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そのボールはチームのものでもあり、自分のものでもあるボールだ

少しサッカーを観るようになって、思ったことがあるので書いていきます。

サッカーのフォワードというポジションを任されている選手の中には、年齢を重ねると国の代表チームや強豪チームでもキャプテンマーク、チームを率いる証を巻くことがあります。

個人的には、2022年カタールW杯のリオネル・メッシ選手、クリスティアーノ・ロナウド選手、
そしてセリエA・ACミランのズラタン・イブラヒモビッチ選手様などが印象的です。

イブラ様に関してはまた別の機会に徹底的に掘り下げて書きたいと思います。

攻撃的な仕事を担う選手がチームを率いる証を巻いていることは基本的にはイレギュラーなこととされています。
サッカー界では、大抵は守備的なポジションについている年長の選手が巻くことが一般的だからです。守備的なポジションを務める経験豊富な選手は、チームの勝敗を左右する「失点」を管理する仕事である「守備」の要であるのはもちろん、チームの精神的支柱であることも多いからです。
日本代表では長谷部誠選手などがいます。

ただ、サッカーというスポーツは相手をゼロに抑えると負けはしません。こちらが点を取らないと相手に勝つことはできません。

フォワードのポジションや相手のゴール近くにいる選手がボールを持つと、チームメイトは彼に祈りを捧げます。

「ここまで俺たちがボールを相手から奪い、相手に奪われないように競り合って運んできた。
これまで何度も相手から点をもぎ取り、勝利をチームにもたらしてきてくれるお前に託す。どうかこのボールを受け取り、ゴールネットを揺らしてくれ」と。

しかし、どんなに優れた選手でも一人で1試合に3点決めることが難しいスポーツであるサッカーではその祈りはたいてい叶えられません。

そうなった時に、皆の祈りや嘆きを背負いつつ、何度失敗しようとチームが勝つために、俺は必ずゴールを奪うという意識を持ち続けられるだけの強い精神力が必要です。

その精神的葛藤に打ち克ち、長きにわたって結果を出しているからこそ、チームを率いる証が攻撃の選手に巡ってくるのだと思います。

自分との心の闘いをし続けた選手は、自身の精神も磨かれるのでチームメイトの良き手本になる事も多いです。
そのことも、ベテランFWがキャプテンマークを巻くことの一因なのかもしれません。
 

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