【休止中】何のため・誰のためのコミュニティを目指すのか、今後の計画について
先日、農業IoTを学びたい農家のためのオンラインコミュニティを作りたく、その想いをnoteでお話しました。
ありがたいことに興味を持っていただけた方からの反応もあったりしたので、思い切って発信してみて良かったなーと思っています。
あれから農業コミュニティ立ち上げをお手伝いしてくれる仲間と作戦会議を行って、実現できると良さそうなことをあれこれ話しています。するとどうにも、記事で書いたような「IoT」に範囲を絞るよりも、IoTも含みつつもうちょっと広がりのあるものを共通テーマに設定した方が良いんじゃないかなと思っているところです(本記事ではその共通テーマを「自作IT」と表現しています)。
今回の記事では、あらためて僕の作りたいコミュニティについて、何のため・誰のためのコミュニティなのかというコンセプトと、7月までの準備期間中の計画について考えをまとめてみることにしました。
もし少しでも興味がありましたら、僕のTwitter(@massa_potato)でハッシュタグ「#農業ITコミュニティ」をつけてコミュニティを作っていく過程を発信していますので、良かったら追いかけてみてくれると嬉しいです!
参考書籍
コミュニティ作りの勉強のため、河原あず氏・藤田祐司氏の「ファンをはぐくみ事業を成長させる 『コミュニティ』づくりの教科書」を読んでいます。
これがすごく具体的でわかりやすく、コミュニティの立ち上げから運用までの道筋を、実際の行動に落とし込んで考えることができる内容になっています。
この書籍では、いろんなコミュニティの種類があるうちの「ビジネスコミュニティ」について解説されていますが、どんな形のコミュニティを作る場合にもオススメできる書籍です!
実際に僕の作りたいコミュニティについて、こちらの書籍で書かれていることに沿って考えていきたいと思います。
作りたいコミュニティの種類
まず前提として整理しておきたいことは、僕が作りたいコミュニティは一体どんな種類のものなのか?ということです。世の中に「コミュニティ」と名がつくものはたくさんありますが、一体どんなものをイメージしているのかというのをお伝えします。
書籍の中では、コミュニティの4つの種類について簡単に紹介されています。
地域コミュニティ
地域の活性化や、つながりづくりを目的にしたコミュテーマコミュニティ
同じテーマ(趣味や勉強など)に興味のある人が集まるコミュニティ。オンラインコミュニティ
SNSを中心として多種多様な人が集まるコミュニティ。ビジネスコミュニティ
主に企業が経済活動を活性化する目的で形成するコミュニティ
もっと細分化できそうだなーという感じもしますが、この4つの分類でいくと僕が目指しているのは「テーマコミュニティ」「オンラインコミュニティ」を合わせたものになりそうです。
いわゆるオンラインサロンのような特定の人に集まるようなコミュニティではなく、勉強したいひとつのテーマについて情報・アイデアが集まる場所を、オンラインのコミュニケーションツールを使って作っていきたいなと思っています。
ちなみにこれらのコミュニティの形は目的や成り立ちが異なるだけで、「参加者一人ひとりが目的意識を持って能動的に関わり、フラットな立場で交流する」という要件は共通しているとのこと。これは意識したいポイントでした。
コミュニティづくりの最初の3ステップ
さて、ここから具体的に、僕の作りたい農業ITコミュニティの中身を考えていきたいと思います。
書籍の第1章「ビジネスコミュニティを立ち上げる」の中で、コミュニティを作るために必要な最初の3ステップについて解説されています。
方向性を決める
計画に落とし込む
参加者を集める
この手順が非常にわかりやすく行動に落とし込みやすいなと思ったので、この手順に沿って考えていくことにしました。
(1)方向性を決める
まずは、誰を相手に、何を達成しようとしているのかという目標を明確にするのがこの「方向性を決める」ステップです。コミュニティの「ビジョン」「ターゲット」といった部分を考えていきます。
ビジョン(何のため)
このコミュニティが何を目指し、参加者にどんなメリットをもたらすのか?というのがビジョンになります。自身が実現したいことと、参加者のメリットが合致する部分を言語化しておくことで、コミュニティの目的がはっきりしてきます。
僕は普段の農業の仕事をもっと快適にできないかなと思い、ITスキルを学んで自作のアプリ・ツール制作やIoTに取り組んでいます。ですが僕が今感じている課題は、農業分野の自作ITについて素人が取り組みやすい実践例や具体的に学べる学習機会が少ないことです。ちょっとやってみたいなという方がいても、なかなか始めるきっかけが無いのが現状です。そこで、農業現場ですでに実践している人と、これからやってみたい人が気軽に集まれる場を作ることで、それぞれの農業の仕事に役立つ学びが得られると考えています。目的は「農業現場で働いている人が自作ITに取り組みやすいよう、実践的な情報やアイデアが集まるコミュニティを作りたい」ということです。
もっと端的にビジョンとして表現すると「自作ITで農業現場を快適に!」みたいになるでしょうか。
ターゲット(誰のため)
ビジョンの次に決めるのは、このコミュニティが誰に向けたものなのかというターゲットです。ここでは自身の体験をストーリーとして伝えられるように言語化することで、コミュニティを立ち上げる理由をわかりやすく伝えられるようにします。
僕がプログラミングを学んで自作ITに取り組むようになったきっかけは、農業のIT化が進み色々な製品が普及してきた中で、農業現場にいる僕はあくまで「ユーザー」でしかなくて本当に理解して使っているわけではない…ということに気づき、漠然とした不安を抱えていたことでした。学習しながら情報発信を続けてみたところ、実は農業現場で働いている人たちの中には、当時の僕のように自作ITに興味はあるけどきっかけがないという人もいれば、既に取り組んでいながら学びの機会を求めている人も多くいることがわかりました。そこで、このような人たちと一緒に学習と実践を続けていけるような場所を作りたいと考えました。
(2)計画に落とし込む
次に、コミュニティの中身を実際に作っていくのがこの「計画に落とし込む」ステップです。特に重要な要素は「イベント」と「コンテンツ」の2つで、コツは目的を明確にして狙ったターゲットを適切な規模で集めること、だと学びました。
イベント
イベントを開催する目的は2つあり、「コミュニティ参加者とコミュニケーションを取ること」「コミュニティのビジョンを発信して、賛同してくれる参加者や協力者を見つける」とのことです。
読んでいて「まさにこれだ!」と思いました。7月を目処に正式なコミュニティ立ち上げを目指して動いていますが、それまでの準備期間に意識してやっていこうとしてたことがこの2つだったんです。
まずは、オンラインで少人数で顔の見えるコミュニケーションのとれる「ミートアップ」イベント(数人規模)をやれたら良いなと思っています。そのほか、書籍に書かれているイベント形式として「トークセッション型」から取り組み始め、「ワークショップ型」「アイデアソン型」「スナック型」のイベント作りを意識してみたいです。
書籍には他にも、人数規模によるイベントの種類や特徴の違いと、色々なイベントの形式についてまとめられています。コミュニティの成熟度に応じたイベント形式を選ぶのが良さそうです。
コンテンツ
コミュニティづくりの軸となるのがイベントであるのに対し、イベントに参加できない人に向けてその様子を疑似体験してもらうのがコンテンツの役割です。
コンテンツには、以下の様な例があります。
動画・音声アーカイブの配信
ブログでイベントのレポート記事を残す
イベントの様子をtogetterでまとめる
アーカイブを何らかの形で記録して配信する、というのがコンテンツとして一番わかりやすいですね。この時にイベントが点とすると、コンテンツはイベントとイベントをつなぐ線の役割と捉えるのが良さそうです。
準備期間の間、参加者にはハッシュタグを使ってつぶやいてもらったりしてゆるい繋がりを形成しつつ、本格的にオンラインチャットツールに移行しても参加者の皆さんが楽しめる場所を形成していきたいです。
スケジュール
書籍では、イベントやコンテンツを打ち出していくために、具体的な計画に落とし込んでいくための年間スケジュールの立て方についても触れられていました。
人員や予算、時間のリソースを把握しておいて、コミュニティにどのくらい割けるのかを整理しておくことで、イベントの形式や規模、頻度、コンテンツを考える材料となります。最初は焦ってイベント数を無闇に増やしたりするよりも、運営体制を整えることに専念することを心がけたいと思います。
(3)参加者を集める
ここまでの方向性決めと計画を踏まえて、具体的に実行に移すのがこの「参加者を集める」ステップです。
僕のコミュニティは7月までに約3ヶ月の準備期間を作っています。この間、コミュニティの具体的な活動内容や参加者のメリット、使用するツールや価格などの内容を固めていきながら、Twitterスペースなどを使ったイベントを通じて、ターゲットの方に想いを伝えていきたいなと思っています。
コミュニティ参加者の集め方
書籍に書かれている具体的な参加者を集めるための手順は、このような感じです。
最初はおよそ10人を目安に声をかける
5〜10人規模のミートアップを開く
ミートアップでヒアリングする
友達や仕事上付き合いのある人など少しずつ輪を広げる
SNSで参加者とつながり、コミュニケーションを続ける
僕のケースで実際に考えると、次のような行動を考えています。
Twitterスペースで配信してミートアップを開く(4月から月1回 × 3ヶ月)
Twitterで雑談・ヒアリングしながら需要のありそうなテーマを探る
コミュニケーションが増えた人とは、直接イベントへの出演やコミュニティ参加の声かけも行ってみる
podcast配信などを手掛けている方にお願いして輪を広げてもらう
6月、事前申し込みを開始する
7月、オンラインチャットの場を作り、本格的にコミュニティ運営をはじめる
何となくミートアップのテーマとしては、ネットワークに関する課題は多くの人が興味を持っているところだと見ています。また、自作ITの入口としてスプレッドシートを使った情報整理とノーコード開発ツールのお話は触れていきたいところです。
おわりに
書籍の中には他にも重要なことがいっぱい書かれているので、また別の機会に書いていきたいなと思います。他のオンラインコミュニティについても、どんなコミュニケーションをとっているのか、どんなコンテンツを作っているのか勉強していきたいですね。
ここまで僕は自身の農場はもちろん、地域の役に立つ、大きくいうと日本 の農業に何か貢献できることはないかなと思いプログラミングの学習を続けてきました。なんとなく感じているのは、僕一人では「作る」「教える」というのは限界があるため、「場を作る」ことが必要なのかなということです。それが、今回のようなコミュニティという形を取ろうと思ったきっかけです。
これからの僕の役割は、すでに現場で実践されている方のアウトプットを引き出したり、農業を応援していただける方のサポートを受け取って繋いでいくことかなと思っています。
皆さんと一緒に良いコミュニティを作っていきたいので、引き続き僕のTwitter(@massa_potato)とハッシュタグ「#農業ITコミュニティ」をよろしくお願いいたします!
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