女神浪漫紀行 10
日吉大社東本宮
時間がおしてきた。夕方に友人と待ち合わせの約束をしているミワは、時計を見ながら、東本宮へと急いだ。
立派な楼門を潜ると、正面に拝殿があり、その奥に本殿の大山咋神を祀る東本宮が見えた。ちょうど、その正面を横切る形で、左手に大山咋神の妻神である鴨玉依姫を祀る樹下宮が鎮座している。
この位置が、参道がクロスする形に示され、十字という陰陽の和合する意味合いを持たされている。すなわち夫婦の形を示されているわけだ。先に示した山王祭もこの夫婦が結婚し、子神を生む物語となっている。
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