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ゆかりんHoney bunnyツアー大宮公演 移動録・感想

 名古屋から1夜明け、今日は少し北に向かって大宮へ。今回のツアーは都民からすると日帰りで到達可能な場所が多いのがありがたい。昨日は同じ時間に新幹線に乗っていたはずだが、やや遅めの時間に起きて支度をする。カーテンを開けてみると空は雲に覆われていて、少しだけ雨模様。ようやく梅雨がやってきたらしい。

某駅→東京

 日曜の昼前、ホームに入ってきた地下鉄のドアが開くと、残念ながら席がちょうど全て埋まっていて吊革を握る。Xを開いてみると、みんな大宮へ移動を開始しているが、当然ながら昨日よりは動き出しが遅い。かくいう私も9時前まで寝ていたし、ゆっくり準備をしているうちに11時を過ぎてしまっていた。

東京11:59→大宮12:32

 いつもの通り階段を上がって改札を抜けると、東京駅は相変わらず混雑している。この駅が空いていることなんてあるのだろうかと思いながらかき分けていって、上野東京ラインのホームを目指す。階段を上がるとちょうど籠原行きが入ってきて、何も考えず乗り込むことにする。東京駅を出て加速していく車窓を眺めていると、時計は12時を指す。来週は福岡の物販整理券が取れていることもあるし、熊本近辺を観光したい欲望もあるから、今回の整理券争奪戦は辞退しておこう。代わりにローチケアプリとホールの座席表を見比べる。今回はホール1階の真ん中あたり、正面からステージを望むことができそう。
 東京から大宮は結構な距離がありそうな気がするのだが、意外と30分ほどで着いてしまう。車中で昼に何を食べようかと考えていたのだが、グルメは来週散々楽しむことにして、ここは安くファストフードで済ませることにしようか。

大宮

 改札を出て、駅前の大きなペデストリアンデッキを歩いていく。そのまま正面に歩いていくと背の高い長方形と、それよりは少し背が低くこちらに向かって突き出している楕円が見えてくる。その右隣にある斜めの屋根がソニックシティ。何度か駅前からこのホールを見たことはあるのだが、このホールで開催されるライブやイベントに参加するのは初めてになる。一旦ホールの目の前を通り過ぎて昼飯を済ませて、もう一度戻る。スタンプと本人確認があっという間に済んでしまって、開場まで2時間半強。さて、今からどうするか。

実はこの日まで背が高い建物がソニックシティホールだと思っていた

 去年学んだのだが、ライブ前の時間つぶしは博物館か美術館に限る。展示物保護のために湿度も温度も管理されているから、よほどのことがない限り体力が削られることはない。今回も例によってGoogleマップを立ち上げて、博物館で検索してみる。大宮公園の中にある埼玉県立歴史と民族の博物館も良いが、移動の時間も考えると少し時間が足りないか……、市立博物館は閉館日で鉄道博物館は広すぎる、南のほうを見ると、さいたま新都心に造幣さいたま博物館があるではないか。造幣の2文字に心惹かれてそこに行くことに決めた。

大宮13:29→さいたま新都心13:31

 思い立ったら即行動、京浜東北線に飛び乗って一駅移動する。さいたま新都心で降りて、スーパーアリーナではなく、それとは逆側へ向かっていく。COCOON CITYを通り抜けて、大通りを渡り、小雨が降る芝生広場を横目に歩いていくと門と警備員が目に入ってきた。
「博物館はこちらですよ~」
てっきり厳重な警備をしている厳つい警備員かと思ったのだが、気さくに入り口を案内してくださった。

さいたま造幣博物館

 ポップな500円玉のキャラクターが迎えてくれるこの博物館に入ると、バッジが渡され入退館時刻の記録が付けられ……と、先ほどの警備員氏とは対照的に厳重な管理が行われている。

※お金のつかみ取りコーナーはありません

 展示室に入ると硬貨ができるまでの解説パネルや、各種記念硬貨が飾られている。日本開催のオリンピックのメダルも造幣局が手掛けたとのこと。今日は日曜ということもあって工場は操業しておらず見学できなかったが、普段は工場見学もできるらしい。小学生の頃、地元広島の造幣局を見学したことがあるのだが、その時は真っ赤に熱せられた鉄板が機械の上を走り抜けていたと記憶していて、稼働日にはそういう迫力のある光景も見ることができるのだろう。併設されたMint Shopでは、収集用の今年製造された貨幣のセットやプルーフ硬貨セットも売られている。プルーフ硬貨セットはさすがに高いが、貨幣セットは2,500円ほど、浮かれて勢いに任せると買ってしまいそうだが、ここは冷静に。

さいたま新都心14:58→大宮15:00

 1時間もあれば博物館は見終わってしまって、まだ微妙に早い時間なのだが、会場に戻ることにする。今日はスーパーアリーナでも大きなイベントがあるようで、そちらへ向かうと思しき人が多く改札を出てきた。来た道を1駅2分ほど乗って、大宮駅に戻ってきた。

大宮ソニックシティ

雨の中、特にやることもなくて屋根のある場所で時間をつぶす。開場20分前になると待機列が形成され始めて、あっという間に屋根のないところまで伸びていく。少し雨が止んだタイミングを見計らって並んでいると、また雨が降ってきたあたり、やや運がないが、まあここで運を使い果たさなかっただけ良いと思うべきか。辺りを見ると昨日に引き続きうご凛さんが並んでいた。タイミングが合うらしい。今日も30分前にバニラバ。油断しないように復習しておこう。

Poppin’ Magic

 男爵が入場すると会場は拍手に包まれる。照明が消されると、対照的に客席のペンライトが一斉に灯り始め、ピンク色の世界ができあがる。爽やかなイントロとコーラスが流れ始めて、ポップアップからピンクと銀色の綺麗な衣装のゆかりんが登場する。時計がゆっくり動き始めるように始まった前回とは違って、朝日がゆっくり昇るように始まる今回のツアーのオープニングも、参加2回目にして馴染んできた感じがしてくる。この曲のサビの手を伸ばすところから始まる振り付けはワクワクして心が弾んでいく様子をキャッチーに表現していて、とてもかわいい。

好きしかありえない

 号砲が打たれて一気にエンジンがかかるかのように会場全体が躍動しはじめる。ゆかりんが歌うストレートなメッセージも明るく鮮やかに聴こえてきて、2曲目にして“ライブ映え”している空間ができあがった。今日も笑顔で歌うゆかりんがかわいい。

MC

 噂に聞く恒例の埼玉弄りから始まり、大宮を弄りつつ浦和はギリギリ回避する綱渡りっぷり。桃色メイツと次の曲の冒頭の振りを確認して、曲へ入っていく。

Sweet Alert

 昨日の曲入りもとてもかわいかったのだが、今日は安定した出だし。それと同時にクラップが響き渡る。サビのところで体の前で腕をぐるっと回して左右に振った後、腕を高く真上に挙げる振りがかわいくて、釣られるようにペンライトが一斉に高くあがる。間奏のクラップも疾走感があって楽しい。

キャラメル

 可憐で少し甘さのあるゆかりんの歌声に魅せられてしまう。一気に平穏でゆったりとした空間に切り替わって、この歌声と音だけを浴びていたいような気分になってくる。無意識のうちに思考がゆっくりと止まって、ただひたすらにステージを眺めていた。

トーキョーキャンディーガール

 この曲を聴くと、冷たい風に街灯やビルの明かりが照らす夜の雑踏の風景が頭に浮かんでくる。1曲前の「キャラメル」とはまた違う世界が広がった気がして、小旅行をしているような気分になる。曲の主人公の強さ、孤高さを体現するようなゆかりんの歌声がカッコいい。Cメロからのメイツの振り付けはSNSでも話題になっていたが、確かに真似してみると面白いかもしれない。覚えが悪いから時間がかかりそうだが覚えてみようか。

映像

スクリーンが降りてくるのと同時に、つるされていた月と星のセットが上昇していくと、映像が始まる。今日の映像はそば打ち。もう一度見たい。

エアシューター(アコースティック)

 シンプルな楽器構成と可憐なゆかりんの歌声に魅せられる。今日はサビのところで振り付けをするゆかりん。アコースティックはいつも楽しそうで、こちらも笑顔になってくる。昨日打ち上げで「エアシューター」の2番のAメロは原曲にはないはずだという話題があり、今日は2番のAだけやらないでおいたのだが、今回のアレンジ的には入れても違和感がない気がするから悩ましいところ。

MC

 王様を助けるゲームの話。あややさんが最強らしい。歌をやるか、王様をやるか、一瞬選択肢が提示されかけるも、引き続きアコースティックコーナーをやることに。

夢色ラビリンス(アコースティック)

 私はライブでこの曲を聴くのは初めて。何度か映像でこの曲を見たことはあるのだが、その時に感じた印象と同じで、この曲を歌うゆかりんの歌声はとても綺麗に聴こえる。アコースティック編成だとその歌声の綺麗さを堪能できて心地よい。特にBメロを優しく丁寧に歌い上げる部分には惹き込まれる。記憶が正しければ、途中で歌詞を間違えかけてとてもかわいかったのはこの曲だったか。

you(アコースティック)

 去年のおとなのゆかりちゃん祭り以来の「you」。今回の「you」を歌うゆかりんはとても美しくて、歌声には寂しさや孤独感が強めに乗っているように感じた。2番からは少し涙声になっているように聴こえてきて、感情的に心に響いてくるものがあった。

映像

 昨日のバーチャルデートのラストからの連続で(という解釈でいいのか?)、今日は山に行くプラン。ぼくもバーベキューをしたい。

スーパーノヴァ

 スクリーンが昇っていくと、薄い白い幕が下りてきて、その向こうでポップアップからゆかりんが登場する。青白い照明に照らされたゆかりんは教科書で見た超新星のように見えてくる。昨日は上手側の端の方から見ていたのだが、今日は正面からで、幕にプラネタリウムのように映し出された星々の中心にゆかりんがいる様子は、暗闇から見た星空のように幻想的だった。そして、曲の後半ではゆかりんを中心にその星々が尾を引いて回転しはじめる。その光景はどんな景色よりも綺麗に見えた。

逆蜻蛉

 曲が終わったと思った瞬間に、鋭くギターが鳴り響く。白い幕が下に落ちると、青と赤のライトに照らされて、怖さの乗った歌声が響き渡る。少し落ち着いて、ホールの左右を見てみると、青と赤のライトに照らされたゆかりんの影がホールの左右に浮き上がっていて、ツインテールがとてもかわいい。曲の怖さと影のかわいさのギャップにかき乱された。

null

 レコードノイズが心地よいあのイントロが始まると、ステージ正面に青白い照明が一つずつ灯っていく。上から3つ、4つ、4つ、2つ。合計13個の点の照明が後光のように差し込む中で、優しくつぶやくように歌うゆかりん。優しさと愛に溢れているように聴こえてきて、あたたかく穏やかな気持ちにさせてくれる。後奏に入るとゆかりんは一歩ずつ階段を上っていき、ポップアップのところからステージを後にした。

映像 

 カードに書かれた設定のもと桃太郎を朗読するゆかりん。似たような企画は去年の映像パートでもあったと思うが、プロの技はすごいし、おもしろい。

You Are The World!

 鮮やかな衣装を着たゆかりんが階段を降りてくる。1番のAメロ明けの間奏ではクラップが入り、ステージも客席も愉快で楽しい空間が広がる。曲の途中で笑顔で手を広げ、楽しそうにクルクルと回るゆかりんがかわいい。

聴こえないように

 TCからゆかりんのライブに行き始めた私からすると、TCのオープニングを飾ったこの曲をまたライブで聴くことができるのはとても嬉しい。ライブで聴くのはTC中野初日以来になる。この曲を聴いていると、初めてゆかりんのライブに行った時のことが蘇ってくる。当時のことは体が覚えているのか、自然とペンライトを持つ手が動いてきて、コールが出てくる。「大好き!!」の大合唱がとても良い。

Paradoxx.

 事前に初日のセトリを見ていたから少しだけ身構えていたのだが、違和感なく「Paradoxx.」のイントロが始まって、少しだけ拍子抜けした。あの曲にはどこかで逢えますように。

 落ち着いているように聴こえてくる冒頭から、徐々に加速していって、サビで頂点に達する心の叫び。それを体現する様子を目の当たりにして、惹き込まれるように見入ってしまった。

映像 

 昨日の名古屋公演の様子が追加されていた。ペットカメラを通じてみみちゃんを眺めるゆかりんがかわいい。

Vanilla Lover

 バニラバのイントロが流れ始めると、雲が過ぎ去って晴れ間が差してきたかのように陽気な気分になってくる。今日は昨日に比べると前方中央の人たちも踊れているように見えたし、サビに入る直前の好きの連呼はとてもかわいい。

MC

 相方のネタのオマージュに始まり、「てらしーだけが爆笑してると思う」と話すエピソードが披露される。直前にiPadが足に直撃する“事故”があったらしい。桃色メイツ4人が登場すると、突然次回の衣装の色を賭けたじゃんけん大会が開催された。

Wonder habit

 この曲が始まると、ステージ全体が明るく輝いて見えてくる。歌詞と歌声もそうだが、この曲は振り付けがとてもかわいくて、いじらしさという方向性の可憐さがここまで振り切っている曲は他にはないのではないだろうか。

期待しないで

 “ゆかりがいるなら大丈夫!”から始まるコールの声は昨日よりも大きくなってきたような気がする。この先完成していったらどうなるか楽しみではある。サビではゆかりんが真っすぐ手を伸ばす。同じように会場のペンライトは真っすぐゆかりんを指していて、一瞬にして綺麗な花の道ができたように見えてくる。

La La Love call

 力強くて、とても映えるギターが鳴ると、「La La Love call」が始まる。今回も含めて3つのツアーで一つの作品として、ストーリーとして仕上がってきたこの曲には、たぶん各々に色んな想いが乗っているはずで、ゆかりん、バンド、桃色メイツ、客席、みんなの心の声が漏れ聞こえるような気がしてくる。昨日は間奏ですぐに“ハイ!ハイ!”と掛け声を入れかけてしまったが、昨日の公演でこの位置にメンバー紹介が入ることは学んだから、今回はスムーズにクラップに入ることができた。

Exactly

 この日、客席側の声が一番大きかったのはこの曲だったと思う。この曲の成り立ち、そして今までを考えると、この曲にコールが乗ること自体に感慨深いものがあるが、誰が呼びかけるでもなく、ゆかりんの歌声に合わせて自然とみんなの声が揃ってくるところやペンライトの動きが揃ってくるところは、この界隈にいて心動かされる場面の一つで、まさにそういうものを目の当たりにしたのがこの曲だった。

逢うたびキミを好きになる

 銀色と緑のテープが空を舞う。私の近くにも数本落ちてきて、左手を伸ばして2本ほど掴み取る。Bメロのコール&レスポンスは何度やっても気持ちいい。ゆかりんは花道の端のほうまで歩いていって歌っている。最後は“逢うたびゆかりを好きになる!”の大声援で本編が終わった。

encore

Only oneのあなたのせいよ

 “ゆかりん”の大声援が数分間続いた後、一瞬照明が暗くなり、ポップアップから上がってくるゆかりん。歌声に合わせてペンライトが一斉に上を向き、そして曲に合わせてクラップが始まる。私は左手で右手の肘のあたりを叩くのだが、さすがにこの2日間で叩きすぎたのか、少し痣のようになってきた。オープニング感が強くて、これを聴いていると、もう1回自分の中のスイッチが入ってくるような気がする。

MC

 ゆかりんはオタサーの姫のプロ。北海道と沖縄だと、距離的には沖縄のほうが遠いだろうが、時間的には北海道のほうが大変そう。そして、お水は美味しそう。

くちびるプラトニック

 MC明けは「くちびるプラトニック」。サビの歌詞に合わせた“好き好き好き 好き好きゆかり”のコールの部分では耳に手を当てるゆかりん。今まであまりこの部分のコールを入れていなかったのだが、次回はやってみようか。

うらはら兎のねがいごと

 このイントロが流れてくるとついに最後の曲かと少しだけ寂しい気持ちになるが、前回のツアーよりも少しだけ明るく聞こえてくる気がして、一瞬にしてその感情は薄れていく。コールが入る場所では耳に手をやるゆかりん。一段と声が大きくなったような気がする。

 最後は全員でラインナップして一礼し、手を振るゆかりん。最後のあいさつでは、「基本的にはみんなのことが好き」と聞こえた気がしたが、思い込みによる勘違いかもしれない。私の心の中では言われたということにしておこう。

打ち上げ

 うご凛さんとは2日連続、へーかさんとは数か月ぶりにのご一緒。肉がとても美味しかったことは覚えている。気が付けば2時間も過ぎてしまっていた。

乾杯!!!!!!

大宮22:39→上野23:05

 意外と遅い時間になってしまった。一旦、明日からまた平日が訪れるということは忘れて、上野東京ラインの電車に乗り込む。さすがにこれ以上遅い時間になると明日に差し支えるが、もう少し遅い時間でも充分帰宅できてしまうあたり大宮の近さを感じる。

上野→某駅

 家の最寄り駅が迫ってくるにしたがって、現実世界の波動が大きくなってくるのを感じるのだが、とはいえ次の週末には福岡と熊本が待っている。そう思うと、最寄駅から家に戻る足取りも軽くなってきて、真っ暗な建物や街灯に照らされる夜道も彩度が上がって見えてくる。

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