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Googleマップの最短ルートに従ったら、とんでもない道を案内された話。

ここ数年で1番怖かった出来事を記す。

それは1年ほど前に岐阜県を観光した時の話。
車移動で一泊二日。
1日目は白川郷をメインに色々巡り岐阜県内で宿泊。
2日目の朝、奥飛騨にある新穂高ロープウェイを満喫し、高山の古い町並みまで行くことに
途中、道の駅も寄ったのでそこからGoogleマップでルートを検索。

県道89号線

いくつか候補は出てきたが、とりあえず最短ルートだという道を進むことに。
だがこれが悪夢の始まりだった。。 

(※なお、当時は撮影する余裕が無かった為、この記事の画像は後日調べた物になります)

この山を越える。

進んで行くにつれて細くなる道…
先ほどのマップを改めて見てみると

マップ拡大しないと出てこない道。

検索した時は青い太線でなぞられてる為、分からなかったが
こうやってみると道がかなり細いのが確認できる。
そう、私は1番最悪なルートを選んでしまったのである。
ここは「岐阜県道89号高山上宝線」
飛騨・そま街道とも呼ばれるらしいが…

岐阜県へ旅行へ行く皆さん、
⚠️⚠️この県道89号線は絶っっっ対に通らないよう気をつけてください!!
(すぐ近くの473号線も辞めてたほうが良い。)
少し遠回りでも絶対に他の道から行ってください!⚠️⚠️

なぜなら道幅が狭すぎて、入ると必ず後悔します。
そして生命の危機すら感じます。。
ちなみにこの数カ月後、実際に崖から落ちて死者が出ました。

絶対に通ってはいけません。

最短ルートでこの時点で深くは考えず、音声に従い進んで行った私。
だが、道は細くなり山の中に入って
昼間なのに木々で真っ暗。。

「20キロメートル道なりです。」
この無機質な音声アナウンスが悪夢の幕開けである。

悪夢の入口。

引き返そうとも考えたが、引き返せるような道幅も無く進むしか選択肢がない状況。
対向車が来たら、確実に終わりである。
しかも私は免許を取ってから1年ほどと歴も浅く普段は月に1〜2回程度しか運転はしない、そしてこんな山道は走ること無い。
まじで半泣き。すぐに同乗者へ選手交代。

『とんでもない所にきてしまったぁぁぁあ』


やがて道らしい道は消え、ゴツゴツゴツと車は揺れ
もはや道では無い。
狭い道、登り坂、カーブの連続、そして不気味な山の中…

こんな道が延々と続く。

『マジで死ぬかも』私は本気で生命の危機を感じた。怖すぎて自然と涙が溢れた。
少しでも気を抜いたら、確実に崖から落ちてしまう。
用水路もある為、ハマってしまい動けなくなる可能性もある。
そして対向車が来る可能性も勿論ある。
すれ違いなんかできる道幅は無い。
だが、ここは山の中。
助けを求めたくても圏外で繋がらない可能性が高い。
これがあと20キロも続くと思うと、生きて出れる気はしなかった。

そしてしばらく進んだ頃、脇に車が捨てられてあった。
この持ち主はもう進めないと思い、車を捨てたのだろうか…?
そのまま歩いて山を出ようとしたのか、それともこのまま山へ消えて行ったのか
実際のところは分からないが、なんとも不気味な光景が脳裏に焼き付いてしまった。
だがここで諦めたくなる気持ちはよく分かる。

そんな廃車を横目に、車はゆっくりと斜面を登っていく。
標高が上がって行くと、恐怖も増す。
上り坂のカーブめっちゃ怖い。おまけに山の中…
川や滝の音も聞こえるが、そんな景色を愉しむ余裕は無い。
途中に大きなダムもあるらしく、ダムマニアの一部がこの道を通ってやってくるのだろう。
山を登り続けようやく半分に達した頃、
恐れていた最悪の事態が起こったのである。。

目の前から来た白い車。。
ずっと恐れていた対向車が、ついに来てしまった。
目の前に対峙。一旦ストップ。
そして左スレッスレに慎重にバック。
道幅は狭いが、今までの道に比べれば多少幅があり
頑張ればなんとかすれ違える空間を確保。
向こうは軽自動車、こちらはセダンである。

同乗者が一旦降りて、こちらへ通るよう促す。
そして相手側がゆーっくりとこちらへ進む。
相手側の運転者は40代くらいの女性、助手席には小学生らしき女の子が乗っているのが確認できた。
ゆーーーっくりと進む相手側の軽自動車。
そして何とか横に来た時、窓を開けた状態で運転者の女性が話しかけてきた。
「いやぁーもう道が怖くて怖くて…ちょっとこの先進まないほうが良いです」
…と、涙を流しながら言ってきた。
恐らくこの人達も、カーナビに案内され意図せぬ形で入ってきたのだろう。
隣の女の子も呆然とした様子であった。

だが、進まないほうが良いと言われたところで、ここまで半分苦労して来て引き返せるような幅も無く
進む他ないのである。その旨を伝えると
「そうですか…でも本っっっ当に気をつけて下さいね!!私、死ぬ思いでやっとここまで来たんですよ😭😭」
…こちら側からもそっくりそのままお返しである。
「気をつけてくださいね!!」と
お互いの安全と無事を誓い合い、すれ違ったのである。

生きて出れるように誓った他人同士。

この約10キロでさえ、苦労して来たのに
それ以上に過酷になるのか…と更に不安が増した状態で再スタート。
少々道が険しくなる場面もあったが、下り坂に入った為、着実に出口に近付いてるという安心感はあった。
だが、油断はできない。ゆっくりと車は進む。

20キロの山道の内4分の3辺りを過ぎようとした頃
マップを確認すると

トヤ峠とも呼ばれる連続する急カーブが最終試練として待っていた。
えっと…殺す気でしょうか?
すれ違った女性もこのカーブを越えてきたと思うと、先ほど言われた言葉にも重みが増す。

これまでにも増して、ゆっくりと慎重にハンドルを切る。
狭く暗い下り坂…
一歩間違えば終わり。瞬きすらもできない状況。
右に曲がり、左へ曲がり、少し進み次は大きく右へ曲がり…
そんなカーブを何度も繰り返す。
まばたきどころか、無意識に呼吸も止まっていた。

そして大きなカーブを抜け少し進んだ後トンネルに入り、そこを抜けると…

それまで暗かった山道から光が差し、一気に明るくなった。

「やっと終わった…!!」

こんな開放感なかなか今まで無かった。
一台の車がやっと通れる道幅が、次第に広くなった。
「よがっっだぁぁぁぁあああ😭😭やっと抜げれだぁぁぁぁあああ!!」
不安の涙から安堵の涙へと変わった。
私達は無事に生還し、暗く狭い山道を抜けることができたのだ。
これほど怖い絶叫マシーンは他になかなか無い。

やがて対向車線が現れるほど道は広くなった。
対向車が来るということはこの人たちも、あの恐怖の山へ入っていくのか…と思うと本気で止めに入りたくなるが、今はもう開放感から他人に気配りなどする余裕は無い。
そしてずっと黙ってたGoogle音声が

「およそ400メートル先、左方向です。」

と、急に喋りだした。

おい、顔の見えないお前よ。。
無責任にこんな過酷なルートを案内しておいて
約1時間ずっと黙って…やっと喋ったと思ったら無機質な道案内。。
えっと、、謝罪が先じゃないか??(# ゚Д゚)

これまでGoogleマップにはお世話になってきたが
私は音声アシスタントに初めて
殺意が芽生えました\(^o^)/
画面割って良いかなーーーー??

最短ルートのはずだったが、予定よりも倍近く時間をかけて、無事に高山の市街地へ到着。
古い町並みで食べ歩き、さるぼぼなどのお土産を買って楽しんだ。

大量のさるぼぼ。


この出来事があまりにも恐怖で
多分一生忘れられないwww
まじで死ぬかと思ったし、これ夜とか雨の日に入ってしまったら確実に死んでたと思う。
後々調べたら冬季は通行止めになってるらしいが、季節関係なく永遠に封鎖してほしい。
そもそもこんな狭い道なぜ作った?w
人殺しの為としか思えないほど、恐怖の1時間であった。。
余談だが、こういった道を『酷道』『険道』と呼び、敢えて挑戦するマニアもいるらしい…。命懸け。


そして改めて、
岐阜県を旅行する方は絶対に、この県道89号高山上宝線(飛騨・そま街道)は通らないでください。

見逃してた注意喚起の看板
76号線から行くようにと書かれている。


崖から落ちて死に至る可能性があります。
多少遠回りでも必ず別ルートを通って下さい!
そしてできることなら、この道は封鎖してほしいというのも切なる願いです。。
(あまりに怖かったので、この後実際にGoogleマップと岐阜県高山市に通報しました。)

新たな犠牲者が出て欲しくないので、
こうやってここに記事として残しておきます。
そして岐阜県だけではなく、他県であっても『酷道』は多数存在するので
カーナビの最短ルート、特に山道や田舎などは気をつけてほしい。

この看板が多いのも『酷道』の特徴。

旅行だと土地勘も無い為、慎重にならなければいけません。
ナビ上の道幅を再度確認してちょっとでも道が細くなっていって、怪しい気配を感じたらすぐに引き返して多少遠回りでも別の道を行った方が良いです。と、自分自身もこの恐怖体験から学びました。笑

どうか新たな犠牲者が現れませんように。。
岐阜県へ旅行行く人、全員に見てほしいくらいです。

以上、恐怖体験と注意喚起でした。


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