2022 9頭 渋谷道頓堀劇場 浅葱アゲハ周年週 観劇記録
出張で東京へ行った。本来8月中に予定していた打ち合わせだったが、先方へ9月の頭にして欲しいと無理を言ったら聞いてくれた。実際ちょっとバタバタしていたのもあるが、9頭だと渋谷でアゲハさんの周年週があり、見た過ぎる!と思ったからだ。持つべき物は融通の利く先方である。
前日は少し遅くなったものの、仕事自体は終えていたので朝はゆっくり出来たのだが早くに目が覚めてしまう。『眠ろうとしたけど結局寝れない』で時間を潰すのはイヤだだったので朝7時頃チェックアウト。通勤通学の群れに交じりながらとりあえず道玄坂へ。俯瞰で見たら僕も通勤途中に見えるだろうか。ストリップ行くんです。
とりあえず朝食をとって、眠くなれば道劇付近のマンガ喫茶かカラオケボックスで仮眠すれば良いし、眠くなければ散策でもしよう。道玄坂は久しぶりだ。と思って歩いてみたもの、朝から坂道ウロウロするのはとても疲れる。大阪みたいな埋め立て地に住んでいる人間からすると天然の要塞・江戸は坂道が多くて疲れる。ので、結局喫茶店で整理券配布まで時間を潰す。寝てれば良かった。整理券もらってからは少しウロウロ。
開場。整理券十番台だったので比較的良い席に座れた。というか個人的にはベスト!の良席。
この日の香盤は
宇佐美なつ
漆葉さら
葵マコ
蟹江りん
六花ましろ
浅葱アゲハ
週後半の6人香盤後だったのでお得香盤。宇佐美なつさん、蟹江りんさんは初見。
なつさんはトップ、アッパーなアニソンっぽい曲からスタート、衣装も黒のプリキュアを彷彿させる。ストリップのお客さんは年齢層が高いので、選曲など悩みどころの一つだとは思うのだけど、そういった懸念を感じさせない堂々とした踊りっぷり。客席も一気に盛り上がり、僕の眠気もふっとぶ。遠征すると大体、最後まで体力持つかな…と思うのだが、なつさんの熱演で「こりゃいける」と確信。
続く漆葉さらさんはホームの晃生ショー劇場で拝見しているが、他劇場で見るのは初めて。前節のDX東寺ではRISAさんや夢乃うさぎさん、音羽うたさんらと演目シャッフルしてたそうでとても見に行きたかったが叶わずだったのでリベンジ気分。女王様キャラなのでそういう演目、イメージが強いが毎回「漆葉さらっぽくない演目」と「漆葉さらっぽい演目」を用意しており「女王様」だけで押し通さず「ストリッパー」として客の満足度を高める事を意識しているあたり好感がもてる。
葵マコさん。現在劇場に乗るのが月一ペースにしているということで、お客さんに色々見てもらえれば、という思いもあるのだろう(本人にも色々踊りたい欲求もあるのだろうけど)演目4個出し。ひとつの演目を4回見る楽しさも充分に魅力だが、4個出しともなると準備も大変。そのハードルを超えて4個だすぜ!という心意気の量だけ得した気分。まさごでもう一度みるはずだった、一回しか見てないけど大好きな演目「うたうたい」を見れたのも嬉しい。「カオスダイナー」は楽しそうに演じるマコさんが素敵。最初の見せ場の一つでもある脱ぎのシーンは渋谷のせり上がる盆と相性ぴったりで、ストリップでしかできない表現だと感心さえした。カオスだったけれど気づけば盆に美しい一皿ができあがり、僕たち観客は一時忘れていた空腹を思い出す。そういえば渋谷のロビーは「ダイナー」だな、なんて思ったり。(ちなみにこの日はカレーだった)
蟹江りんさん。以前拝見できそうな機会があったが都合で叶わず、そのまま少しお休みされておりましたが復帰、めでたく初観劇。ブランクなど感じさせないパワフルなステージ。限定復帰、との情報もありますが、可能であれば無理なき程度でよいからまだまだ見たい。ポラの時に見せて下さった陽気な一面もポラのメッセージも誠実さが伝わる素敵な方でした。
六花ましろさん。仏のような柔和な癒やし系。表情の柔らかさとシンクロしたおおらかな舞が魅力の大好きなストリッパー。設定がくっきりしているのもとっつきやすい。この日は和・洋・中と楽しめる演目。3回目のジャジーな雰囲気はメイクも洋風、セクシーでとても良かった。
トリは周年&バースデー週の浅葱アゲハさん。周年作一個出し。3回見ても全然足らない。帰阪せねばならないというリアルな事情を無視して4回目残ろうかなとさえ思った。
周年作の主題はシェイクスピアの「The Tempest(嵐)」だそう。この日のマコさんの1個目の出し物が「you can cry」という作品。途中に出てくる「♪嵐が来るのも知らないで」がまるで丁寧なフリになっていたかのよう。
冒頭は神秘的な雰囲気で緊張を保ち、一転軽やかな優しい空間で油断させ、最後は必殺技でシメ落とす、というアゲハ殺法で見事にやられる。
アゲハさんから感じる芯の強さを前半で、柔和な人柄、雰囲気を中盤で。そして真骨頂である優雅さを後半で見せつける。スト通でも初観劇者でも楽しめるわかりやすさと迫力。伝わる人柄。とても良い物を見た。
特に好きな部分は終わり方の潔さ。終わって欲しくないほど魅力的な作品なのに、その終わりを見たいと思うほど気持ちの良い終わり。周年週を一個出しで通すところもそうだけど、この思い切りの良さが演目をドラマチックにするんだな。
周年グッズはTシャツ。当日の(おそらくその週の)オープンショーは全員こちらで登場しており皆さんよく似合っていた。アゲハ蝶をあしらったデザインで、オジさんには少し可愛すぎるガラではあるが購入を検討。Lサイズが品切れとのことで次回以降機会があれば、と伝えると「XLでちょうど良いくらいですよ。」とのお言葉。まあちょっとくらい大きい方が、出っ張ったお腹を隠せるからXLにします、と伝えると「出てない!出てない!」と優しいウソも心地よい。
一度は観劇を諦めた週でしたが運良く参戦できて大満足。
アゲハさん周年おめでとうございます。
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