論述試験問題の「相談者(Cl)」はどんな人?
国家資格キャリアコンサルタント試験の実技試験には、論述試験と面接試験があります。
論述試験の逐語に登場する相談者とはどんな人でしょうか。
本記事では、過去問からこの相談者の属性を探ってみたいと思います。
※ 本記事のデーターの出典元:特定非営利活動法人 キャリアコンサルティング協議会、特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会
※ 記事中の表記:CC協議会=キャリアコンサルティング協議会、JCDA=日本キャリア開発協会
※ JCDAの第1回のデータは、「設問2」の相談者のデータを使用しています。
年齢別出題頻度
全試験(第1回-第18回、n=18)における相談者の年齢層別出題頻度は、次のとおりです。
対象を直近10回(第9回-第18回、n=10)に絞ると、次のとおりです。
性別
全試験(第1回-第18回、n=18)における相談者の性別出題頻度は、次のとおりです。
対象を直近10回(第9回-第18回、n=10)に絞ると、次のとおりです。
CC協議会は、全試験、直近10回のデータともに「性別」による出題頻度に大きな偏りはみられません。
JCDAは、全試験のデータでは「男性」の出題頻度が「女性」の2倍となっていますが、直近10回のデータでは差がなくなっています。
年齢層×性別(クロス)
次に試験実施団体別に、年齢層と性別の2軸で、より詳細にみてみます。
CC協議会
全試験(第1回-第18回、n=18)における相談者の年齢層x性別出題頻度は、次のとおりです。
対象を直近の10回(第9回-第18回、n=10)に絞ると、次のとおりです。
JCDA
全試験(第1回-第18回、n=18)における相談者の年齢層x性別出題頻度は、次のとおりです。
対象を直近の10回(第9回-第18回、n=10)に絞ると、次のとおりです。
まとめ
両試験実施団体ともに、「60歳以上」の相談者は出題されていません。しかし、定年延長も含めて、高年齢者の就労は、政府で議論されていますので、今後の試験での注目ポイントですね。
CC協議会の論述試験の相談者
「19歳未満」の出題がある一方で、「50歳-59歳」の出題頻度が、18回中1回と低くなっています。
直近10回のデータでみると、「30歳-39歳」の「男性」、「50歳-59歳」の「女性」の出題がありません。
JCDAの論述試験の相談者
性別に関わりなく「20歳未満」が、過去出題されていません。「50歳-59歳」の「男性」の出題頻度が高い傾向があります。
なお、CC協議会で出題された「20歳未満」の相談者は、19歳の女性(短大2年生)と19歳の男性(専門学校2年生)です。
蛇足ですが、第12回から第18回まで、「男性」と「女性」の相談者が交互に出題されています。ちなみに第18回は、「男性」でした。
補足
面接試験の相談者の設定については、両試験実施団体とも公開していません。キャリアコンサルティング技能検定2級については、試験実施団体のHPで過去3回分のロールプレイケースが公開されています。
(Tokushima)