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武蔵美 産学プロジェクト2024スタート

最近このnoteでは武蔵美のことは書いていませんでしたが、ちゃんと情報発信しないと人知れず、、、ってなってしまうのでちょっと書いていこうかと思います。

武蔵美クリエイティブイノベーション学科・大学院クリエイティブリーダーシップコースでは、第3ターム(9月、10月)はプロジェクトの期間になっています。ここでは、学部生は必修、大学院生は選択授業としてプロジェクトを一つ選び、期間はそれだけにコミットします。わりと思い切った授業です。今年は長谷川は4つプロジェクトをやってます。

プロジェクト

  • 日本橋浜町タクティカルアーバニズムプロジェクト

  • 学びのデザインプロジェクト

  • 都会の森、のコミュニティデザインプロジェクト

  • ウェルネスのための行動変容デザインプロジェクト

日本橋浜町タクティカルアーバニズムプロジェクト

日本橋浜町というエリアで、街になにか介入して人の流れを変える実験を行います。

浜町さん(日本橋浜町エリアマネジメントさん)とは、学科設置の2019年度からプロジェクトをごいっしょさせてもらっており、これまで「都市防災」に「弱い人と人のつながりを作る」ことでアプローチするという視点を見いだし、実践してきました。

日本橋浜町ライフスタイルプロジェクト
https://ci.musabi.ac.jp/archives/igac_projects/hamacho

今年は、エリマネさんのご協力で、フィールドワーク、住民・エリアマネジメントメンバーのインタビューなどを通じて得られた視点から、街にオブジェ(家具・アート作品、etc.)を設置して実験を行います。まさにタクティカルアーバニズムの実験です。

今年は、学生が14名で3チームに分かれ、それぞれのチームにメインメンターがついてプロジェクトが進みます。まだ始まったばかりですが、エリマネさんにご紹介いただいた人へのインタビューを進めています。

今年度は、武蔵美CLコースを修了した峯村さんに講師で入っていただき、現CLコース院生の福原くんがTA(ティーチングアシスタント)、コンセントの小山田くん、佐藤卓也さんにもメンターで入ってもらうという超強力な布陣です。

個人的には大学の工房に設置されているSHOPBOTを使ってなにか作ってみる、というのが今年のチャレンジです。

学びのデザインプロジェクト

こちらは、武蔵美として昨年度から北大、北海道教育大とスタートしたSIP(内閣府戦略的イノベーション創発プログラム)の一環として始めたプログラムです。

VCP Research(SIPプロジェクトページ)
https://vcp.musabi.ac.jp/research/

クリエイティブイノベーション学科の学生が「新しい学び」をデザインし、提携先である、北海道岩見沢市の小学校で授業を持たせていただきそこで実践します。

ここで言う「学び」とは学生たちが自らのここまで受けてきた学びを振り返り、そもそも何が学びなのかから問い直し、それを授業として再構成します。

基本的に長谷川の方からはないようについては注文をつけないことにしているので、どんな「学び」が生み出されるのか、ハラハラドキドキではありますが、去年もこのお題でまっとうな新しい教育が生み出され、今年も楽しみです。

今年度は、学部生に加えて、院生にもこのプログラムが開講されています。大学院生は、こういった学びを生み出す学生のプロセスを研究し、「学びを作るという学び」とはなんなのか、研究を行います。

これは、「作ることが学びである」というピアジェ-パパートのコンセプトの実証ともいえる研究であり、一般化として「大学の学びを自分の専門分野を教育として再構成し、実践することにしてみる」プロジェクトの実験でもあります。

こちらも、札幌在住のアーティストで、現在武蔵美の研究員になっていただいている岡碧幸さん、昨年から講師をお願いしている札幌在住の建築家であり北海道芸術デザイン専門学校の教員でもある大塚裕介さんとに現地での講師をお願いしています。

こちらは、昨年同様、春にシンポジウムのかたちで集約する予定です。

MANABI DESIGN SYMPOSIUM 2024
https://rcsc.musabi.ac.jp/2024/02/22/02182154/

都会の森、のコミュニティデザインプロジェクト

お次は大学院生のみのプロジェクト。

都市と森の融合を実験するユニットACTANT FORESTが手がける、都会の森Comorisを題材として、そのコミュニティ(DAO)のメカニズムを分析し、そこでの力学、インセンティブ設計、コミュニティルールなどを検討し、こういったコミュニティのビジョンを構想します。

Comorisは現在、代々木八幡にて実装されており、メンバーシッププログラムによって運営がなされています。

Comoris
https://comoris.co 

都市×森というそのコンセプトも大変興味深いものですが、今回はそのメカニズムとなるNFTによるDAOの運営というバズワードの組み合わせのような対象を検討します。

こちらはまだこれから基礎リサーチを行っていきますが、NFT、DAOという部分よりも、「所有」「コモンズ」という概念の整理から行っていく予定です。

けっこうマニアアックなテーマですが、今回4名の応募があり、2ヶ月で面白い成果がでることを期待しています。

ウェルネスのための行動変容デザインプロジェクト

最後は、こちらも大学院生のみのプロジェクト、サントリーウェルネスさんとの「ウェルネスのための行動変容デザイン」を実践するプロジェクトです。

ぱっと見サントリーグループにてサプリなどのD2Cを担っている会社、のサントリーウェルネスさんですが、実はそういった商品の裏側で会員制サービス(Suntory Wellness Club)や健康行動アプリ「Comado」などによる「健康習慣改善の活動」をガシガシ行っています。また、ある種の行動変容のイノベーションともいえるBe Supporters!プログラムなど、実は行動変容の実験の場ともいえる、ウェルネスのための行動デザイン会社なのでした。

サントリーウェルネスの想い|Suntory Wellness
https://www.suntory-kenko.com/company/idea/

Be Supporters!
https://www.suntory-kenko.com/besupporters/

comado
https://comado.com/aboutapp

このサントリーの行動デザインの仕掛け人たる岩佐浩徳さん(長谷川はSDN日本支部でいっしょに共同代表をやっております)にパートナーとして入っていただき、参加学生から出てきたテーマについて、行動変容シナリオを企画していきます。

いいプランができたらサントリーウェルネスさんのサービスで実装できるチャンスがあるというある意味社会実装に最も近いかもしれないプロジェクトです。

と、それぞれバラバラな4プロジェクトが9月に入りスタートしました(さらにコンセントでも動き出したプロジェクトもあったり、他にもモリサワさんとのプロジェクトも新フェーズに入ったりと慌ただしいことこのうえないのですが)。

以上4プロジェクトがスタートしました。
次にアップデートできるのは、プロジェクト終了後かもしれないですが、成果をお楽しみに!

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