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トマトと浦和レッズ(2017)
お疲れ様です。トマトです。
1年あればどの大学にも受かると息巻き京都大学を志望したトマトと、今度こそJリーグ優勝を目指す浦和レッズの逆襲の1年が始まりました。
浦和の目玉補強はアルビレックス新潟で得点を量産していたブラジル人FWラファエル・シルバ。
躍動したKLMに理不尽FWを加え隙のない布陣です。
しかし序盤から躓く両者…
京大もリーグ優勝も無理っぽくね?
京大が無理そうなのは序盤も序盤で分かりました。数学の授業が一つも分からないからです。
それもそのはず、現役センターⅡB40点の人は京大二次試験レベルなんて分かるわけないのです。
そして浦和レッズも序盤から黒星を重ねていき気がついたら中位争い…
2016年に無双したミシャサッカーは研究され上手いこといかなくなってきたのです。
リーグ戦は不調でしたが、一方でアジア各国リーグの上位が参戦するアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージでは快勝を重ねていました。
トマトは京大を諦め志望校をどこにするか迷走している中、ACLの決勝トーナメントが始まりました。
ラウンド16 vs済州ユナイテッド🇰🇷
リーグ戦で結果が出ない中でのラウンド16、相手は韓国の済州ユナイテッド。
アウェーで0-2で敗北し、ホーム埼スタに帰ってきたチーム。
正直これは無理だろ…という雰囲気が漂う中、行われた5月のある水曜日のホーム埼スタでの試合、トマトはゴール裏にいました。
平日の夜でかつ2点ビハインドということもあり、ゴール裏は空席が目立ちました。
その夜トマトは浦和レッズに更なる恋をします。
前半に興梠と李のゴールで同点に追いついたレッズ。後半には済州が退場者を出し数的優位のまま延長戦へ。
そして延長後半終了間際、高木俊幸のクロスに最後は森脇。
応援が作り出す雰囲気って本当にあるんだなって実感しました。
試合後は乱闘騒ぎになり済州の選手が阿部勇樹にエルボーをしたり、槙野を追いかけ回したりとめちゃくちゃなことになりましたが、なんとか3-2での勝利!
準々決勝は8月で時間が空きますがその間もACLを忘れることはなく、七夕の日トマトは駿台の笹に『アジア制覇』と力強く書きました。(志望校を書いていれば受かったでしょう)
しかし残念ながらその後もリーグ戦では成績が振るわずミシャは解任…
リーグ優勝は難しくなりACLにワンチャン賭けるしかなくなっていきました。
準々決勝 vs川崎フロンターレ🇯🇵
8月の準々決勝、相手はJリーグの川崎フロンターレ。当時のフロンターレは全盛期の始まりかけで、Jでは首位でした。
正直リーグで川崎に勝てそうな見込みはなく、こりゃ大変だと思っていたら案の定、アウェーで1-3での敗北。
武藤のゴールでかろうじて1点を返したものの、力の差を見せつけられる展開でした。
ほぼ全ての人が川崎の勝ち上がりをしんじたでしょう。
僕も流石に無理だろうと思い、ホームの試合に行くか悩んでいました。というのも試合の翌日が早朝から模試だったからです。
悩んでいた試合当日、たまたま駿台の同じクラスに川崎サポがいてACL行くか悩んでると話をしたら
『勝てると思ってるの?(笑)』
と鼻で笑われたため、当日参戦を決定しました。
済州の時と同じく平日の2点ビハインドの試合だったため、ゴール裏は空席が目立ちました。
いざ試合開始。前半に川崎のエウシーショ先制弾炸裂。1-4。(しかもアウェーゴール取られた)
正直帰ろうかなと思いました。
ですがそのあと慎三が得点して2-4。
さらに川崎の車屋選手が慎三の顔面を蹴ったという判定で一発レッドに!
ワンチャンあるかもしれんという雰囲気に。
そこから川崎はパサーを引っ込め、守備固めで逃げ切りをはかります。
そうなったらもう、ずーっと浦和のターン。
後半は押せ押せモードでゴール裏の応援も加熱!
席なんか関係ないから少しでも前に来て応援しろと言われ前に詰める。
それに応えるように積み重なるゴール。
70分、コーナーからズラタンのヘッド。
84分、ラファエル・シルバの素早いターンから同点ゴール。
そしてその直後85分、済州戦の逆転ゴールを彷彿とさせる、今度は森脇のアシストから高木俊幸のループシュート炸裂。
そして90分経って5-4。
またも埼スタ劇場を目撃してしまったのです。
翌日眠い目を擦りながら同じクラスの川崎サポの前でガッツポーズをしたら、呆れた顔で笑われました。勉強しろよお前…って。
準決勝 上海上港🇨🇳
迎えた準決勝は中国の上海。
元ブラジル代表のオスカル、エウケソン、フッキの3人を擁し、圧倒的な攻撃力を持っていた上海。
Jリーグ中位の浦和レッズでは太刀打ちできないだろうというのが大方の見立てでした。
しかしなんだか今回はアウェーでもうまく行ったのです。
堀孝史新監督の下、守備の再構築をしたチームはなんとか失点をフッキのゴラッソ1点に留めると、興梠と柏木の連携で貴重なアウェーゴールをゲット!
覚醒した槙野と長澤の活躍も目覚ましく1-1でホームに帰ってきます。
特に槙野選手のフッキ封じは圧巻でした。
そしてさすがに新米サポの僕も学びました。
『埼スタなら負けねぇ』
準決勝ということもあり注目度の上がったホーム埼スタでの試合はほぼ満員。
コーナーからラファエル・シルバが頭で打ち込み先制!そのまま試合は終了し2戦合計2-1で浦和が決勝進出です。
正直済州戦、川崎戦とアドレナリンガバガバの試合を経験した後だったので多少の物足りなさはあったものの(贅沢)、駿台の短冊に書いたアジア制覇まであと一歩というところまできました。
書き忘れていましたが、浦和は2007年にACLで優勝したことがあり、今回の決勝進出は10年ぶり2回目となります。
準決勝は9月でして、その頃トマトはやっとこは志望校を東京外国語大学に決定したところでした。(おそ)
決勝 アルヒラル🇸🇦
11月、いよいよ決勝の日が来ました。
相手はサウジアラビアのアルヒラル。
後に因縁の相手となるチームとの初戦です。
今更ですがACLは東と西に分かれて行われ、決勝になって初めて東西の王者が対決する形です。
東は日本、中国、韓国、オーストラリアなど。
西はサウジアラビア、イラン、UAEなど。
結構広いんですよね。
で西を無敗で勝ち上がってきたのがアルヒラル。
流石のラスボス感がありました。
こちらはJ1の中位ですがここまできたらもうそんなの関係ありません。
やるしかないという感じ。
アウェーでの第1戦、テレビで見たスタジアムの光景はもう真っ白!
何教か分かんないですけど観客は全員白い服、東アジアでは見ないような異様な雰囲気。
大丈夫かな…と思って見ていたら意外にも先制は浦和!ラファエル・シルバの個人技でもぎ取りました。そこから1失点はしたもののまたアウェーで1-1と十分な結果を残してくれました。
そして迎えたホーム。11月25日。
今度は真っ赤に染まったスタジアムで最強のアルヒラルを迎え撃ちます。
アウェーゴールを取っているので0-0で引き分けでも優勝が決まる展開。
0-0のまま推移したゲームで、79分に今では浦和サポにお馴染みのサーレム・アルドサリが退場。このまま逃げ切れるか、と思いつつもむしろ攻め込まれる時間が多いなかで、本当に一瞬の隙。
武藤がラフに前に蹴ったボールに対して上手くDFをかわしたラファエル・シルバのネットを突き破らんとばかりのシュートが炸裂!
短冊の願いは叶ったのでした。
クラブW杯 vsアルジャジーラ🇦🇪
結局リーグは7位で終わったものの、浦和はアジア王者として昨年出場できなかったクラブW杯への出場権を得ました。
しかも!一勝すればあのレアル・マドリードとの試合。
選手含めサポもレアルのことばかり考えていました。しかしそう上手くはいかないのが人生…
勝てばレアルのその試合、相手は開催国枠で出場したUAEのアルジャジーラ。
そうつまり、アジアのチームです。
アジア王者の浦和はアジアで1番強いはずなのでクラブW杯まで来てアジアのチームに負ける訳にはいかないのです…
結果、0-1の敗北…
レアル・マドリードと試合できるチャンスは遥か彼方へ飛び去って行きました。
悔しすぎて炬燵に潜り込んでしばらく出て来れなかったのを覚えています。
クラブW杯 vsウィダード・カサブランカ🇲🇦
それでも5位決定戦という、なんとも言えない試合がまだ残っていたのです。
今シーズン最後の試合。
勝って終わりたいという一心でした。
選手達からもその想いを強く感じた試合でした。
DFマウリシオの2得点などあり3-2で勝利し、浦和レッズの挑戦は世界5位という結果に。
マウリシオはクリスティアーノ・ロナウドと並んで大会得点王となりました。
マウリシオの魂のゴールには震えましたね。
UAEで開催されてたので早朝の試合でしたが、眠気が吹っ飛びました。
ラファエル・シルバ退団
シーズンは終わり移籍市場が始まります。
ACLで優勝こそしましたが当時のレギュレーションでは優勝チームに次年度の参加権は与えられておらず、Jリーグ7位では当然出場権が貰えないためアジア王者なのにACLに出れない珍事が発生しました。
となればリーグに集中できる、こんどこそJ1優勝だ。主軸にはアジア制覇の原動力となったラファエル・シルバをと誰もが思ったところでした。
ラファエル・シルバ、中国2部リーグ武漢に完全移籍。
19歳の僕は駿台の自習室で声にならない悲鳴を上げました。
まさか、アジアで優勝したチームから、格上クラブならともかく、アジアの2部に取られるなんて…
ショックで勉強ができなくなった僕は家に帰りました。
翌年、シルバを欠いたチームは得点源が興梠1人になり、興梠FCとなっていったのはまた別の話です。
大学受験も絶妙な結果に
そしてトマトと浦和の2017シーズンが終わりました。
一浪で臨んだ2度目の大学受験は第一志望東京外大、第二志望早稲田に落ち、とりあえず受かった明治大学に進学と。
微妙な結果に…
学歴コンプを抱えながら大学に進学した2018シーズン、チームはやはりJ1優勝を目指すのでした。