光の邑の住民たち 13
もう戻ってこれないかもしれない。あくまで可能性の話だったのですが、それでも、皆を沈黙させるには十分な内容でした。さすがの柚木さんも、この場の重い空気をひしひしを感じていました。もし、アーネスト先生の指示がなければ、こんな試練を決して僕たちに与えることはしなかったと思います。柚木さんにも苦悩が見えました。
「心配しないでください。仮に、もしもですが、このまま生き別れになったとしても、残った人々の事は、間違いなく、プレアデスの仲間が導いてくれます。これは約束します。」
地球に残るか、今までの生活を維持するために他の惑星に移住するかの選択が、いつの間にか、使命を取るか、家族や友人を取るかの選択に変わっていました。
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