見出し画像

【知って安心】お葬式の流れ ~ご逝去から葬儀後までの簡単な順序~

シーン別にお話していきますので、途中から読んでもわかるように書いていきます。
目次をご参考にしてください。

この記事のポイント
・お葬式に関する全体的な流れがわかります。
・注意点や必要な項目がわかります。



○事前準備:亡くなる前にしておくこと

葬儀社を決めておく

お葬式は突然やってきます。いざという時に慌てないためにも、事前の準備がとても大切です。
まずは、葬儀社を決めておきましょう。
急いで葬儀社を決めてしまうと後悔することになるかもしてません。
事前に複数の葬儀社に相談や見積もりをもらったり、
口コミサイトなどで、下調べすることをお勧めします。

費用を決めておく

ある程度の費用を決めておくことが必要です。
全体的な費用のイメージが出来ていると、安心できると思います。
そしてボッタクられることもなくなると思います。

宗派を確認しておく

自分の家の宗教を確認しておきましょう。
宗教や宗派によって葬儀の形式は180°変わってきます。
また、諸々のトラブルの原因としても多いので、無宗教式で葬儀を行いたくても確認しておいたほうが良いでしょう。
普段はなかなか気にしないかもしれませんが、これを機に調べてみてはいかがでしょうか。

交友関係の把握

交友関係の確認も忘れてはいけません。今では交流が薄くなってしまった親戚や、当人のキーパーソンの連絡先は確認しておきましょう。
葬儀にこの人呼ぶの忘れた!ってことがないようにしたいですね。

その他余裕があったら確認しておいたほうが良いもの

遺影に使う写真の選定 
データでも大丈夫です。写真を使用する場合は、拡大するので1円玉以上の大きさ、光沢写真で。
喪服の用意(レンタルもできるので重要度は低)
持っている場合はサイズが合うか、確認しておいたほうが良いです。
特に靴はゴム底が劣化している可能性あります。

○危篤(危ない状態)を告知されたら

近親者への連絡

医師から危篤の連絡を受けた場合は、すぐに行動を開始しましょう。
一刻を争いますし、連絡する相手を整理する必要があります。
通常は三親等(下図)くらいが目安です。

付合にもよりますが、親しい友人や職場の方を呼ぶ場合もあります。
いつ危篤の連絡が入るかわかりません。
深夜の場合もありますので、交通手段についても頭の片隅に入れておいたほうがいいかもしれません。

○ご逝去(亡くなったら)

医師から「臨終」を告げられます。
そののち、『エンゼルケア(清拭)』と『死化粧』と呼ばれるご遺体の処置が行われます。
具体的には、医療器具の取り外しや着替え、綿詰めといった内容です。
着替え、綿詰めは病院によって異なりますが、看護師が行うケースと提携の葬儀社が行うケースがあります。

葬儀社への連絡

病院側から葬儀社が決まっているか確認がありますので、決まっている場合は葬儀社へ連絡を行います。また、決まっていない場合は病院から紹介される場合や、提携の葬儀社がそのまま担当することもあります。(あまりおススメしませんが)

退院の手続き

死亡診断書(死体検案書)の作成と葬儀社が来るまで少し時間がありますので、このタイミングで親戚に一報を入れるとよいと思います。
このタイミングで退院手続きを行うことが多いようです。

死亡診断書(死体検案書)の確認

死亡診断書(死体検案書)が発行されますので、内容の確認を行います。
ここで注意が必要なのですが、『名前』『生年月日』『死亡日時』は絶対に確認をしてください。
間違っていた場合、再度病院へ行かなければならず、役所への届け出が行えなくなります。

(ご遺体の)移送先の確認

葬儀社が到着したら、故人の帰り先を決めなくてはいけません。
病院から自宅へ行く場合と、式場(遺体保管所)へ行く場合があります。

自宅で亡くなった場合
①主治医へ連絡=在宅療養等で主治医がいる場合
①警察へ連絡=主治医がいない場合や原因不明の場合
※①②についてもご遺体は動かさないようにしてください。
②葬儀社へ連絡

死亡診断書と死体検案書の違い(書類様式は同じです)
・死亡診断書:医師が死亡を確認した場合に発行されたもの
・死体検案書:死亡原因が特定できない場合に発行され、
       解剖後に発行されたもの
       ⇒①行政解剖(死亡原因を確認するために解剖を行う)
       ⇒②司法解剖(事件性がありそうな場合、警察による解剖)

○葬儀の準備

遺体の安置と枕飾り

病院を出発したのち、ご遺体を安置します。
場所は自宅か遺体保管所が一般的です。
どちらにしても、ご遺体が腐敗しないように対処しなくてはなりません。
安置場所で処置の方法が変わってきます。

自宅の場合
ドライアイスを使用し、局部的に冷やします。ご遺体を布団に寝かせ『顔の周り』『腹周り』を中心にドライアイスを置いていきます。
遺体保管所の場合
体全体が入るカプセルのようなものに寝かせます。カプセル内全体を冷気で冷やし、腐敗の進行を抑えます。冷蔵庫をイメージするとわかりやすいと思います。

ご遺体の処置が終わったら、枕飾りをセットし拝礼ができるようにします。宗教によって様式は異なります。
仏教式の場合は、以下の2つの準備をします。
⑴末期の水(死に水)の儀式=ご遺体の口に水を含ましてあげること
⑵枕飾り=線香をあげるためのセット。(宗派により異なります)
                『経机』『香炉』『燐寸捨て』『一輪挿し』『渦巻き線香』

葬儀の打ち合わせ ⇔ 宗教者への連絡

拝礼が済んだら葬儀社との打ち合わせが始まります。
細かくは書きませんが、おおよそ1時間~3時間ほどかかります。

⑴宗教者への連絡(深夜の場合は連絡が出来ないので、再打ち合わせとなる場合あり。)付き合いのある宗教者がいない場合、葬儀社から紹介も可
⑵日程決め(火葬場の予約⇒葬儀告別式時間⇒通夜時間という風に決めていきます。)
⑶葬儀見積もり

葬儀の日程決めにおける重要な順番は
1.宗教者の都合
2.火葬場の空き状況
3.式場の空き状況

4.親族の都合
上記の順番です。宗教葬を行う場合は宗教者の都合が一番重要です。
勝手に日程を決めた場合はトラブルになりかねませんので、
優先して確認を行いましょう。
また、火葬場は時期によって混みます。冬が混みやすく特に正月明けは一年を通して最も集中しやすくなります。

ご臨終からここまでほぼノンストップで進んできます。
これから長くて3時間の打ち合わせは、本当にしんどいと思います。
もしも葬儀内容が事前に決まっていれば、ほとんど日程調節のみで打ち合わせが済ので、肉体的にも精神的にも負担がかなり軽減されます。
なので、事前見積もりを推奨しております。

関係者への連絡

日程が決まり次第、関係者へ連絡を行います。
葬儀社によっては『訃報紙』を作成してくれると思うので、会社などにFAXをしたりすることもあると思います。

○通夜/葬儀告別式 当日の流れ

通夜前打ち合わせ

通夜/葬儀告別式の当日または前日に。最終の打ち合わせが入ることがあります。ここでは最終的な人数の確認や食事・返礼品の個数変更、供花供物の取りまとめが行われます。
直接打ち合わせを行う場合や電話で済む場合もあります。

通夜

通夜前に簡単な打ち合わせを行います。
座席の確認、焼香(礼拝・献花など)のリハーサルを行います。
また、参列者は通夜にいらっしゃることが多いので、喪主挨拶を通夜にも行う場合があります。
詳細は割愛します。

葬儀・告別式

当日は弔電の紹介を行います。事前に名前や肩書等の読み方や、読む順番の確認を行います。(通夜時に弔電を読む場合もあります)
喪主挨拶は通常葬儀後に行われます。

火葬

葬儀・告別式の終了後、出棺して火葬場へ向かいます。
火葬が終わるまで約1時間~1時間半の間は待合室にて待機します。
その間に精進落とし(食事)をとる場合もあります。

火葬終了後、収骨(骨上げ/骨揚げ)があります。宗教や風習のにもよりますが2人で箸を使い一つの遺骨を骨壺に収めていきます。

収骨後、式場へ戻り解散となるケースが多いと思います。
※初七日法要については、本来の葬儀後7日後に行う以外で
『繰上げ初七日法要』として葬儀中に行うケースや収骨後、
式場へ戻ってから行う
ケースもあります。
※地域や風習により、火葬後にそのまま納骨(墓に遺骨を納める)する場合もありますが、ここでは後日納骨を行う場合で記載しております。

四十九日法要までは『後飾り祭壇』を自宅に設置し喪に服します。

○葬儀後(法要:納骨や四十九日など)

納骨

お葬式が終わって、一息ついた後でもやることが残っています。
お墓がある場合は納骨をします。納骨は法要のタイミングで合わせて行うことをお勧めします。
何故なら何度も親戚を呼ぶ手間と費用を抑えられるからです。

四十九日法要

四十九日法要は死亡後49日以内に行います。
過ぎてはいけませんが繰り上げることは可能です。
場合によっては『三十五日法要』として行う場合や、葬儀中に行う『式中四十九日法要』が増えてきました。

一周忌法要

一周忌法要は死亡日から、ちょうど1年目の同月同日の祥月命日(しょうつきめいにち)に行います。
こちらも早めに行うのは良いのですが、過ぎてはいけません。
ちなみに三回忌は3年目ではなく2年目ですので、お気を付けください。

納骨とお墓について
納骨のタイミングについてお話ししましたが、お墓が無い方はどうなのでしょうか。
ご安心ください。納骨は絶対にしなくてはいけないわけではありません
経済的理由や心理的な理由などからお墓を持たない方もいると思います。
法的には納骨の義務はなく、極端な話自宅に置いていても大丈夫です。
ただ『墓地埋葬法』というものがあり、指定箇所以外での埋葬は禁止されていますので、自宅の庭に埋葬することはできません。

後返し、お礼

香典を多く頂いた方への後返しなど、個別の対応も必要となります。
出来れば、参列者をリストアップしておき、住所と香典額をまとめておくと良いでしょう。

○葬儀後(事務処理関連)

住民票/戸籍の変更

故人が世帯主だった場合は、世帯主の変更届を住民票のある市区町村へ死亡日から14日以内に届け出なければなりません。

ライフラインの変更

名義変更や停止の申請を行いましょう。

故人の預金

預金については相続が確定するまで銀行口座が『凍結』されてしまいます。現金を引き出せなくなってしまいますので、故人の口座便りの支払いは気を付けましょう。

生命保険の受取

生命保険は自動的に支払われるわけではありません。
忘れないように保険会社へ請求を行うようにしてください。
また、保険会社によって異なるようですが『時効』がありますので、早めに対応したほうが良いでしょう。

年金の手続き

年金を受け取っていた場合は、年金事務所への申請が必要です。
黙って受け取り続けていると返済をしなくてはならなくなります。
年金から遺族年金への切り替えられる場合もあるので確認が必要です。

遺品整理

遺品の中には捨てていいのか、わからないものが出てくることがあります。会社の重要書類が出てくる可能性もあります。
勝手に破棄したりせず、相談したほうが良いかもしれません。
遺品が多くて困る場合は、遺品専門の業者に相談しても良いと思います。

相続/財産分与

こちらについては法的な領域となるため、専門家に入ってもらった方が良いケースがあります。
特に相続についてはトラブルが起きやすい為、公正な判断のもと処理していくことが必要です。
弁護士や司法書士など士業と提携している葬儀社は多いので、紹介してもらうことをお勧めいたします。

○最後に

いかがでしたでしょうか。
葬儀の流れをざっとご紹介してきましたが、思ったよりもやることが多くて大変だと思いませんか?

何も知識がないと、慌ててしまうと思います。
悪徳な業者はそこを狙ってきます。

後悔しないために、今からでも葬儀のこと知って損はありません。
この他の記事にも葬儀に関することを色々と書いてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
本文ががお役に立てることを願っています。


いいなと思ったら応援しよう!