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おビールのお時間

ビールが美味しくて幸せだなってのんびりやりながら、ほろ苦い日々を思い出し、かき混ぜ、泡にして、蒸発させる


ビールに依存するやばい生活

とまではいかずとも、1週間のうちのお楽しみのかなり上位に鎮座する

それだけが楽しみで頑張る!みたいな週とかもたまにある

やや、やばし

お散歩、甘い物、作品制作、家事も楽しくやっているけれど、格別のお時間

甘い物やるって、ね

『お酒もたばこもやりません』って子どもの頃年配の人が口にするのを耳にして驚いたけど、今やお気に入り

まとめようかと改めて見ると、甘い物とビールの投稿の多さよ

ひとり、家で、本当に楽しいのよ、この時間

先週土曜日も良い時間を噛みしめ味わう

数年前までは土曜日も会社とは別の仕事をしていたので家では月1回あるかないかの時間だった

休めないし、急な予定変更・延長も多々あり、土曜日はいつもそれに備えて神経を尖らせて過ごしていた

寒さ暑さの対策と、体調管理に、てんやわんやの8年間

大袈裟と思われるかもしれないけれど、私には臨機応変とか、流れに任せる、とかが出来なかった

その頃はそのお付き合いで“一見さんお断り”とか“星付き”とかのお店でご馳走になる事も多かった

贅を尽くしたご馳走、特別な空間、全てが刺激的で楽しかったし、大変ありがたかった

でも、いつも頭の半分以上『そんな事してもらう理由がない』『私の来る場所ではない』と、不相応・身の丈に合わない居心地の悪さが占め、お礼だなんだと調達のため奔走するのにも疲弊していた

双方が対等―お仕事や自身の能力の提供などで均衡を保ち、経済的にも価値観が同じ―な人同士が楽しむには極上の時と場所であろう

そのどれひとつ持たない私にはその空間も集まりも居心地が悪かった

特別な人間(“愛人“であるとか、コネや縁故で良きところに口利き出来る”何者“であるとか)でもなく、何も持たない私がいる場所ではない、と

手放しに楽しめない、屈託なく喜べない自分に苛立ち、そういう私をそういった場に強引に連れ出し、楽しめと強いた人に嫌悪感を持つほどになってしまった

ついには悪いとわかっていながら何回かに1回は嘘をついて逃げ回るようになった

顔を立ててくれ、立場をわきまえろみたいに言われ、断ることも出来ず他に相談しようにも『あの方に声をかけられ、良い思いをして、何が不満なのだ』と言われ、ボロ雑巾のようだった

とんでもなく不謹慎だけれど、コロナの流行でそういった機会が減っていくことに、こっそり胸をなで下ろす自分がいた

お仕事は合わないと思いながらも誠実に取り組んでいたので、負担に感じていたはずなのに突然終わりを告げられまさかの喪失感に苛まれた

感謝の気持ちも、恩もある

でも、誰が何と言おうと、私の喜びや幸せはその時“そこ”にはなかったし、その人に信頼や信用、忠誠心を持つことは二度とないだろう

いつもそうやって、思いのままにわがままに逃げ回って生きている

そんな私も、誰かとどこかへ行くのは楽しい

ジャンキーなものも楽しむし、身の丈に合う気軽だけど美味しいお店を探したり、少し背伸びして贅沢しようなんてお店を選んだり、相談したり、その過程も楽しい

飲まないお食事だって問題なく楽しめる

平日のお夕飯も自分のために作り美味しくいただく

でも週一度(で済まないこともあるけれど)のお晩酌は別格

格別?

毎日適量を楽しめるならそれでも良いけれど、私は少し特別な、思う存分楽しむ時間として位置づけたい

メリとハリ
ハレとケ

そんな感じ

メニューを考え、時に手をかけて下拵えをし、食べたいものだけ並べてひとり楽しむ

手抜きも良いし、コンビニ調達も楽しい

飲む前から楽しい時間は始まっている

お風呂上がり、とか、むしゃくしゃするから、とかではなく食べたいものや作りたいものがビールを呼ぶ

菜の花が並んだ
枝豆が出始めた
おでんで温もろう
蓮根やゴボウが美味しくなってきた

旬のものは美味しくて安い

そしてそれらは、お晩酌以外の私の単調な食生活に変化をもたらす

少しでも美味しく食べたい、飲みたいと、いつもより多く歩いたり動いたりする

大好きなビールを悪者にしたくない気持ちが私を活動的にさせる

健康やお金の事だけを考えて生きているわけではなく、好きや楽しさがバランスをもたらす

健康やお金の事を考えるなら、ビールは飲まないのが正解なのかもしれない

飲むにしても箱で買うとかまとめ買いするとか、何ちゃらオフとか選ぶのが良いのかもしれない

食べるものもタンパク質だ、糖質だ、塩分だ何だと計算し気を遣い、スナック菓子や夜中のアイスクリームも食べないのが良いのだろう

でもそこに“私の楽しみ”は、もう、ない

有り余るお金があるわけではないので出来る範囲で工夫したり、不機嫌になるほど太らないよう気を付けたり、それさえも楽しい

少しの負荷を感じながら、制約を乗り越え、思い通りに出来た時の喜びよ

うまくいかなくてジタバタして、次はこうしようと工夫をする

基本もセンスもないけれど、楽しみたいという貪欲さと、期待や希望はいっぱいある

これは他にも大いに通ずるし、それにまだ、期待も希望も持ってんにゃな~、私

良かったな、私
大丈夫やな、私

ほろ苦い思いを蒸発させる

こうしてまた、自分を甘やかす幸せなこの時間とビールへの愛を深める

タイトルは愛と感謝を込めたらこうなった
















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