SmartHRを辞めてまで、私がやりたいこと
2024年8月末日をもって、およそ4年半働いたSmartHRを退職しました。在職中にお世話になったみなさん、どうもありがとうございました。
これまで、noteでもいろんなことを書いてきましたが、在職中は多くの機会に恵まれたため、それらの経験を振り返るとキリがありません。なので、ひとこと「面白かった!」として残しておきたいと思います。
そして、2024年9月よりKODANSHAtechにディレクターとして入社しました。ここ数年の私は、ライティングのプロフェッショナルのような見え方をしていたと思うのですが、新しい職場ではテキスト制作はしません!
なお、後半でも触れますが、副業としてUXライター的なお仕事はやっていきたいと思うので、「UXライターを正社員で雇うコストは払えないけど、ちょっと助けて欲しい」という方がいらっしゃいましたら、XにDMください。「今は仕事ないけど、話してみたい」ってだけでも歓迎です😊
私にしかできない仕事があるかも?という期待
SmartHRはスタートアップから成長し、今ではスケールアップ企業になりました。まだまだやることはたくさんあるし、コーポレートミッション「well-working」を掲げているだけあって労働環境は恵まれています。従業員が200人台の頃から在籍していたので、私にとっては勝手知ったる環境でもありました。
でも、「こっちの方が、私にしかできない仕事がありそうだ」と思ってしまったのです。
KODANSHAtechは、名前からもわかる通り、講談社のグループ会社です。その成り立ちや組織のたてつけの狙いは、ゼネラルマネージャーからのMessageに明記されているのでそちらに譲りますが、話を聞いてみて興味が湧きました。
そして、編集者→デジタルマーケター→スタートアップでのSaaS開発というユニークキャリア(本人はあまり意識して来なかったのですが、カジュアル面談などでお話した他社の方に言われることが多かった)を渡り歩いてきた私にならできることがありそうだと考えました。
転職理由につながるので、コンテキストの共有のために少し自分語りをします。(読み飛ばしてもイーヨ)
YouTubeもSNSはもちろん、Googleもなかった頃からウェブが好きでホームページ作ってチャットや掲示板周回して遊んでいた学生でした。その情熱の根源には「雑誌が好き! ファッションや音楽が好き!!」という思いがありました。大学でコミュニケーション論を研究していたこともあり、ウェブの誕生による情報社会の構造変化は容易に想像できていたので、就職活動ではマスコミよりもインターネット業界を選ぶのが妥当ではとも考えましたが、私は出版社を選びました。
理由はシンプルです。「コンテンツ制作の基礎を身につけたい」
編集部では先輩編集者はもちろん、校閲者、ライター、カメラマンといった多くのスタッフに鍛え上げられました。
UXライターとして欠かせない認知心理学への理解の素地すら、雑誌編集者時代に読者の理解に泥臭く取り組んだことが生きています。
編集者として一人前になった頃、デジタル対応を真剣にやる必要が出てきました。私は編集部を離れて、電子書籍化、サイト立ち上げ、デジタルマーケティングなどなどを担当しました。「デジタル対応」と書いたのは、当時、私が働いていた出版社では「事業」レベルで考えているとは到底思えなかったからです。いちおう部署名は「新規事業開発」だった気がしますが。
そこで私は失望して、出版業界を諦めました。最終出社日に社長に挨拶をしに訪れた時には、遠慮なく批判した気がします(苦笑・もちろん関係値が構築されていたからですよ…)
「恩返し」と「わくわく」の気持ち
で、なんで今出版業界に帰ってきたのかというと、「恩返し」半分、「わくわく」半分です。
恩返し
多少の身内贔屓もあるかもしれませんが、ウェブで毎秒生み出されるコンテンツと、出版物として編集者の手が入ったコンテンツの質は雲泥の差です。
企画は瞬発力でもどうにかなりますが、ライティングはプロによるまともなディレクションを受けずに独力で伸ばすには限界があります。これは、私がWebライターの原稿をディレクションしてきた経験からの意見です。
そもそもの話として、コンテンツ飽和時代にユーザーが"質の高いコンテンツ"に価値を見出してくれるのか、から転じて「ウェブでユーザーが価値を見出すコンテンツはどんなものか」という命題も解く必要はありますが、ビジネスが立ち行かなくなって、この世からコンテンツ制作スキルが失われるのは悲しいな…という気持ちがあります。
その観点からもKODANSHAtechの立ち位置は、「自分ゴトとして課題に向き合えそうだ」と感じられ、恩返しの場にはちょうど良いと考えました。もちろん、SmartHRみたいにあらゆる情報がオープンになっていて、自ら課題を見つけて周囲に働きかけてという動きはできるわけがありません。でも、広告会社でクライアントのお手伝いをしていたときよりは身近になります。
わくわく
この年齢(出版業界の同期の多くは、編集長やもっと偉くなってます…)になって、まだ仕事に「わくわく」を求めるなよという気もしますが、またチャレンジできる機会を得たぞ💪と捉えています。
いろいろ思案していることはあるのですが、AIを筆頭に今ならテクノロジーでいろんなことができそうだなぁと思っています。なお、明らかに不確実性は高いだけでなく、まだ周囲の状況も把握できていないので、具体的な言及は避けておきます。
個人でも食っていけるようになりたいよ
さて、ここまでは会社員としてのこれからの話でしたが、ここからは個人としてのキャリアについて。
労働市場でも「副業当たり前」の時代になりましたが、KODANSHAtechでは、従業員の兼業が推奨されています。競合NG縛りもありません。先パイ社員のみなさんは、各々プロフェッショナルとしてさまざまな場面でご活躍されているようです(全容は把握してない)。
ということで、従業員としては、編集者・ライターとしてアウトプットする業務はしませんが、個人としては、活かしていこうと考えています。
SmartHRでUXライターとして働いてきたスキル、広告会社でコンテンツプランナー・コンテンツディレクター・コピーライターとして働いてきたスキルを必要としているところで発揮したいです。
クライアントさんから直接お声がけいただくケースだと、おそらくスタートアップ企業のお手伝いがしやすそうだろうなと想像していますが、日本で一番大きな広告会社のお作法も身につけておりますので、ご相談くださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。