新任先生による「放課後スイーツ物語 甘い秘密と銃撃戦」感想と考察
この記事では復刻イベントでストーリーを読んだ感想を書いていきます。
復刻したイベントストーリーや受け入れ済み生徒のメモロビ等、最初の記事を書いたときから色々と読んでいました。が、ここにきてまたストーリー内での関係性や生徒たちの考えなどが、単純だけど複雑に交差するストーリーが(私にとっては)新たに現れたので整理する意味も含めて記事にしたいなと思った次第です。
物語の順序等の説明は割愛して、大事だと思った部分を抜粋して書こうと思っております。
リリースから追っている先生たちはこういう色々なストーリーを経た上であの最終編を読んだのだと思うと、想像するだけでアツくなりますね。純粋に羨ましいです!
!この記事では以下のネタバレを含みます!
・放課後スイーツ物語 甘い秘密と銃撃戦 全編
1.ストーリーの全容について私が感じたこと
最初に、私は正直、1回読んだだけではこのストーリーの全貌を理解することができませんでした。ですので、恥ずかしながら自分でもう1週、加えて気になるところを読み返しした後にこの記事を書いています。
1回目、物語の焦点は終始カズサの悩みと放課後スイーツ部に向いていると思っていました。ですが理解しようと深く読んでいると、どうやらレイサの悩みとカズサの悩みが相互に働き合い、最終的にカズサの悩みが解決する、という流れだったのかなと感じました。
2.レイサの悩みについて
まず、レイサには2つの”悩み”があったと私は思います。
1つ目は物語中盤まで、レイサ自身も気付いていなかった「杏山カズサに絡みに行く理由がなくなったこと」です。レイサにとってカズサに挑戦状を叩きつけに行くことは、とても楽しい記憶としてレイサの中にあったのでしょう。9話「放課後スイーツ団?(2)」と10話で、それらは明らかになりました。
レイサの気持ちを証明しているも同然の会話です。これはストーリーを読んでいるユーザーには明らかですね。レイサは「カズサを通報して捕まってしまったりしたら、この先この関係を続けることができない」と、潜在的に悟っていたのだと思います。そして、それは自身が望んでいることではないとも。
2つ目の悩みは、昔のレイサとの記憶を、カズサが「忘れたい過去」と思っていることです。これはレイサ本人の口から先生に伝えています。
10話でのスケバンとの戦闘後、レイサはこう話しています。
このセリフ……。イベントを読む前では想像もつかないような一面を、こういう形で見せてくるのか……と何回読んでも驚くセリフです。レイサの立ち絵が終始笑顔なのもそのギャップに拍車をかけていました。
レイサは自分に言い聞かせるようにこのセリフを言っているということが、この会話から深く感じ取れます。また、後半のセリフから、自身の悩みについて自覚しているということもわかりますね。
2つ目の太字にしたセリフからは何とも言えない哀愁というか、レイサだからこそにじみ出る悲しさみたいなものを感じて、本当に寂しい気持ちになります。
自警団としてスケバンを処理しようとしている姿も、「カズサはもう昔のようなスケバンではない→カズサを守る→スケバンを処理する」という構図を自ら証明することになるため、さらにこの会話の寂しさを感じ取ってしまいました。
個人的には「小学生の頃とても仲が良かった友達と当時のようにまた遊ぶことはできないだろう」ということを肯定する気持ちと似ていて、そこでレイサと若干リンクしました……悲しい。
とにかく、この10話ではレイサの悩みを感じ取ってめちゃくちゃ悲しくなると同時に、レイサの悩みが明らかになりました。
3.カズサの悩み
カズサの悩みも2つあったと私は思っています。しかし、どちらも明確に表現されていないため、ここは私の推測になります。
カズサはもともと、レイサというヤツがしつこく絡んでくるという悩みから先生に相談を持ち掛けました。しかし、物語が進むにつれ、カズサの考えは変わり、2つの考えが生まれたと私は考えました。
カズサの1つ目の考え
1つ目はレイサとの関係性を大切に思っていることを徐々に自覚していったことです。
12話「熱血でうるさいバカが、嫌いなの」ではレイサから渡された挑戦状を先生がカズサに渡すシーンがあります。そこでの会話はこうです。
この会話でカズサは「二人ともこの関係性を終わりにすることにしたんだ」と、自分に言い聞かせているように私には聞こえました。特に太字のセリフではレイサがあっさり変わってしまったことに驚くカズサを感じます。
このことから、2人とも、この関係性は楽しいものだったんだということを潜在的に考えていたのではないかと思います。
そして、この後の先生との会話でこのことを自覚していきます。
結局カズサにとって、レイサは大切な存在であったことが明らかになった会話だと私は思います。
カズサの2つ目の考え
2つ目はカズサの過去をカズサ自信が「忘れたい過去」として扱っていることです。恐らく、このイベントストーリーでの中核となる部分だと思います。
推測ではありますが、先生はこの「忘れたい過去も含めてカズサである」ということをカズサ自信に自覚させたかったのではないでしょうか。レイサではなくカズサに相談をしに行っていたのはこのためではないかと私は考えます。
6話「材料はみんなバラバラでも(1)」では、偶然ではありましたが放課後スイーツ部がスケバン時代のカズサの写真を見てしまうシーンがあります。しかし、その後も放課後スイーツ部は変わらずカズサを好きでいる事を部員達が先生に伝えます。先生もその確認のために放課後スイーツ部の元を訪れていますね。
そして私にこの考えの確信を持たせたのが17話。先生とカズサの会話です。
もう先生が直接言っていますが、カズサに何かを自覚させたかったことは明らかです。そして、その後の会話で、カズサがスケバンを辞めた理由を話した後にこう続けます。
ここが今回のストーリーで一番考察に値する部分だと思います。私はやはり、この会話からスケバンだった時代のカズサと、可愛い少女を見てスケバンを辞めたカズサと、放課後スイーツ部のカズサは全部合わせてカズサなんだ、ということを先生はこの相談を通じてカズサに自覚してもらいたかったのではいかと考えます。この太字にしたカズサのセリフを言わせるために先生は今回頑張ったのではと、そう考えるわけです。
4.全体を通しての感想&考察
この物語ではレイサの悩みがカズサの考えに影響するという構図がありました。この2人を中心とした、「過去と現在のカズサ」の話だったと私は思います。
1~3では触れませんでしたが、「成長してしまった友達」みたいな描写に近いものも感じました。レイサを中心に見ると、カズサは少し成長してふざけることを止めてしまったように映ると思います。
しかし、私は2人とも同じだと思っています。結局、過去の記憶にカズサは振り回されていますし、レイサは、成長してしまったカズサという概念を割り切ろうとするだけの精神力があります。ですから、2人とも似た者同士だと思います。
それと!この物語では完全に「ナツ」がカズサと対照的に描かれていませんか??最後の最後に「私は……「ナツ」。」とか言ってますし…。独特な喋り方をしてもまったく後悔しそうにない態度、地で行っている部分が過去を振り払って変わろうとしているカズサとは真逆に位置していると私は思いました……。
それと、正直最終話でのカズサと先生の会話は無限の可能性を生み出す表現をしているので正解が無いのは明白だと思います。しかし、私の中のこの感動と、カズサとレイサに対する感情を整理したいがために一旦考えを決めさせていただきました。他の先生方がどう考えたかも、気になるところです。
話は少し変わりますが、カズサのスケバン時代は所謂 ”黒歴史” ですね。私もそうですが、オタクには誰にも言えないような黒歴史を持っている人は多いんじゃないでしょうか。カズサもそれに悩まされる描写が何度かありましたね。
しかし、ストーリー内の先生はそれを肯定しています(私の推測では、ですが…)。考察をしている時にふと、この”黒歴史の肯定”も好きの肯定に繋がるのではないかと勝手に考えていました。やはり、ブルーアーカイブの根幹にある”好きの肯定”はこのイベントストーリーにも軽く重なる部分があったのではないかと思っています("好きの肯定"の話は1つ目の記事で話しています!)。
ストーリーで主軸になる人物の好きを、その周りの人物が肯定するという構図は忍術研究部でもありましたね。そこがブルーアーカイブの良いところだと思います。
ブルーアーカイブを好きでいることを、いつまでも愛したいですね。
5.最後に
私が興味というか、この物語で「重要だけど難しい」と思った部分に焦点を当ててこの記事を作りました。本当に自己満足のためだけに作られた記事を、ここまで読んでいただけた方がいるのであれば、読んでくださり本当にありがとうございました。4が相当長くなってしまったことを反省しております……。
それから、アビドスの復刻イベも告知されましたね!めちゃめちゃ楽しみです。またなんか書きたくなったら書こうかな。
前回の記事は敬語で書かなかったので今回はですます調で書いてみましたが、ちょっと大変だったので次何か書く時は戻そうかな~とか考えてます。
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