かつてEthereum Testnetに存在したエッジ
本記事は仮想通貨botter Advent Calendar 2024 15日目の記事です。
はじめに
人生初めてのクリプトバブルで脳が壊れた社会人1年目Botterです。
去年のアドカレでギリギリ書けなかった、今は亡きエッジについて書きます。
概要
今年廃止されたGoerli(Ethereumの旧テストネット)に収益機会があった。
エッジのライフサイクル
エッジが生まれてから死ぬまでの流れです。
testnetの基軸通貨であるGoerli ETH(以降GETH)には価値がなかった
エアドロのためのお触りの一環でGETHの需要が上がり、入手が困難になる
LayerZeroがEthereum MainnetとGoerli Testnetを繋ぐブリッジを開通させる(2023年6月頃)
Goerliがサポート停止・LayerZeroのブリッジが閉鎖される(24年2月)
LayerZeroがEthereumのMainnetとTestnetであるGoerliにブリッジを通し、流動性を提供したことをきっかけに収益機会が発生しました。全体で60ETHくらい入っていた記憶です。
ブリッジ開通時の状況
図のような感じで、それぞれのチェーンの基軸通貨がOmmichain Fungible Tokenとしてチェーンを跨ぐことができ、相互にUniswap流動性を通じてswap可能な状態にありました。
しかし、テストネットという事やもあり雑にswapする利用者が多く、当時$2000程度のETHがGoerli上だと$3000-$5000程で購入されるケースが多々ありました。このような利用者の取引をバックランする事でETHを通常の2倍程度のレートで売却できました。
また、Botter目線でおいしい性質がいくつかありました。
Goerli上には複数のpool(UniswapV2/V3)が存在したため、チェーン内で裁定可能
一部バリデータにFlashbotsが搭載されている(MEV可能)
たまに競合に出し抜かれる事もありましたが、このような性質を活かしつつ、参入後はチェーン上の収益機会の7割くらいを収穫できたのではないかと思います。
最後に
始めたてのDeFiで右も左も分からない中、強々Botterを避けてsolidityの練習としてtestnetを触っていたら、収益機械にありつけた話を紹介しました。
これがなければ多分Botの熱は続いてなかったと思いますし、このエッジのおかげで原資が50倍くらいになりました。LayerZero本当にありがとう。
振り返ると、自分はこれ以外にもZetachainのテストネットを触っていたところ、メインネット開通で利益につながった経験があります。強いBotterに勝てなくて悩んでいる初心者botterは、testnetで修行を積むのも一つの手だと思います。
LZブリッジの仕組み(おまけ)
BridgeAndSwapという関数があり、下のような経路でcross-chain swapすることができました。
デフォルトのslippageが5%と異次元に緩く、evilなBotで富豪のお客様からお布施をいただいていました。
*1: メインネット側のETHとGoerli側のGETHはネイティブでなく、ERC20規格のOFTですが話がややこしくなるのでネイティブトークンとの変換は載せていません
*2: 途中からArbitrumとOptimismにもブリッジすることができるようになったのですが、本筋とは関係ないため説明していません
また、今でもSepoliaのブリッジは生きていますが、収益機会が生まれる程の流動性はないようです。