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総合内科専門医試験⭐︎受けるかどうか迷った時⭐︎

内科学会のHPにある通り、
総合内科専門医試験の出願期間は5月8日〜7月8日だ。
今年試験に出願するかどうかは、少なくともこの期間中には決定しなければならない。

最初は受ける気マンマンでも、勉強を進めるにつれて、

「この調子で間に合うのだろうか?」
「思っていたよりも勉強が進まない」

などと、今年度の受験を迷い始める人も中にはいるかもしれない。
特に、認定内科医からの措置的受験を予定している先生方は、レポート再提出なしで受験出来るのは1回きりのため、この1回きりのチャンスを使い切るタイミングには慎重になるだろう。

私自身も認定内科医からの措置的受験だったため、「今年受けても大丈夫なのか?」「来年までしっかり準備した方がいいのではないか?」という自問自答が常に頭につきまとい、「今年受験するぞ!!」と強く意気込めたのは、なんと試験の1週間前だった(遅)。
今年落ちたとしてもまた来年(もレポートなしで受験可)、ということであればそんなに気張る必要もないのだが・・。

やれやれ、結果的には合格できて一安心した私だが、まだ受験を済ませていない認定内科医の友人から、「今年出願するかどうか迷っている」という相談をしばしば受ける。

その時にいつも私が答えるのは、

とりあえず出願しておいて、自信がなければ当日受験会場に行かない

という選択肢もある、ということ。

今年は明らかに勉強する時間がないor/and 勉強が間に合いそうにないという場合は来年出願するとして、勉強時間はそれなりにあるけど間に合うかどうか微妙…という場合には、出願した後で受けるかどうか最終決定すればいいのだ。

その場合、もし受験しなくても支払った受験料の3万円はもちろん返ってこないが、出願しても当日試験を受けなければ、認定内科医にとって1回きりの措置的受験のチャンスは保持されたままになる。つまり、翌年に再度出願し直して、受験することができるということだ。(※この件については、昨年内科学会に問い合わせて確認していますが、心配な方はご自身でも内科学会に直接ご確認くださいネ)

私はこの1回きりのチャンスを不合格という結果で無駄にしたくなかったので、直前期の状態によっては受験を翌年に先延ばしにしようと考えていた。
支払った3万円はもったいないが、落ちるよりマシだ。
ドロ医の私が試験に落ちたからといって、今更レポートの症例集めのために医局に入り直したり、急性期病院や総合病院に研修医のような形で就職するなど考えられない。そもそも、雇ってもらえるかどうかも怪しい。ましてや、今さら新内科専門医制度のイチからやり直しなんてのも、まっぴらごめんだ。

ということで、私は出願こそしたものの、なるべくギリギリまで受験の意思決定を先延ばしにしていた。

それにしても、もし受験しない場合でも、受験料の3万円以上のお金は無駄にしたくない。私は遠方からの受験だったため、ホテルや公共交通機関を予約する必要があった。そのため、ホテルは宿泊の3日前までは無料でキャンセル可能なところを選んで予約した。
Booki〇g.comや、じゃ〇ん等の予約サイトからの予約だと、宿泊の1週間前あたりからキャンセル料が発生する場合が多いように思うが、ホテルの公式ホームページから予約する場合、もっと直前までキャンセル料が発生しないところもある。
まぁ、数日の差なんだけど・・(笑)。
これで、試験の4日前に「やっぱり(受験は)無理_:(´ཀ`」 ∠):」となっても、宿泊代は無料キャンセルにより、無事にチャラとすることができる。

公共交通機関は新幹線と飛行機を利用したが、新幹線は本数がかなり多いため、事前予約なしでチケットを購入することにし、航空券に関しては、出発前であれば無料で予約の取り消しや変更ができるJALの株主割引で、JAL公式HPから予約をした。"早割"的なものを利用して早々予約してしまうと、途中で「やっぱり受けたくない」と思った場合にキャンセル料が発生してしまう。直前予約だと、新幹線も飛行機もチケット代が高くなってしまうが、私は運良くどちらも株主優待券を持っていたため、チケット代はいずれも定価の半額で済んだ(JRは路線によって割引率が違うので注意)。新幹線はどの時間帯も本数が多いので当日予約したが、航空券は直前に埋まってしまったらいけないので、少し早めに予約をした。

ちなみに株主優待券は金券ショップでも購入可能だが、時期によって価格が変動する。地域にもよると思うが、現時点では、JRよりも航空券の株主優待券の方が価格が安いように思う。

新内科専門医の先生方は、「この人は何を往生際の悪いことをやってたんだろう」と思うかもしれないが、実質1回しか受けられない試験というのは、ナカナカのプレッシャーだ。そして、知らぬ間にリニューアル&ボリュームアップしている各科の試験範囲は、老いた頭と体で戦う凡医にとってはスーパーハードだ。認定医世代のドクターは特に、自信満々の余裕で試験会場へ向かえる先生方の方がおそらく少数派なのではないだろうか。

もちろん認定内科医の先生方の皆が、私のように凡医でもなければ優柔不断でもないし、正直言って私の例はやや極端だとは思う。しかし、ふと不安がよぎった時にこの記事のことを思い出して、そんな方法もあるんだなと少しでも気持ちが楽になる方がいらっしゃればいいなと思う。

ただ、参考になりそうな点は参考にして頂けると嬉しいが、認定内科医の先生方が措置的受験ができるのは2026年度までなので、可能な限り全力で今年度の一発合格を掴みに行って頂くのが本来は一番良い(受験の先延ばしも1回しか出来ない)。書いてきたことと矛盾するようではあるが、「来年でいっか〜」みたいな気持ちは厳禁である。セーフティーネットは張っておいても、思い切りそこに突っ込んでいってはいけない。

新内科専門医の先生方は、出願した以上は基本的に挑戦した方が良いだろう。落ちたとしても、一度試験を経験しておくことは次年度の受験に向けてのアドバンテージになるし、受験して落ちることのデメリットは、落ちてちょっと恥ずかしいくらいのものではないだろうか。



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