センチュリー21との出会い【大阪ストラグル第3部_005話】射駒タケシ
1988年・大阪。底辺校とも揶揄されるS工業高校へタケシは入学した。無為に流れる日々を慰めてくれるのはパチンコとパチスロだけ――。本人はそう考えていたが、いやおうなしに騒動に巻き込まれる生活が続いていく。バイク・喧嘩・裏攻略法・ヤクザ・友情……一筋縄ではいかない“もがく日々”を、射駒タケシが自伝的青春譚として描く!!
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―――では、本編をお楽しみください―――
大阪ストラグル第3部005話
「センチュリー21との出会い」
坂井は勝手知ったる、といった様子でホールの自動ドアをすり抜けズンズンと歩いた。俺はその後を着いていきながらホールの中をキョロキョロと観察していた。坂井の地元の何軒かのホールには遊びに来たことがあったが、この店は初めてだ。
ほどなくしてお目当てのトキオのシマへ辿り着く。台数は6台。先客はいなかった。坂井が言っていた『ごっついネタ』を今から試せる、そう思うとわくわくが止まらなかった……のだが。
ホールに入った瞬間から感じていた気配の正体に、俺は気づいた。
シマの反対側で口髭を生やし、頭をビッチリとオールバックにした店員が腕組みをしながらコチラを凝視していたのだ。
見てる…めっちゃ見てるやん。
見てるどころか、口髭店員は口元を「はぁ?」という形にして、驚きと呆れを俺たちに表明しているような顔をしていた。コレ、絶対あかんやん……。
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