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ネタバレする母・ネタバレされる子 2022年10月【1】

【A】
ある母親とその子供の話です。子供が居間でテレビドラマを観ています。再放送です。母親は本放送時にそれを視聴していました。だからストーリーをすべて知っています。

母親は子供に向かって「〇〇はまだ生きてるのか」と言いました。〇〇は登場人物の名前です。子供は「またそうやって先の展開を言う」と怒ります。

この母親は「ネタバレ」の常習犯なのです。子供はいつも「先の展開を言わないで」と頼んでいるのですが、母親がそれをやめることはありません。

母親は「まだ生きてるのかって言っただけじゃない」と言い返します。子供は「それはこの先死ぬって意味でしょ。そういう先の展開がわかるようなことを言わないでって言ってるの」と怒り続けます。

母親は「先がわかったほうがいいけどなあ」と首をひねります。「私は臆病だから先がわからないと怖くて次が観られない」と自分の心理を説明します。

子供は不満を募らせます。子供が今母親にしてほしいのは、謝ることと「もうネタバレはしません」と約束することです。子供は「お母さん、ネタバレは嫌がられるよ。人間関係トラブルの元になるよ」と忠告します。そして「今までそういうことなかったの?」と尋ねます。

母親は「他人には言わなかったからねえ」と返します。他人にはネタバレせず、子供にはネタバレする。なぜなのでしょう。それも「ネタバレはやめて」と言っている子供に対して。子供は気になりましたが、それ以上は尋ねませんでした。

他人だろうが自分の子供だろうが関係ありません。誰かに「やめて」と言われた行為は、やめるべきです。自分はネタバレが気にならないという理由で、ネタバレしないでと頼んでいる相手にネタバレし続けるのは、良くないことです。子供はそう考えました。

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