安く売りゃいいってもんじゃねえ。
WAGYUMAFIAというブランドで日本の和牛をグローバルに広め、有名になった浜田さんの本「ULTRA NICHE」。この本もまた私に大切な知識を与えてくれた。
中でも1番印象的なのが、ビジネスは安く売ればいいってものではないのだということ。日本人の多くは高く物を売ることに対して反発的なイメージを持つ。しかし、自分たちのサービスを安売りすればするほど、従業員の給料も減り、自分たちのサービスを向上させるための資金も減り、結局は潰れるという悪循環しか生まないのだ。それを強く伝えられる本となっていた。
経営者に必要な力は、一つのサービスを少しでも高く売る技術であると思う。同じサービスであっても1000円ではなく、2000円で売る。高く売ることを目指すからこそ、そこに責任が生まれ、サービスが磨かれる。例えば、彼氏に明日弁当を作ってと頼まれたとする。それがタダであったとしたらそれなりの物を作るかもしれないが、もし1万円渡されたとしたら、かなりの努力をして作るのではないだろうか。それはビジネスも同じだ。高くお客様に提供するからこそ、そこに考え抜く力が生まれ、結局は多くの人を笑顔にさせる。ビジネスとはそうでなくてはならない。
前回紹介した西野さん著書の「夢と金」にも書かれていたが、ブランドとは認知度➖普及度で決まる。「みんなが知っているが、簡単には手に入らない」これを構築しなければならないのだ。つまり、自慢したい。みんなに見せつけたい。そう思わせることがブランドを作るためには必要なのだろう。しかしそれを作るのは、サービスの質ではない。50万のルイビトンのバッグを買う時、そのバッグの革がいくらなのかは重要か?スタバのコーヒーを飲む時、原価がいくらなのかは重要か?そうではない。むしろ高いからこそ買って自慢したいのだ。つまり、ブランドとはサービスの質ではない。ブランドとは意味なのである。サービスの質以外の何か意味があって出来上がる。それはストーリーかもしれないし、体験なのかもしれない。スタバに行って優雅に本を読む。その体験に意味があり、その体験にお金を払っているのだ。その体験には原価は存在しない。だからこそ、その体験を磨く努力に熱中すればビジネスは成功するのだ。
これをとにかくしつこつ伝えられていた。安く売ることが一方的に間違っているわけではない。ただ、安く売ることは結局人を不幸せにする可能性が高いということが伝えたいのであろう。ビジネスの世界は厳しい。勝ち続けなければ不幸せになる。だからこそ面白い。そう思わせてくれる本であった。
ニッチな物に興味ある人はぜひ読んでみて!