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パンクロック

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アメリカ留学時代にやっていたパンクロックバンドのお話です。
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#音楽

パンクロック 4

パンクロック 4

ヒッピーオヤジのレコード屋はキッズで溢れていた。外でスケボーしているハイスクールの小僧たちも合わせたら、ゆうに100人以上いる。

エリックとダレルが電信柱や街の至る所に“Free Show“と書いたフライヤーを貼りまくったおかげで、暇を持て余した音楽好きな若者がたくさんやってきた。

予想外の入りにヒッピーオヤジとそのワイフが万引きなどされないよう目を光らせている。店の奥にあるステージの前にはあ

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パンクロック 3

パンクロック 3

エリックのブレイザーにバイトして買った黒のアイバニーズRGを積んでザックのスタジオに向かう。

着いてみるとスタジオというより倉庫だ。田舎のローカルバンドが練習をするのはメンバーの家のガレージか倉庫と相場は決まっている。こういう場所は『物置き』の意味で、Shedと呼ぶことが多い。空き地のような場所に10くらいの部屋が並んでいる。

ザックはドアを開けっぱなしにしてドラムを叩いていたので、どの部屋か

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パンクロック 2

パンクロック 2

ホームレスとなった僕だけど、夏学期を受講していたので、大学の授業には出ていた。授業の後は図書館で宿題をして、夕方からはカフェテリアで皿洗いのバイトだ。

キャンパスで彼女と会うことは何度かあった。好きだったけど、付き合いが長くなるにつれて、情で一緒にいるのか、本当に好きで一緒にいるのか、わからなくなっていた。

いったん距離を置く、というのは、都合の良い言い訳かもしれない。でも、そばにいるのが当た

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パンクロック 1

パンクロック 1

2年間同棲した彼女の家を飛び出したはいいが、行くところなんてないからとりあえず知り合いのレコード屋に向かった。

手持ちのCDは50枚くらいある。売れば2、30ドルになるだろう。日本に帰ってバイトするまであと2週間。それまでなんとかやり過ごさないといけない。

白髪のヒッピーオヤジがやっているレコード屋に入ると、エリックがカウンターにあるショーケースの中をのぞいていた。こいつは前のバンドでベースを

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