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トイレを2か月掃除していない。

ひょんなことから友達に打ち明けた。

「トイレ掃除、2か月してない」

「え、、まじで。」

とても引かれた。


=====

私はサユリ。
1児のママ。

本業は美容師をしていて、
神奈川のお店で店長を任されている。
いわゆる「ママ美容師」だ。

美容師としての寿命も見えていて、
ウェブ制作も勉強し、
美容師の傍ら、ホームページの制作の仕事も受けている。

副業も熱心なママ美容師。

とは言っても
「ママ」と「美容師」は並列どころか

「ママ」は産んだからもらえた
称号みたいなもので、

さほど子どもにしてやれていないのが現実だ。



「ママと一緒に寝たいぃぃい!」

「っるせぇ!だったらお前ひとりで外で寝ろ!」

「嫌だぁああああっ!!」

今日も息子と夫が喧嘩する。


キレる夫は見ていられない。
だから夜に仕事の残務をカフェでこなし、
寝静まった23時頃、自宅に戻る毎日。


夫婦で共働きだから、夜は夫が子どもの担当。
朝は私。


美容師とは言えないボサボサな髪で、
冷蔵庫に転がっていたしなびたキュウリを適当に切って、
お弁当に入れてみた。


おにぎり2つとキュウリ。


いくら何でもこれはダメだろう。


学童の先生に思われる。
「ママ」として失格なお弁当だと。


でも、買い物もろくにできてない
うちの冷蔵庫には
毎日6本は飲むハイボールの缶の他、何も無い。


「失格」と思われたくない気持ちが
コンビニで車を停めさせた。


会社帰りの疲れたオジサンが
買うであろうポテトサラダを買い
車内でお弁当箱に詰めてみた。


良い感じ。


やってる感。


こういう時、働いていて良かったと思う。
自分のお財布から「ママの尊厳」を自由に買える。


お金って便利だ。

ポテトサラダの需要って
オジサンだけじゃないんだな。
これは使える。またやろう。


「今日はママと一緒に寝れる?」

「うん、お仕事終わったらすぐ帰るから、パパと待っててね」

可愛い子ども。
ママと一緒に寝たい、か。


嬉しい気持ち反面、
一生この言葉がもらえると思っていて
正直、私は仕事を優先させたい。

ママやってても誰からも賞賛はされないし、
正直つまらない。


仕事する横で
ゲームをしていてくれる息子の年齢まで
頑張った自分を褒めてあげたい。


そう言えば、最後、いつ褒められたかな。
昔はそれなりに言われていた。

女としての誉め言葉。
職場での誉め言葉。
子どもを産んだ直後は周りから「お疲れ様」も言ってもらえた。


今はどうか。

夫は私のことを女として見ていない。
だから、トイレ掃除を2か月サボったって何も言ってこない。

女の私
ママの私


頑張れば頑張るほど、褒められる場所・・・


頭に浮かんだ、
やっぱり仕事しかない。


そう。
「ママ美容師」として抜きん出ることができたら、その時は。


私はきっと胸を張って
「ママ」も「美容師」もしている、
すごい人間なんだ、と言える。


私はすごい人と思われたい。


to be continued....

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