内容です。ビジネスの進め方を具体例から掘り下げていくスタイルで、固定メンバー3人ずつでのグループワークを挟みながら進みます。
また、最初の二回は、授業内容に関係した課題が出ます。この課題は、市場調査など、かなり労力を要するものです。しかし、この課題をしっかりこなすと、実際に自分の進む方向性が見極められるように感じました。
一回目:アンケートでマーケットリサーチ
それではさっそく、授業内容を紹介していきます。一回目は、マーケットリサーチについてでした。
実在する企業を例にとり、ターゲットはどんな層か、解決したい課題は何かを考えます。そして、それを自分のビジネスに当てはめて、考えていく授業でした。
一回目の課題は、顧客のニーズを探る、というものでした。このため、関係企業へのインタビューを10件行う、またはアンケートを30回答以上回収し、分析するというものでした。
二回目:プロトタイプでユーザーテスト
二回目は、プロトタイプとユーザーテストについてでした。
ここでは、実際の商品を提供するまでの道のりと、プロトタイプの位置づけ、プロトタイプの作り方を学びました。具体例として、今までの受講生のプロトタイプを参考にしながら考えました。
二回目の課題は、実際にプロトタイプを作り、ターゲットユーザーでテストする、そして、結果を分析するというものでした。
三回目:実際のサービスでユーザーテスト
三回目は、実際のサービスをトライアルで提供し、改善する手順についての授業でした。ここでは、ポップアップなど具体的な例、必要な資格などを教わりました。また、グループワークでメンバー同士のアイディアをコラボレーションしたユーザーテストの方法を考えました。
そして、最終回なので課題はありませんでした。
参加者は多種多様
コースの感想は、受講者の背景も、ビジネスプランも多種多様だ、ということです。いろいろなことを考える人がいると知れて、とても面白かったです。
その反面、元教員としては、もう少しサポートが欲しいなとか、授業の進め方こうしてほしいなとか、気になるところもありました。
例えば、課題のレビューはもらえるけれど、アンケートやプロトタイプを実施前にチェックしてくれるわけではありません。ただ、頼めばやってくれるでしょうし、ここはどれだけ貪欲にいけるかが鍵だと思います。
すべて無料はありがたい
実際のところ、コースの内容に大満足、とは言い難いです。それでも、自分の進めてきたこと正しかったことを確認でき、課題をやる中で新たな気づきもあり、自分自身の性質や進むべき方向性をより理解できたという点も総合して、有意義なコースでした。
そして、あれこれ文句を言いつつも、フィンランドという異国で、日本人の私が、一銭も払わず、ビジネスコースに参加できるのは、ただただありがたい話です。
フィンランドでの起業にまつわる記事はこちらです。
https://pieceofoishi.com/finland/me/starttiraha/