変化と変容
本題までが長いです。本題からも、長いです。よろしくお願いします。オスッ
基本的に僕は、好きになったものに対するハードルがとても低いスタンスです。
カレーならスパイスもチェーンもレトルトも口に入れれば全部美味いし、山や海なら秘境でも地元でも自然最っ高…とすぐ思えます。チョロい。
そんな感覚は古着に対してももちろんそうで、大体の人が「ここがちょっとな…」と思いがちなところも、大抵は無視して進められます。例えばサイズ感が合ってないとか、シルエットが不細工とか。そんな不都合も含めて古着の魅力と捉えながら、思い通りにならないことをそのまま楽しめるイメージ。
そうやって在るがままを受け容れるマインドこそが、好きなものを楽しんでいることの何よりの証明になっていると思っていました。過去形ですね…。
先日、お客さんと話していた時のこと。どうやら近々旅行へ行くらしい。その人が何気なく放った「4日間も私服着れるなんて最高ですわ〜」という気持ちを聞いた時、
「私服を着ることが特別なことだったのか…」と、自分の中で電流が走りました。
そんな特別な存在を選ぶ場所にしてくれていたことがとてもありがたいと改めて思えました。
その一方で、冒頭で触れた自分のスタンスとマインドによって、somnolenceに来てくれる皆さんが楽しむ為の機会が狭められてはいないだろうか…
なんてことを思うようになりました。ここから本題です。面舵いっぱい。
というわけで、シャツの裾をボックス仕様にしてみました。
チェックのシャツが好きだから、一年中ずっと着ていたい。
クラシカルなアウターなら困ることは少ないけれど、これからの季節にヘビーユースなテクニカルなアウターとの調和を考えると、ラウンドした裾だと場合によっては雰囲気のミスマッチ感が拭い切れないこともある…
今までは「まぁそれでも工夫してかっこよく着れば良いだけじゃん」というマインドでしたが、電流が走ってからは違います。
そのマインド自体に変化はありませんが、得られる結果としてより良い方法を選んだ上で、そのマインドを行使してみるのも良いのかもしれない。
なので今後はクラシカルにはラウンドを、テクニカルにはボックスを。流れに身を委ねつつも、流れ方に気を配ってみようかと思いました。
無秩序の中に秩序が生まれた感動の瞬間ですね。楽しみから嗜みへ。変容していく自分も不思議と心地良い。
こういう在るがままの形も、案外ありなのかな。
これを店として定番化するかはまだわかりませんが、一緒に嗜んでくれる方がいらっしゃいましたら是非〜。
個人的には定番化決まってます…良い…