終わる日記(2024/11/03)
2024/11/03
朝に寝て、朝に目が覚めた。寝不足の日だった。カルボナーラと茄子の炒めものを作った。オイスターソースで味をつけて鰹節をふる。昨日のご飯をチンして、甘辛い茄子といっしょに食べた。カルボナーラは油断していたら火が入りすぎて炒り卵みたいにパサパサになった。食べながら日記を書く。炒り卵のスパゲッティ。
買い物に行こうと思った。そのために寝ぐせをなおす。そのためにタオルを取りにいく。ダンボールで足の踏み場がなくなった部屋をピルエットみたいに回って移りながら我ながら器用だと思う。コマみたいにくるくる回る。小学生のある時期、僕はある種の人間からコマと呼ばれていた。タオルを取りにいく手がバラバラとスローモーションで展開されて、タキサイキアというか、それはもう取ったものとしていいのだろうが、それでもやはり手を伸ばしてわらわらとタオルを取りにいかなくてはならない。しかしただひたすらトレースしているだけの自分に自覚的な僕は虚脱。コマなんだからコマみたいに回ってみろと言われた。僕はコマみたいに回った。僕はコマだった。だから回ることは得意だった。
やろうと思った時点でやった気になって、満足するからあとはなぞるだけになってしまう。それで自分が消化試合的にこなしていることにだんだん虚しくなってくるのだが、書くことだってそうだ。勢いを殺さず跳ねるようにして書けば書けるが、それをあとからやってみようと思ってもなかなかうまくいかない。なにか書くための切迫感のようなものが足りないような感じがする。あらゆるものごとにはそれぞれに適切な鮮度があって、明日作ろうと思っていた料理は起きたらもう作らないし、明日行こうと思っていた場所には起きたらもう行かない。寝ぐせをなおすのが嫌になって、ご飯を炊いて、昨日の残りの野菜で鍋をすることにした。辛味噌鍋。小松菜とニラと豆腐とシイタケとエノキと豚を入れて煮込んで、しめに昨日の残りの中華麺をゆでて食べた。
シャワーを浴びて、あがって、窓を開けて、割るだけBOSSコーヒーを飲んだ。牛乳の賞味期限が切れていたので大事をとってホットで割って、モロゾフのりんごと梨のチョコレートといっしょに食べた。食べながら、きていた誕生日のラインを返した。22歳の目標はもう決めたかな? と言うのでそれを書いて、お湯を沸かしてティーバッグで紅茶を入れて、ピーナッツがたくさん練り込まれた南部せんべいといっしょに食べた。