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【映画感想】バビロン【ネタバレなし】
総括
「バビロン」観た!
不思議なバランスの映画だったな。
映像美や音楽は最高だしユーモアもすごく笑えたんだけど、群像劇がまとまらずにバラバラっとして終わっていく感じが個人的にはいまいち。
あとは最終盤の展開が何を観させられているんだ?って気持ちになりました。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」と「LALALAND」を足して割って、ブラック寄りにした作品でした。
感想
今作は、「セッション」「LALALAND」のデイミアン・チャゼル監督作。
サイレント映画からトーキー映画に移りゆく時代の映画界を舞台に描かれる群像劇。
規則も倫理もない、ゴージャスだけれど狂っているようにみえるパーティ描写で業界の繁栄と水物感をしっかり描いて始まる作品。
時代の移り変わりに翻弄される男女が描かれていきます。
前半は当時の業界紹介が多くおもしろくて、主人公たちのサクセスストーリーにもなっててすごく見やすい。
終盤から、業界の衰退と共に歯車がずれて落ちていく感じが・・・楽しめるんだけれど、ちょっと作り物感が唐突に強くなるんだよね。
トビー・マグワイア登場以降ね。
夢幻をうつろに眺めている気分になったね。
今作、メインテーマ曲がめちゃめちゃかっこいいんだけど・・・しっとりしたろころで流れる音楽が「LALALAND」感が異常に強くてジャスティン・ハーウィッツの作家性ではあると思うなけれど、ちょっとお洒落すぎてピンとこなかったかな。
ツマラなくはなかったが、飲み込みづらい。
終盤に向かっていく内に自分は何を見ているのか?というのがよくわからなくなる作品でした。
様々な映画のリスペクトとか感じたんだけれど、オブラートに包めばエンタメ性ではなく芸術性を高めた作品だったのかな。
正直に言うと、よくわからん映画になったよ。
デイミアン・チャゼル監督作品群で考えると一番キライな作品です。
(54点/100点満点中)