ハリーポッターを一度も観たことのない女がハリーポッターの見所を紹介する
こんにちは。ピラミ△です。
突然ですが、わたしは小さい頃からひねくれているところがあります。
例えばカレーライスが嫌い。と言っても味が嫌いなワケではなく、国民みんな好きやろ? みたいな雰囲気を醸し出しているその姿勢がどうにもいけ好かない。カレーからすればとんだとばっちりもいいところですが、歳を重ねた今もその理由から好きにはなれないのです。
カレーライスじゃなくカレーうどん・カレーパン・ナンで食べるカレーとかだったらまだ許せるかな~……って、わたしは本当に何様なんでしょうか。
また、同じような理由でディ〇ニーランドやユニバーサルなジャパンもあまり好きではありません。好きな方には大変申し訳ないのですが、誰でも好きやろ? 行けたら嬉しいやろ? みたいな態度に苛立ちさえ覚えます。しかしながら、この世界で生きている限り「今度ディ〇ニー行こうよ〜!」は誰もが避けることのないイベントです。このセリフを言ったことも言われたこともない人はこの世に存在しない(自分を含む非リア充にガソリンを撒きながら)のです。
個人的体験として、修学旅行などで何度か足を運んだことはありますが、その都度やっぱり好きではないな、という気持ちになってしまいます。過去、わたしと一緒に国民的テーマパークに行ったことがある人、これ読んでいたらマジでごめんね。皆のことは大好きなんだけど、笑顔の裏で奴らのクソダサあだ名を考えていたということは正直に謝ります。(チッ〇アンド〇ール=げっ歯類1号、2号etc.…)
そんな風に、王道系・主人公科・メジャー属のモノに対してどこか素直になれない女なワケですが、ふと「お前はそのままでいいのか?」と動きが止まったんですよ、夜中に。ビーフン食べながら。ピタッと。
一歩踏み出すこと、歩み寄ることが自分の成長にも繋がるハズ……思い立ったら即行動、何かわたしが歩み寄れそうなモノはないだろうか。
食べ物、場所、漫画、映画…
そうだ、ハリー・ポッターなんてどうだろう。
日本ではハリポタの名称で親しまれる世界的名作……ですが、わたしはご多分に漏れずコレをちゃんと通ってきておりません。どちらかと言わずともハリポタよりコンポタについての方が語れます。図にするとこうです。
意味がゼロな図は放っておいて、当然のことながらハリポタ原作の本は読んだことがないし、映画は…実は第1作目の冒頭だけチラリと観たことがありますが、サブタイトルすら出てこない。まぁとにかくハリポタのハの字も知らない女でございますので、どこから手を付けていいかすら分からないのというのが正直なところです。それにしてもハリポタハリポタって仲良くもないのにあだ名で呼んでるみたいでちょっと気まずいな……でもコレで押し切るぞ。
よし、まずは映画のシリーズがどれくらいあるのか調べてみましょう。
『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年)
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002年)
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004年)
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005年)
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007年)
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009年)
『ハリー・ポッターと死の秘宝PART1・2』(2010・2011年)
うわぁ。こうやって見るとなんとなく聞いたことのあるサブタイトルばかりで、さすがは有名作品だなという感想です。
びっくりしたのは1作目の上映が2001年ということ。何故か勝手に2007~8年頃からシリーズが上映されたと思い込んでて、この世代はハリポタか、ダレン・シャンか、みたいなそういうイメージでした。
ちなみにわたしはダレン・シャンが好きだったし、もっと好きなのは江戸川乱歩の怪人二十面相でした。すぐ同世代から外れようとするな。
まぁ、ダレン・シャンと怪人二十面相は置いておいて、誰もが認めるド・メジャー級シリーズ「ハリポタ」に、わたしは歩み寄りたい。
ただ、シリーズを見る気はない。
え?
シリーズを見る気はない。作品を見ないで、見どころを予想する。
え?
わかります。皆さん全員の口から「え?」って音が出てるの、わたし、わかります。でも、皆さんが見てるであろうハリポタをわたしが今さら見てさ、その感想を書いたって意味がないでしょ? だから(だから?)、見もせずにあらすじとか見どころを紹介してみようっていう魂胆です。どうせノリノリになってクソ長くなるので、コンポタとコンポタスナックでも用意してダラダラとお付き合いください。あと、ハリポタファンはどうか怒らないで読んでくださいお願いします。
じゃあまずは聞きかじった情報をまとめあげて登場人物を紹介しましょう。
ハリポタの登場人物(多分ver.)
・ハリー・ポッター
主人公。金髪メガネの少年。魔法学校?に通っていてなんとかパトローナムみたいな魔法が使える。グリフィンドールっていうところにいて、ロンとハーマイオニーと仲良し。ダイの大冒険で言うとダイ。
・ロンなんとか
ハリーポッターの友達。あんまりよく覚えてないけど、ダイの大冒険で言うとポップみたいな立ち位置。ハーマイオニーが好き?
・ハーマイオニーなんとか
前述の二人とつるむ美少女。ダイの大冒険で言うとマァムみたいな立ち位置。あとはよく分からない。
・なんとか先生
顔は出てくるけど名前が出てこない。ワンレンゆるふわ黒髪ボブで優しい顔立ちをしていて、多分アバン先生みたいな立ち位置。ニッチな例えで申し訳ないが、なんとなくセンチメンタル小室マイケル坂本ダダ先生に似ているなとも思っている。気になる人はセコムマサダ先生で調べてみてください。
・ヴォルデモート
鼻がないハゲ。悪い魔法使いでラスボス的な存在。大魔王バーンでいいのかな?
・マンドラゴラ
根が人の顔をしていて、引っこ抜いた時の叫びを耳にしてしまうと死ぬ、。ドラクエで言うとザラキみたいなものだから、ダイの大冒険で言うと多分ザボエラ。
以上、わたしが知っている登場人物をまとめてみた。結果、ダイの大冒険だという事が分かったので、少し興味が湧きました。それではこの登場人物たちを主軸に、各シリーズのあらすじと見どころを考えてみようと思う。本物にどれくらい近づけるか楽しみだ。
一作目(これは少しだけ観たことがある)
『ハリー・ポッターと賢者の石』
主人公のハリーポッターは魔法学校ホグワーツ(だった気がする)に入学した一年生。同じクラスのロン、ハーマイオニーと仲良くなり行動を共にするようになる。魔法を覚えるため三人で毎日頑張っていたところ、魔法学校に不穏な噂が流れ始める。悪い魔法使い、ヴォルデモートの封印が解け、賢者の石を使って世界征服を企んでいるという噂だ。賢者の石というのは生きた人間を原料に作られたなんかすごいやつで、人体錬成が出来たりするらしい。そんな反道徳的なことは許せないと、ハリーポッター、ロン、ハーマイオニーの三人は、未熟ながらにヴォルデモート討伐へと立ち上がる。「正義感だけでは何も救えない」と、なんとか先生の言葉虚しく、マンドラゴラ片手に魔法学校を飛び出した三人は、ヴォルデモートの行方を追って冒険を始めるのであった──
うん、これは少し自信がある。なんてったって少し観たことがあるんだから当たり前だ。たしか最終決戦は嵐の中、なんとかパトローナムしてヴォルデモートが南無するとかそんな感じだ。ここまでは間違いないが、問題なのは次から。全く知らない上に、登場人物のレパートリーも持っていない。果たして近しい予想をすることが出来るのだろうか。頑張ってみようと思う。
二作目
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
前回無事にヴォルデモートを南無することに成功したハリポタ御一行。学校に戻るやいなや「心配したんだぞ」と涙を流すなんとか先生だったが、一方で校長先生の表情は曇っていた。これでやっと平穏な学校生活を送れると思っていた矢先、ハリポタたちはそんな校長に呼び出され「見てほしいものがある」と告げられる。黙って校長の後を着いていくと、生徒たちが誰も知らない隠し部屋がそこにはあった。「ここはな、元ヴォルデモートの部屋じゃ」。校長の話によると、ヴォルデモートはどうやらここの元生徒かつ、卒業後に先生をしていたらしい。「見てほしいものというのはこれでな…」以前曇ったままの表情をした校長が差し出したのは、あの日ヴォルデモートと一緒にパトロー南無したはずの賢者の石…の欠片だった。「あやつが消えたのなら、こやつも共に消えるはずなんじゃ。嫌な予感がする。この学園を脅かすような嫌な予感がな…」。そんなことを言われても、と思うハリポタ御一行だったが、物語は容赦なく動き出す。秘密の部屋の奥で何かが怪しく光る──
…多分あの時倒したヴォルデモートは完全体ではなかったのだろう。秘密の部屋を手がかりに探し出した本体のヴォルデモートは、鼻のないハゲではなく鼻と耳のないハゲになっており、マンドラゴラの叫びが通用しないようになっていた…きっとそういう話だ。どうやって倒したのかは本作を見て答え合わせをしてほしい。
三作目
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
魔法で罪を犯した者たちが収容される禁魔の監獄アズカバン。ハリーは気づけばそこに収容されていた。心配するハーマイオニー。しかし、「まあアイツなら何とかするでしょ」とロンはヘラヘラ笑っている。そんな中、監獄アズカバンから大物囚人が脱走したという噂が学校に伝わる。脱走したのはハリーなのか、それとも別人なのか……。一方、脱走の報を知らずにハリーの冤罪を信じ、駆けずり回るなんとか先生。今、歴史に残る法廷闘争が始まる――!? そして、ロンはヘラヘラ笑っている。
急に社会派の法廷劇になった第3作。見どころはハリー有罪に傾いた陪審員になんとか先生が見事な演説を繰り出すところ。ちなみに脱走したのはハリーを陥れるために偽証をした男のバックにいた人物だったのです。だったのですって言っても、全部“見てないうえでの予想あらすじ”なんですけど。それだけは忘れないでくださいね。
四作目
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
魔法学校の進級を控えたハリポタ御一行。進級試験は「学園裏の森にいる10体のゴブリンを魔法で討伐すること」。単体であればさほど苦労しないゴブリン討伐だが、群れになるとズル賢い連携プレーを披露してくるため厄介さが段違い。しかし、これまで死線をくぐり抜けてきたハリーポッターたちにとっては、そんなに難しくない試験…のハズだった。「聞いてた話と違うじゃない!」試験当日、三人の前に現れたのはただのゴブリンではなく、炎属性に進化したゴブレットの群れだった。青ざめるハーマイオニー、ヘラヘラしているロンを横目にハリーにはある秘策があった――
ゴブレットと言えば杯のようなものを想像するのが普通かと思いますが、天下のハリーポッターですからね。そんな正直に炎のゴブレット(杯)が出てくるハズがないだろうということで、ゴブリンの進化系を予想しました。ゴブリン→ゴブレット→ゴーフレットみたいな進化を辿ってくれ。美味しそうだから。あ、ゴーフレットはお菓子だよ。
五作目
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
魔法学校は6年制なのだが、3年を迎えたらどこかの騎士団に所属しなくてはならないというルールがあった。ハリーポッターが入団したのは不死鳥の騎士団、通称・不死騎団で、軍団長ヒュンケルの元、厳しい訓練に汗を流す日々を送っていた。ロンはフレイザード率いる氷炎魔団へ。ハーマイオニーはクロコダイン率いる百獣魔団へ。それぞれ違う騎士団に入ったことで、3人の仲に亀裂が入る。見かねたなんとか先生が仲直りのためのお茶会を開こうとするが――
皆さん、ハリーポッターはついにダイの大冒険になってしまいました。
正直に言います。飽きました。知らない作品のあらすじ予想をするのは楽しいのですが、こうもシリーズが多いとどうしても飽きがきてしまいます。五作目はわたしの息抜きのせいでダイの大冒険になってしまいましたが、あと二作なのでなんとか頑張りたいと思います。
六作目
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
「姫様がさらわれた!」
校内に不穏な叫びが響き渡る。どうやら魔法学校におけるマホサーの姫・ピーチ(ハンドルネーム)が何者かにさらわれたらしいのだ。ハリーポッターとロンはサークルには所属していないので、なんの事やらという気持ちで過ごしていたが、ここ数日ハーマイオニーを見ていないなと気付いてからは真相に辿り着くのは早かった。
「あいつ、なんのサークルに入ってるか頑なに話してくれなかったけどそういうことか」「ああ、自分がピーチだと知られるのが恥ずかしかったんだろう」「謎のプリンス…ってワケか」
ピーチことハーマイオニーを助けに行くために赤と緑の服を着てオーバーオールを履く2人。おっと、ヒゲも忘れちゃいけないな。「「今助けに行くから待ってろよ。ヒアウィゴー!」」。ハリーポッターとロンはキノコを主食にしながら亀とかを踏んで姫が捕らわれた城へと旅立つ――
マリオやないかい。
紛うことなきマリオやないかい。もはやそれしか言うことないわ。
七作目
『ハリー・ポッターと死の秘宝』
時が経つのは早いもので、アラサーと呼ばれる歳になったハリーポッターたち。学校生活は遠い日の思い出であり、今は日々を生き抜くために毎日額に汗をかきながら働いていた。ハリーは眼鏡職人に、ロンは美容師、ハーマイオニーは弁護士になっていた。多忙な日々に疲れた3人は連絡を取り合って思い切ってバカンスへ行くことに。美しい離島で羽を伸ばそうとした3人だったが、その島には“死の秘宝”が眠っているという伝説が――。死の秘宝を手にしたものは寿命と引き換えにどんな望みでも叶えられるという。世界一クールな丸眼鏡を作りたいというハリーの夢、カットケープをするとどんな人でもダサくなっちゃうのを何とかしたかったロン、普通に金持ちになりたいハーマイオニー……三者三様の欲望が複雑に絡みあい、物語は予想だにしない方向へ――
あーーーーこれだ。社会の荒波にもまれるアラサーたちを描くかと思えば、ファンタジーの世界観も忘れない。人はいつでも欲を捨てきれはしない……でも、そんな僕らに大事なものが何かを思い出させてくれる――。シリーズとともに子供から大人へと成長したハリポタ世代に送る、ちょっぴりビターな大人のファンタジー。物語中盤で初恋相手がハーマイオニーだったと言おうとして我慢するロンが切なくて泣きそうになります。終盤で出てくる恩師・なんとか先生の最後の授業のシーンでは涙腺崩壊・ボロ泣きできますよ。文句なし最高傑作!☆5つ!!
(ラストで涙腺が崩壊するわたし)
…………ふぅ。やりきった感すごい。見ていない映画7作分のあらすじと見どころを書くなんて、人生で初でした。
中身の方はどのくらい合っていたのでしょうか。
ここまでやったからには答え合わせまで進みたいのですが、なにせ途中からハイパー暴走して体力が限界に達しており、ハリーポッターのハの字も今は見たくない……って心が叫んでいます。ハリーポッターは(マジで)何にも悪くないです。わたししか悪くない。
興味を持つために一歩踏み出してみたけど、一歩の勢いが強すぎたのかデカすぎたのか、アキレス腱切れで転倒するハメになりました。そう、これが文字通り本末転倒ですね。アキレス腱、エクスペクトパトロー南無。ここに来て呪文の名前を思い出したのも何かの因果かもしれません。いつの日かまた歩み寄ろうとする機会があれば、今度はちゃんと作品を観てみようと思います。
最後に一言……
ハリポタファンの皆様、誠に申し訳ありませんでした。
それではさようなら。
文:ピラミ△
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