【映画感想】ソー:ラブ&サンダー【ネタバレなし】
総括
「ソー:ラブ&サンダー」観た!
面白かった!笑って泣いてエンタメしてた!
ただ、シリアスが多めだった分、タイカ・ワイティティ節がちょっときつかったかなぁ。タイカ・ワイティティ節だったから軽く流せたり落差で感動させられたりがあるから・・・腕はあるしなんとも言えないけど・・・。
感想
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の29作品目、そしてソーを主役にした映画作品としては4作目になります。
ソーというのは北欧神話の雷の神様で強いです(小並感)
監督は、短編と前作の「マイティ・ソー バトルロイヤル」から引き続きのタイカ・ワイティティ監督。
バトルロイヤルから今作までの間に、「ジョジョ・ラビット」って映画でアカデミー賞にノミネートされたりしてたね。
監督の基本的な素質はコメディ。でもシリアスとのバランス感覚が非常に備わっている監督。
前作は、脚本はやってなくて今作は脚本も担当してるのでタイカ・ワイティティ監督の本質が強く出てる作品に仕上がってます。
今作は、エンドゲームでガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと共に宇宙にいったソーが何をしていたかを語り、神々が続々と殺されているのに気づきなんとかしようと動き出したら元カノがソーになっていた!という感じです。まぁこのぐらいはねPVから汲み取れるからいいよね。
今作、ストーリーが一貫性があり、見やすい。
そして全体を通して対比構図がおおくあり、伏線回収のように納得度を高めていて素晴らしくよく出来ていた作品でした。
バトルも、見慣れたものではなく第二のソーであるジェーン・フォスターのアクションが非常にフレッシュ。
ソーは雷、昔はハンマーで殴り、現在は斧で裂く、投擲あり。
ぐらいの感じでやり尽くした感があったんだけどジェーンのアクションがハンマーをショットガンのような破裂させたり、ファンネルのように扱うアクションの面白さもあって良かったね。
あと、ヴィランの戦い方も体は貧弱で剣に振り回されてる感がありつつも、うまく利用してソーと渡り歩く感じも良かったね。
キャラクターに関しては、愛おしくなるキャラクターがいすぎる。
ソーをはじめ、ジェーン、ヴァルキリー、ゴアどれも愛おしい。
ひとえにシナリオの良さと俳優陣の演技力の素晴らしさよね。
特にゴアを演じたクリスチャン・ベールは良かったね。
今作の推進力はクリスチャン・ベールよ。この愛おしさはブラックパンサーのときのキルモンガーにも近い感情かもしれないね。
ベクトルは違うんだけど好きなキャラクターになったわ。
そんなわけで絶賛です。
書き始めて自分もこんなに絶賛をするとは思わなかった・・・。
唯一、気にするならタイカ・ワイティティ節と自分が称しているコメディ感のつよさが懸念点かな。
楽しめたし良かったけどスタンドアップコメディみたいなシュール感というか、喋って笑いをとったり、滑らせたりするタイプの笑いなので尺をとるんだよね。
おもしろかったけどギャグが長いなみたいな印象が少しあったよ。
でも強いてというならそれぐらいで、非常に巧みな作品でした。
ソーは本当に良いキャラクターだけど・・・どこかで第1世代アベンジャーズ組は卒業するわけで最後のソーはいつになるのかなって不安にもなっちゃったよね。
あとあいも変わらず、ソー舞台見れたのも良かったです。
あと邦題の付け方も最高だと思うわ。マイティの扱い逆に邦題じゃないと意味を込められなかったもあって天才って感じたわ
(79点/100点満点中)
ちょっと関係ない話になるんだけど・・・
今作観て、世界が広がったことでMCUの楽しさは広がり続けているんだけれど・・・アベンジャーズのときのように分かりやすい悪を倒し平和が訪れるという構図が難しくなっているんだよね。
ヒーローたちが悪の種を蒔いてるってことをコミックスであることだから描かなきゃいけないのはわかっていたけど・・・どんどん世界に平和が訪れることは一生ないんだなというのを改めて考えてしまったよね。
本質じゃないし考えちゃいけないことなんだけど・・・。
スター・ウォーズがディズニーに買収されて平和が来なくなったのと一緒かな。
個人的には、ファン層に老害みたいなマーベル観てて当然みたいな層ができてきてて、尚且つ新規が入りやすい作品や、切れ目がないのが非常に懸念点。
落ちぶれても自分は推すから関係ないんだけど、エンドゲームを頂点としてこのまま衰退をたどるのは嫌だなって思ってるんだよねぇ。
スパイダーマンがソニーの権利に戻りMCU世界に片足浸かりながら別の物語を紡いでいくのはすごくいいと思うんだよね。
MCUではなく、マーベルのキャラクターを使った独立作品というのを増やしてほしいなぁ。
DCの映画で言うジョーカーのような。あんな感じを求めてるわけじゃないんだけど、マーベルの入り口づくりをもう少しやってほしいなぁ。
マーベルオタクが喜ぶ演出が増えるたびに不安になる
こういう杞憂も老害の証拠な気がするわ・・・。
とりまMCU映画作品でいうとブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバーだね。監督は引き続きライアン・クーグラーで期待できるけれど・・・根幹のチャドウィック・ボーズマンがなくなったことをどうするのかファン全員が注目している作品。気になるね。