東北大農学部に向いている人
農学部への興味
先日、嬉しい事に東北大学農学部に興味があるという高校生と話す機会がありました。その場で考えたことを書きたいと思います。
東北大学農学部に興味を持つきっかけは何でしょうか。例えば、キャンパスが新しい、圃場(川渡フィールドセンター)が充実している、比較的規模が小さい学部であるため生徒と教員の距離が近い、などでしょうか。
私も入学以前はキャンパスが新築であること以外はほとんど農学部については知りませんでした。高校生の時から“農学”というよりも“農業”に興味のあった私は、大学に入学すれば毎日圃場で農作業ができると勝手に思っていました。実際に大学に入学してみると、国内の大学としては敷地面積が最も広く、遺伝子組み換え作物の栽培も承認されている川渡フィールドセンターの存在を知りました。研究レベルも高く、充実した圃場があると知り、良い大学だなと思った記憶があります。
実際の農学部
しかし、私は今学部4年生ですがこれまで川渡フィールドセンターに行った回数は5回にも満たないのが現状です。実は川渡フィールドセンターは農学部キャンパスから80kmも離れた場所に位置しており、車で1時間以上かかります。そんなに離れた圃場では頻繁に通うことはできません。農学部キャンパス内にも若干圃場はあるのですが、面積は小さく学部生が利用できる機会は限られています。
大学入学後農作業をあまり体験できなかったこともあり、“農学”というよりも“農業”に興味のあった私にとっては農学部に対して少し不満があります。ここで言いたいことは、“農業”に興味があるのであれば、東北大以外を選んだ方がいいということです。私も他の大学の農学部を訪問したことがないので、なんとも言えませんが少なくとも東北大では農作業というよりは、研究室での研究が中心だと考えた方が良いと思います。
そこで、大学の圃場が不便であれば仙台市内の農家で農作業をすれば良いのではないかと考える方もいるかもしれません。私も少しでも農業に関わる機会を設けたいと思い仙台市近郊の農家を探しました。しかし、農学部キャンパスから最も近い学生を受け入れている農家は距離にして10km以上離れた場所にありました。正直、片道10kmを通うのはしんどいと感じることが多く、一時期通っていたものの長続きしませんでした。つまり、大学近くに農家があるわけでもないのです。
まとめとして、東北大農学部は“農業”に興味のある学生にはあまりお薦めできません。ただ、“農学”に興味のある学生にとっては最適な環境が揃っている大学の一つであると思います。