インドネシア映画 ①
HABIBIE & AINUN 3
2019年9月11日に亡くなられた、インドネシア第3代大統領、ユスフ・ハビビ氏とその奥様アイヌン夫人のお話。
既に、第1作、第2作は公開されていて、
第1作目は二人が出会い、結婚、ハビビ氏の大統領就任、そしてアイヌン夫人の死別までのお話
第2作目は若き頃、航空工学を学び、西ドイツへ留学していたハビビ氏のお話
そして、今回第3作目は、ハビビ氏が西ドイツへ留学している間に、医者を目指しひたむきな姿勢で勉学に励むアイヌン夫人のお話。
ここからは、若干ネタバレになります。
第3作では、ハビビ氏は過去を回帰するナレーターという形で、ストーリー上は殆ど出て来ず、アイヌン夫人のお話が中心となります。
ハビビ氏とアイヌン夫人は、高校での同級生、お互い惹かれあっているも特に告白などなく、卒業後は別の道へ。
アイヌン夫人は、高校卒業後、インドネシア大学医学部に入学。成績も優秀、友達にも恵まれ、彼氏もいるが、非常にモテモテという、かなり羨ましい大学生活を過ごされていました。
ただ、女性が医者になるなんぞ言語道断という時代に、目に見えた差別や、嫌がらせも多々あったようです。
そんな輩を跳ね除け、常に前進していくアイヌン夫人の姿勢に同じ女性として共感。強くて美しい女性、憧れます!
物語の終盤まで、あれ、アイヌン夫人はハビビ氏と結婚本当にするの?って思うほど、当時の恋人さんと非常に仲睦まじく、早い段階でプロポーズされ、婚約までされていました。びっくり。
二人が何故別れてしまったかと言うと、どんな困難があろうともインドネシアのために働きたいアイヌン夫人と、そんな困難から救ってあげたい恋人さんとの間で、すれ違いが生じ、最終下された決断は別れ。
インドネシアを出ようという恋人さんに対して、インドネシアが好きだから離れないというアイヌン夫人。切ない。
でも、その後、結局、一時帰国してるハビビ氏と偶然再会し、結婚。結局西ドイツに渡ったアイヌン夫人。
運命の人とは、別れてもまたいつか出会うんだなと。
そして、同じゴール(インドネシアのために)を見ているからこそ、ハビビ氏とはインドネシアを一旦離れることが出来たのかと個人的に思いました。
"同じ本の同じページ"(劇中キーワード)の人だったんですね。
今回アイヌン夫人を演じたマウディ・アユンダさん。アメリカ留学し、マスター就学中の才女。まさにアイヌン夫人そのもので、勉学にひたむきに取り込む姿勢や、苦悩する姿、友達や彼氏と過ごす際の屈託無い笑顔。とても魅力的でした。
またハビビ氏は、初作から変わらず、大人気イケメン俳優のレザ・ラハルディン氏。一瞬、本物のハビビ氏かと見間違うほど!さすがでした!
1998年スハルト政権が倒れ、当時副大統領だったハビビ氏が第3代インドネシア大統領へ。激動の時代を駆け抜けたお二方の愛の物語。いろいろな意見もあるみたいですが、私はいい作品だと思います。