映画「フィールド・オブ・ドリームス」回のレジュメ
OP
今シーズンからは、もっととっつきやすく、わかりやすい作品を扱って、若い人を中心にバズっていきたいと考えてます。
今回は、34年前の最新作、映画「フィールド・オブ・ドリームス」をやります。おっさんホイホイ。
昨年2020年には、作中で作られていたスタジアムの横に、球場が新設されてメジャーリーガーが実際に試合をするなど、ときどき話題にもあがる作品。
概要パート
💡 この番組は北海道在住の米農家にして孤高のポッドキャスター、ジョンさんが日々の営農と日々摂取しているサブカルについて話していくオーディオエッセイ番組です。今回の特集は、当番組のメインコンテンツ。サブカル作品のなかに現れるほんの少しの農業描写から、作品世界の食糧事情や農業事情をディテクティブしていく、作品の見え方がちょっと変えられたらいいな、な農業描写探偵のお時間です。
どんな状況で観てたのか。
農業経営が芳しくないなって、気分で会社の総会やらなにやらをやっていた。
作品情報
1989年公開のアメリカ映画
現在は、Amazon Prime、U-NEXTで無料配信されている。
ウィリアム・パトリック・キンセラの小説を原作。
ユニバーサル・ピクチャーズ制作、フィル・アルデン・ロビソン監督で、主演は、当番組でも扱ったウォーターワールドのマリナー役、などでお馴染みのケビン・コスナー。ウォーターワールドよりも髪がふさふさしてた頃の作品です。
どんなお話か。
舞台になるのは1980年代のアメリカのアイオワ州。
主人公になるのは、ここであんまり順調ではない農業経営をしているトウモロコシ農家のレイ・キンセラ。原作者と名字が同じなので、本名プレイ的なやつかな。
彼が、自前の畑で何かしらの農作業をしている最中に「それを作れば、彼がやってくる」という声を聴く。
あるとき、畑の中で、とうもころし畑のなかにある野球場と、そこに現れたシューレス・ジョーという往年の野球選手を幻視するのをきっかけに、自分でもどうかしてると思うけど野球場を作る。
奇妙なのは、野球場を作ったけれど、別に球団や子どもたちに貸すわけでもない。ただ、作って、それを家のなかから眺めるだけ。
この野球場を作ってちょうど一年後、レイの野球場に、すでに亡くなったはずのメジャーリーグ選手シューレス・ジョーが、往年の姿で現れる。
その後、レイの野球場にはすでに亡くなったはずの野球選手たちが現れては野球を行うようになっていく。レイの頭にはまた別の声がこだまするようになり、その声に従って、レイは現実離れしたような行動をとるようになっていく。
同時に、レイが畑を潰して野球場を作ってしまったがばっかりに、農業経営が傾いていってしまう。レイの農場や、野球場はどうなってしまうのか、というお話。
とても、変な映画。
あらすじの通り、野球と農場についての映画なので、野球にまったく興味のない私は農業描写探偵以外の理由ではまったく見る気がなかったのだけど、観て泣いた。
野球知らなくても、35歳を超えたおじさんは観たら泣くと思う。子どもとか中途半端に大人だと、楽しめないと思う。おばさんはどうかはわからない。
この映画は、夢と挫折についての映画で、それが死後の世界のようなファンタジーな世界観で満たされていく、という映画なのだ。
この映画はそんな感じで、夢を追う人、夢から追われた人、夢を諦めた人の三者三様の姿が出てくる。ぜんぶ、おじさんになると気持ちがわかって泣けてしまう。
夢を追う人としては主人公のレイがいる。追われた人の代表例は、テレンス・マン。そして、諦めた人の代表例はアーチー・グラハム。私はアーチー・グラハムの話が好き?
今回の農業描写探偵では、
レイの農場の経営状況はどういった状態だったのか?
当時のアメリカはアイワオ州の農家が直面していたのはどういった状況だったのか?
これらの状況を踏まえて、レイが野球場を作ったときに考えていたのはどんなことだったのか。
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