【映画感想】マイ・エレメント【ネタバレなし】
総括
「マイ・エレメント」観た!
面白かったぁ。凄まじく魅力的な世界観とビジュアル、いつまでもこの街を見ていたいと思わせてくれる。
ストーリーは非常にシンプルでまっすぐ。
世界観のオリジナリティがすんごいのでちょうどいいバランスになってる。
あとは、後半の畳み掛けも上手だった。涙しちゃった。
ピクサー作品で劇場再開したのって、「バズ・ライトイヤー」でディズニーの「ストレンジ・ワールド」もいまいちだったし・・・なんだかなぁっておもってたけど、ピクサーならではの切り口の面白い作品が久しぶりに来たな!と感じました。
感想
今作は、ピクサー・アニメーション・スタジオの最新作。
監督は、ピーター・ソーン監督。「アーロと少年」の監督さんだね。
今作は、様々なエレメントが暮らす都市で、火のエレメントであるエンバーと水のエレメントのウェイドが出会うガールミーツボーイな作品。
本当にストーリーはシンプル。
ウェイドと出会ったことで世界が広がり、また世界を通して自分をみつめるというような定番感がつよいです。
でも世界が最高なんだ。
ガラスと水と木で構築された綺羅びやかな都市部と、ちょっと埃っぽさがありつつ下町感がある移民系居住区。
その、バランスもいいし、住民たちの属性を活かした生活様式がみれるのもマジでいい。
種族で、涙もろかったり、怒ると現象が起きたり、心の揺れ動きが視覚的にもわかるのは親切だったね。
でもね、甘いだけじゃなくて、ちゃんとビターな大人風味もするの。
エレメントというファンタジー感をつかいながら根強い"種族"というテーマを扱っているのは素晴らしいね。
フラットに見ればポップだけど、汲み取ろうと思えばいくらでもメッセージ性が隠れてる作品に仕上がってる。
特に、火のエレメントの境遇は移民。
昨今の問題もはらんでいるし、結構端々で嫌味的なジョークとかも入ってるし程よい苦味が心地良い作品。
ただ、話を進めるための全体の問題の原因についてが、非常にふんわり。
行政のあり方について、もう少ししっかり描ききってたら傑作だった。
あともうちょいブラックユーモアでチクリと刺しても良かったんじゃないかな。
凄まじくマイルドにして恋愛強めにした「ズートピア」って思う人がいるんじゃないかな。
正直、ピクサーは配信がメインになりはじめて・・・劇場で見たので言うと1個前が「バズ・ライトイヤー」、その前が「2分の1の魔法」・・・
「ソウルフル・ワールド」も悪くなかったけど配信だしなぁ・・・ってのが抜けなくて、ピクサーの評価じょじょに個人的に下がってたんだよね。
なので、王道ながらも、「インサイド・ヘッド」を観たときの世界観の驚きみたいなのも感じられたしここから復調してほしいなぁ。
(78点/100点満点中)