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【映画感想】バービー【ネタバレなし】
総括
「バービー」観た!
ポップさを維持しつつ風刺がききすぎてる変な感覚に陥る映画。
全体的にポップだし、綺羅びやかなんだけど、扱ってる題材が重めでそっちに思考が奪われてくんだよね。
観終わったあと、善悪というのもすこしあるけれど本質はココじゃない?って示すまで行ってるのは偉いわ。
期待してない人ほど刺さる映画なんじゃないかな。
感想
今作は、アメリカの有名なおもちゃである着せ替え人形バービーを題材にした実写映画作品。
監督が、「レディ・バード」「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」のグレタ・ガーウィグ監督。
正直この監督が、ポップさあふれる映画を撮るってだけで期待しながら見に行ったんだよね。
ストーリーは、バービーたちがハッピーに暮らすバービーワールド。
しかし、バービーが自身に謎の変化が起こりそれを調査しに現実世界へ行く!そんなお話。
個人的には、PVも含めミュージカル風でポップに行くのかなと勝手に想像しながら観てたんだけど・・・しっかりとしたテーマ性を語ってくれます。
商品設定含め女性社会としての「バービーランド」、男性社会としての「現実世界」このふたつを双方に認識したときに何が起こる!?
っていうテーマは重いんだけど、見せ方がパキッとしてて非常にわかりやすい。
また、現実世界パートもフィクションですよ!!!だから誇張するよ!!!!フィクションだからね!!!!
ってエグいことするんですよ。
あまりに尖り穿った男性社会描写。
自分、男性なんだけど観ててキツイぐらい誇張されてる。
だから、善悪の話になるのかなぁって中盤までは思っていたんだけれど・・・着地が見事だった。
救われた。
誇張されてるからキツイ男性社会を悪!として結論されても本来関係ないしフィクションだとわかってはいるけれど・・・どこか自分も否定されてる気持ちになったと思うんだよね。
すごく、良いラインに落としてくれました。
あとは、バービーランドのクオリティの高さすごいんよ。
姉がバービー人形持ってたと思うんだよね。だから、懐かしいの。
それがおもろい。
あと映像的に言うと映画オマージュの多さね。
おもろすぎたわ。個人的にはバービーランドにある変化がおきるんだけど、その変化後の世界の描き方がマジでおもろい。
90年代に多く映画で流行した落ちの付け方を揶揄したり、あとはあきらかにMCUとかめっちゃおもろかった。
いい感じにバカにしててよかった。
俳優陣は言うことなし。マーゴット・ロビーは完璧だし、ライアン・ゴズリングの芸達者さ。
素晴らしかったね。
ただ、個人的には笑いの一部にされてたけど、本質的にはアランが救われてほしかったな。
自分の属性も含めて、アランというのがわかりやすくマイノリティなんですよ。
マジョリティのぶつかり合いで終わって行ってしまってこの作品・・・主語がデカいんだよ!
カースト上位が争ってるだけに見えるのよ。
アメリカの映画でありそうなアメフト部とチアが主権争いしてる感じ。
まじで、いい話風なんだけど・・・持ってる側のお話って感じが拭えなかったな。個人的に。
そんなわけで、楽しめたし、想像裏切られたし、考えさせられた。
観てよかったな。
ただ・・・個人的には・・・「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」をみて口直しがしたいな。
(100点満点中/69点)
Googleでバービー検索するとエフェクトはいるのうざい!!!
あとココまでしっかりした内容なのに、ワーナーがあのキャンペーンしたのはまじで引くわぁ。