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野菜の扱い方
先日、東京の都心部に住む知り合いと会った際に、スーパーで買う野菜が美味しくないと聞きました。その理由として、店員さんが野菜の保存方法を十分に理解していないため、野菜の劣化が進んだのかもしれないと話していました。 確かに、野菜のみならず果物なども収穫後適切な処理をしないと味が落ちたり見た目が悪くなったりしてしまいます。そこで、野菜を扱うときに気をつけて欲しい内容をまとめました。
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よく知られている話しだと、ほうれん草などの緑黄色野菜は収穫後にクロロフィルの分解が起こり、黄色っぽく変色することがあると思います。この現象は収穫後、野菜が呼吸することでエチレンが生成し、老化が進むことが原因と考えられています。この野菜の呼吸を抑制するためには、低温で保存することが有効です。
色素の変化ではなく、形態的な変化が見られる野菜もあります。例えば、店頭で曲がった長ネギを見たことはないでしょうか。勿論、仙台の特産の曲がりネギなど意図的に長ネギを再定植して曲げたものもありますが、基本的には長ネギは真っ直ぐです。長ネギが曲がる理由としては、横に寝かして置いておくと、植物の茎が重力と反対方向に伸びようとする性質(背地性)により、頂部が屈曲して持ち上がることがあります。この現象は、長ネギだけでなくアスパラガスやタケノコなどでも見られます。そして、単に曲がるだけならば良いのですが、味も損なわれます。成長のために内的養分が消費されるからです。
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また、ダイコンやニンジンを葉をつけたまま保管していないでしょうか。ダイコンやニンジンでは葉をつけたままでは、葉の基部に成長点が残っており、新たな葉を分化しようとするため、内的養分を使用してしまいます。ですので、品質を保つためには葉の部分を根から切り離すことが有効です。
この様に何気なく扱っている野菜ですが、扱い方を誤ると品質の劣化につながってしまいます。野菜を扱うときには注意したいものです。